神田ぶらり(89)サクラサク

【すみません、写真は先週のものです】

今年も律儀に桜の花が咲きはじめました。毎年、ごくろうさんです。

神田の町も例外ではなく、キレイな桜花が町を彩っています。日本の春ですねえ。

ただ、神田の町には辻々に桜はあるものの、本格的な花見の名所はあまり思い浮かびません。

ご近所的には、開花宣言の標本木となっている靖国神社の桜とか、ご存じ千鳥ヶ淵の桜とか、全国的にも有名な花見スポットがありますが、あれはどちらも日本橋川(外堀)の向こう側。同じ千代田区でも旧・麹町区に属しますので、神田じゃありません。

同じく花見の名所として知られる、小石川後楽園(文京区)とか旧・岩崎邸(台東区)とかもギリギリ神田の外なんですね。

わりと何でもありそうな町なのにねえ。

こちらは千代田小学校に隣接する千代田公園の桜。

花見ガイドに出てるような名所ではありませんが、この界隈では比較的まとまった桜花が見られるので、近所の会社員たちが昼休みにプチ花見にあつまることが多いようです。

ただし、この樹は公衆便所のすぐ横(笑)

ご存じのように、現在の日本で花見にもてはやされる桜は、ほぼ全部が「ソメイヨシノ」

これは、自然の種ではなく、江戸時代に人工交配によって作りだされたもので、いわばフランケンシュタインの植物。そしてソメイヨシノ同士の交配では子孫をもうけられないため、ひたすら接ぎ木などによって増やされているのだとか。

ばっさりと言ってしまえば、クローンなんですね。

だから、日本中にあるソメイヨシノは、全部同じ遺伝子を持っているのです。これが、いっせいに開花する桜の秘密なんですね。

その最初のソメイヨシノは、江戸の染井村(現在の駒込あたり)で作られたものなんだとか。幕末から明治の時期に、この地の植木職人が育成したそうです。

もちろん、桜の花を見て楽しむ「花見」は大昔(奈良時代から)からある日本の習慣ですが、一般庶民にも浸透したのは江戸時代。吉宗将軍の時代(享保年間)あたりかららしいですが、やはり花見に向いているのは、同じ場所の桜がいっせいに開花して圧倒的な物量で見せる場所。そうすると、いまのような形で集中した「花見」が行なわれるようになったのは、やっぱりソメイヨシノが広がった明治以降のことなんでしょうかね。

なんてこととは関係なく、今週はお花見が花盛りでしょう。みなさん、くれぐれも飲み過ぎにはご注意を。

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