アメリカ大統領決定リーグ戦・10

地上最大の選挙戦、アメリカ大統領選挙を、スポーツ観戦的にウォッチングしてきましたが、いよいよ11月8日の投票まで1週間となりました。終盤戦です。

さて、民主・共和両党の候補者が、正式にクリントン、トランプの両氏に決まった党大会から3カ月余。

この間に、なにか決定的なことが起きるかとも思っていましたが、けっきょく大きな動きはありませんでした。

ただ、共和党の有力者がトランプ不支持を打ち出したり、過去のセクハラ発言が暴露されたり、それにまたまずい対応をしたりと、トランプ陣営に小さなミスが積み重なりました。

それぞれは、いずれもそんなに致命的ではないように思えますが、ダメージの積み重ねは無視できず、情勢はクリントン有利に傾いたかに見えました。

リーグ戦終盤で、思わぬ取りこぼしが続いて連敗し、大きく勝率を下げた感じでしょうか。

毎場所のように優勝争いに参加しながら、13日目あたりから失速することを繰り返す、大関・稀勢の里に似ているかも。

予想通りといえば予想通りの展開ですか。

実際、世論調査でも両者の差はやや開き、もはや勝負あったか感が漂っていました。

ところが、選挙戦も最終盤になって、突然大きな動きが発生するのだから、選挙戦は面白い。いやいや、面白がっていてはいけないんでしょうが。

クリントン氏のいわゆるメール疑惑が再燃したのです。

彼女が国務長官を務めていた時代に、私用のアドレスを用いて、国家機密と思われる情報をやり取りしていたという、とっくに決着済みかと思っていたあの疑惑です。

FBI(連邦警察)が捜査し、すでに不起訴となって結論が出たはずでしたが、このほど捜査が再開されるという発表がありました。

なにか新たな証拠でも出たのでしょうか。

正直言って、いろいろ不可解な発表です。なぜ、今このタイミングで、捜査再開をアナウンスしなければならないのか? 選挙への介入ととられても、おかしくはないタイミングでしょう。

というのも、今から捜査を再開するとして、その結果が出るのは、たぶん投票日が過ぎてから。

ということは、捜査の結果、「やっぱり無実でした」となっても、もはや手遅れだということです。

逆に言えば、今現在の時点で、「ひょっとしたら有罪なのかも」と思われるこの発表は、クリントン陣営には痛烈な痛手。

2位チームが連敗でゲーム差が開いたと思った矢先、首位チームが痛恨の大敗で、一気に差が詰まった形。

こうなると、残り一週間、この件に関するニュースがさらに出るのか出ないのか、情勢はそれに左右されそうな雰囲気です。

もしも、この発表にトランプ陣営が関与しているのなら、KO負け寸前で、大逆転になるかもしれないワンパンチが炸裂した感じですか。

一気に緊迫度を増した終盤戦。

さあ、来週の今ごろ、笑っているのは、クリントンか、トランプか?

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