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中米旅行記15 日目“リンコン・デ・ラ・ビエハ火山国立公園探検記: 先人達に思いを重ね熱帯を進む”グアナカステinコス・タリカ

2013年10月17日
 私はバイキング形式の朝食を食べた後、6時半頃にチェック・アウトし、宿が無料で提供しているトラックによる送迎を利用して、公園の山道出入り口に来た。ある程度開けた昨日のツアー・コースとは違い、本日はほぼ自然そのままの山道を散策するのだ。私は係員に山道入場料として10ドルを渡し、ルートに関する簡単なスペイン語の説明を受けて入場した。この山道が開いているのは、月曜を除く毎日6時から15時までである。
 山道は活火山の一部であり、所々の地面が噴気孔となっていて、柔らかい泥を突き破って高温のガスと水蒸気が噴出していた。標識によると、この水蒸気は100度ほどの熱さがあるらしい。加えてその昔、司祭が魔女をこの噴気孔に封じたと言う伝説がある。その封印力を得と感じさせるほど、噴気孔は活発に呼吸をしていた。

 また、山道となっていた一帯は、“ドワーフの森Dwarf Forest”と呼ばれる形態で、2~3mほどの背の低い気が地平線まで広域に広がっていた。このような森を歩いているとまるで自分がガリバーのような巨人になったかのように感じられ、冒険心がくすぐられた。
 目の前をよちよちと可愛らしく横切って行く小鳥や、黒い顔を持った体長50cmほどの丸く茶色い鳥の一家や、地面を這う長さ5m以上ある大蛇、Oxybelis aeneusと思われる白い栗鼠など、動物達との出会いもあった。

 しかし、これだけ魅力的な山道であるにもかかわらず、歩いていたのは私一人だけであり、更には雨も激しく降って来たので、私は酷く不安になった。あってないようなものである山道から獣道に迷い込んで行方不明になったり、大雨に流されたり、大雨による地滑りで地中に埋まってしまったり、猛獣に襲われたりすると言うこともありえなくないのだ。この公園にはジャガーやピューマもいるのだから。全くこんな所を一人で歩き回っていた私と、こんな所を歩かせる公園側も、なんて無鉄砲なのだろう。私は、オペラ・ハウス建設の為にペルーの山奥を突き進むドイツ映画、“フィツカラルド”の主人公や、壮大な紀行文、“悲しき熱帯”執筆の為にブラジルの密林を旅したフランス人人類学者、クロード・レヴィ・ストロースなどの密林探索における先人達に自らを重ねて自分を鼓舞した。きっと彼等もとても心細かっただろうが、それを補って余る好奇心を持っていたのだろう。
 私は何とか3時間ほどで山道を抜けて山道出入り口へと戻り、そこで携帯ゲームをして2時間ほど時間を潰し、マイクロ・バスでホテルに戻った。

 それからホテルに隣接する小さな屋外爬虫類園を見た。そこには黄色い腹を持つ茶色いOxybelis Aeneus、黄色と黒で踏み切りのような色合いのSpilotes Pullatus、茶色いダイヤ柄のTrimorphodon Quadruplexなど十種類余りの蛇や、Rhinella horribilisなど3種類の蛙に、1mほどの大きな甲羅を持つリクガメが展示されていた。私はなぜか係員に無料で見せてもらえたが、本来は20ドルかかるようなことも園内パネルに記載があった。

 以上で公園での行程は終わりなので、私は行きとは逆にタクシーでリベリアまで行き、そこからバスに乗って20時半にサン・ホセへ戻って来た。10月14日の夜はビジネス・ホテルに泊まったが、今回はユース・ホステルに宿泊した。上品なヨーロッパ人と思わしき女主人が経営していたその宿は、若いバックパッカー達が多くいた割にはとても落ち着いて過ごし易い雰囲気だった。ここは騒がしいヒッピー向けでなく、若きエリート候補のヤッピー達が都会の喧騒から避難して来るような場所なのかもしれない。
 夕食は10月14日同様の中華料理屋で、海鮮の乗った中華風焼き蕎麦を食べた。またしても美味しかった。
 明日はサン・ホセの町を見て回る予定だ。

※参考資料
魔女の伝説について
Induni, G. (2009). Los volcanes de Costa Rica: geología, historia, riqueza natural y du gente. San José, Costa Rica: Editorial Universidad Estatal a Distancia.

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