Road to ワールドカップ2018(13)
日本のワールドカップ本大会出場が決まってひと安心ですが、まだ最終予選そのものは終わっていません。9月5日に最終第10節を残して、グループA、Bとも、残るひとつの出場枠と、プレーオフに回る3位の座が確定していません。いささか「高みの見物」ですが、その情勢を見てみましょう。
まずは、日本が1位通過を決めたグループB。最終節を前にこんな状況です。

ご覧のとおり(見づらいですが)サウジアラビアとオーストラリアが勝ち点16で2位に並んでいます。最終節は、サウジが日本、豪州はタイが相手でどちらもホーム開催。
ということは、どちらか片方だけが引き分けか負けで他方が勝ち、あるいは片方が負けて他方が勝つか引き分け、つまり勝ち点で差がついた場合は、上位に行ったチームが、そのまま2位決定、本大会出場権確保になります。
問題は、両方が勝った場合、引き分けた場合、負けた場合。
両方が勝った場合は、得失点差の勝負。現在はサウジが+6、豪州が+4と2点差がついています。なので双方、とにかく勝ったうえで点差をつけるのが大事。その点では相手が日本のサウジよりも、グループ最下位で総失点22のタイが相手の豪州が有利なのでしょうか。それでも仮にサウジが日本に1点差という最少得点差で勝った場合でも、豪州は3点差以上の勝利が必要。けっこうハードル高いですね(なお得失点差がならんだ場合は総得点の勝負〔現在はサウジ16、豪州14〕 それでも並んだ場合は当該チーム同士の勝ち点差で決まります。ちなみに豪州が1勝1分けなので、ここまでもつれた場合はオーストラリアが2位になります)
この場合、惜しくもおよばなかったほうがそのまま3位となってグループA3位とのプレーオフに回ります。
双方引き分けの場合は、得失点差がそのままとなるので、2位はサウジ、3位豪州で決まり。
問題は両方負けた場合と、どちらか一方が負けてしまった場合の3位争い。
4位につけているUAEの勝ち点が13ですから、最終節のイラク戦で勝てば勝ち点16で、勝ち点では並ぶことができるのです。
まあ現状でUAEの得失点差はー2ですから、上位2チームのスコア次第ではありますが、5点差以上の大差をつけて勝たねばならないのですから、かなり厳しい。ですが、可能性は可能性。逆に言えば、サウジと豪州はまかり間違っても大敗してはいけません。一気に4位転落ということもないわけではないのです。
さてグループAのほうはというと、さらに混沌。

いち早く勝ち抜けたイランをよそに、2位の可能性は現在勝ち点14の韓国、12で並ぶシリアとウズベキスタンの3チームにあります。
そして最終節では、韓国とウズベキスタンが対戦。しかもウズベキスタンのホーム戦です。これは韓国ピンチ。
もちろん韓国が勝てばすんなり2位確保ですが、引き分けでもすると、イランとのホーム戦を行なうシリアが勝った場合、勝ち点で並ばれ、得失点差で逆転されます。つまり韓国にとっては、文字通り「絶対に勝たなければいけない闘い」になってしまいました。
逆に、現在4位のウズベキスタンも引き分ければ終戦。この場合、やはりシリアが引き分け以上ならばプレーオフに回る3位確保もアウト。
その点はシリアも同じような状況で、ほぼ勝つしかないという状況。
この3チームは得失点差も僅差なので、ゲームのスコア次第ではどう転んでも不思議ではないんですね。
さらに言うなら、3位の可能性は現在5位の中国にもあります。シリアとウズベキスタンが両方負け、中国が5点差以上の大差で勝った場合、最後の最後で3位浮上もあり得るんですね。中国の相手は最下位のカタールですから、やはり可能性はゼロではありません。
グループB以上に、その行方は予断を許しませんね。
ちなみにプレーオフに回ると、まずは3位チーム同士が10月に対戦し、勝利チームは11月開催の大陸間プレーオフ(北中米カリブ海地区のプレーオフ出場チームとの対戦)へ。つまりあと2回勝ち抜かないといけなくなり、ロシアの灯が遠くかすむことになります。
こんな修羅場に日本が巻き込まれずに済んでよかったなと思いつつ、アジアの最後の戦いを見守っていきましょう。
ワールドカップで遊ぼう 目次
【追記 2017/9/6】
昨夜で最終予選の全日程が終了しました。なかなかスリリングな展開でした。
まずは先陣を切って、グループBのオーストラリアがタイと対戦。
勝ち点で並びながらも得失点差でサウジアラビアに遅れをとっているオーストラリアとしては、何としても得点差をつけての勝利が必要でしたが、スコアは2-1と得失点差はわずかに1点を積み上げただけ。1失点が痛恨です。
これでサウジを得失点差で抜くことはできず、あとはサウジ対日本での日本の勝利か引き分けを願うのみになりました。
時差の関係でそのサウジ対日本よりも、先にスタートしたグループAの最終節は2位韓国と4位ウズべキスタンの一戦と、3位シリアと首位イランの試合がほぼ同時進行。
開始早々からなかなかゴールが生まれない韓国-ウズベク戦に対し、序盤でいきなりシリアが、最終予選無失点のイランから先制点を奪います。
これで韓国、ウズベクとも引き分けも許されない状況になりますが、互いにノーゴールのまま前半終了。
ところが前半終了間際にイランが同点ゴール。例の「このままいけば」ってやつだと、2位韓国、4位ウズベク。
次いで後半にイランが逆転して、さらに状況変化。韓国-ウズベクがドローでも「このままいけば」2位韓国、3位ウズベク。
このあたりで韓国もウズベクもドロー狙いもあるかと思いましたが、状況が入っていないのか、あるいは不確定要素が多いと見たのか、双方ともひたすらゴール狙い。ほぼノーガードの打ち合いの様相。
そして、そのままスコアレスドロー。
韓国-ウズベク戦が終了した時点ではイランが2-1でシリアをリードしていてしいて試合終了寸前。「このままいけば」韓国2位、ウズベク3位に。
ところが最後の最後、アディショナルタイムでシリアに劇的な同点ゴールが生まれて、結果2‐2のドローで試合終了。
この瞬間に、シリアがウズベクをかわして3位に浮上。ウズベキスタンは4位で終戦となりました。大逆転を成しとげたシリアは歓喜、一瞬で奈落に突き落とされたウズベキスタン。まさに明暗クッキリ。
そして、その後の試合でサウジアラビアが日本を1-0で破って出場権を獲得したのは、報道などでご存じのとおり(さすがに私はこのへんでは寝てましたが)
最終的に、イラン、韓国、日本、サウジアラビアが出場権獲得。シリアとオーストラリアがプレーオフを行なうことになりました。波瀾万丈、悲喜こもごものアジア最終予選はこれでほぼ終了です。
さあ、9カ月後には、いよいよワールドカップ本大会です。ロシアは時差があるので勤め人には辛い時間帯の試合が多いでしょうが、楽しみに待ちましょう。
それでは、9カ月後に、また(笑)
