聞きかじり香港サッカー事情

そんなわけで、香港までサッカー応援の弾丸旅行をしてきたわけですが、やはり「敵を知り」は重要ということで、香港のサッカーについても調べていました。せっかく調べたので、忘れないうちに、ちょちょっとまとめておきましょう。

香港でプロのサッカーリーグが発足したのは1908年。なんと明治41年です、アジア最古のプロ・サッカーリーグなのであります。ううむ、109年前ですか、まだ24年しか歴史のない日本のJリーグとは85年もの差があるんですね(ちなみに世界最古の英国サッカーリーグは1888年創立)

香港は、当時英国領だったので、サッカーが人気を得ていても不思議ではない気がします。

香港ファーストディビジョンリーグ(香港甲組聯賽)が一部にあたり、その下にセカンドディビジョン(香港乙組足球聯賽)、サードディビジョン(香港乙組足球聯賽)が置かれる3部制でありました。

しかし、面積わずかに1104km2(東京23区の約2倍)、現在でも人口700万人余の香港で、よくもそれだけのサッカークラブが成立していたものですね。それだけ人気があったということでしょうか。

とはいえ、一時は隆盛をきわめたリーグも、その後人気が低迷し、またスポンサー企業の撤退が相次ぐなどして1980年代には危機を迎えます。アジアのチャンピオンチームを決めるアジア・チャンピオン・リーグ(ACL)に香港のクラブが出場できなかったのは、この低迷期が影響していたようです。

そこで、2010年代から香港のプロサッカーは改革を行ないます。

リーグの構成が改革され、トップリーグとして新たに香港プレミアリーグ(香港超級聯賽)が設けられ、従来のファーストディビジョンは(ファーストなのに)「2部」になり、以下繰り下げになりました。なので今の香港のプロサッカーリーグは4部制なわけです。

トップリーグのプレミアリーグは、2014/15年シーズンからスタートしたばかり(香港は欧州と同じく秋春制) 初代チャンピオンの座に就いたクラブは「傑志」(Kitchee)

この改革を受けて、今年、2017年のACLから香港に1チームの出場権が与えられることになり、2015/16年シーズンに第2代のチャンピオンになった「東方」が出場したのです。

現在、創立3季目のシーズンは終盤戦に迫っています。今季のチーム構成は、プレミアリーグが11チーム、ファーストディビジョンが14チーム、セカンドディビジョンが12チーム、そしてサードディビジョンが14チーム、合計51チーム。

では、今季のプレミアリーグの11チームを、チーム名だけでも紹介しておきましょう。Jリーグとは違い、スポンサー企業の名称をチーム名に冠しているようです。

東方(Eastern) 傑志(Kitchee) 南華(South China) 冠忠南區(KC.Southern) 香港飛馬(Hong Kong Pegasus) 九巴元朗(KMB Yuen Long) 理文流浪(Lee & Man Rangers) 和富大埔 (Wofoo Tai Po) 港會(Hong Kong Football Club) 標準灝天(B.C. Glory Sky) R&F富力(R & F)

さて前年度チャンピオンにして、川崎フロンターレから勝ち点1をもぎ取った東方です。

創立は1927年だから、今年で創立90年ですね。21年目の川崎よりもはるかに先輩。

先輩、すみません、すっかり格下と思ってました。

日本でのニュースや中継で話題になっていたように、監督は弱冠28歳の女性監督・陳婉婷

うーむ、川崎フロンターレって、こういう初物めいた相手に弱いねえ。

ちなみに、東方が得たこの勝ち点は、香港のプロサッカー界が初めて得たACLの勝ち点だったので、試合後はえらい盛り上がりでした。こっちは大いに悔しいのに。

おかげで、この夜、そして翌朝のスポーツニュースでは、ほとんどこの試合がトップあつかい。なので、川崎のDF・奈良選手の退場シーンを、何度も何度も見せられました(まあ板倉選手のプロ初ゴールも見せてもらいましたけど)

現地在住の友人に聞いた話では、ふだんのプレミアリーグの試合は、そんなに混雑しないんだそうです。それが代表戦などの国際試合になると大人気。このへん、香港市民の趣味趣向がわかりますね。

おかげで川崎との一戦(香港プロサッカー史上初のACLホーム戦でした)はチケット完売。まあスタジアムが小さい(6000人余で満員)せいもあるんですが。

そのため、川崎から乗りこんだサポーターがチケット入手できずにチケット難民となる事態まで発生しました(われわれツアー組はチケット手配済みで助かりましたが)

そこを救ってくれたのが東方の陳監督。なんと、クラブ割り当てのチケットを自腹で買い上げ、遠来の客である川崎サポに提供してくれたそうです。感謝感激ですね。

東方サポーターも、さほど強烈な反感も魅せずに、われわれ川崎組を迎えてくれました。なかなかフレンドリーなムードだった気がしますね。写真は東方の応援コアゾーン。ゴール裏ではなく、メイン席の中央寄りでした。応援スタイル自体は、万国共通ですかね。

さてさて、5月にはこちらのホーム戦、等々力競技場で東方を迎え討ちます。香港ではお世話になりましたが、試合は別。

今度はきっちりと勝って、お返ししますからね。

【弾丸旅行の顛末はこちら→ 香港弾丸旅行 】

  スポーツ雑記帳 目次

【追記 2018/1/19】 ということでお世話になった東方さんですが、2017シーズンいっぱいで契約満了となった川崎フロンターレのベテランDF・井川祐輔選手が移籍することになりました。こちら参照→井川祐輔選手完全移籍のお知らせ 長く在籍した選手が移籍してゆくのは残念です。井川選手は2006年から在籍し、サポーターからはイガちゃんの愛称で親しまれていました。でも少なからぬ「縁」のある東方で現役を続けられることになったのは、なんか嬉しいですね。がんばってください。そして東方サポーターのみなさん、イガをよろしく!「東方的支持者每個人 請商祺IGA!

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