【乖離研究2】4つ打ち(およびバスドラ)の呪力を理解する(Decoさんの制御技術および音の「配置」について)
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その1はこちら
4つ打ちとは、いわゆるクラブとかで流れる「どっどっどっ」という等間隔でなり続けるバスドラムのこと、だと僕は思っている。なぜこんなにも、はやるのか。AIに最近の流行りボカロ曲を聞いてみた。
Mesmerizer
テトリス
モニタリング
「最近」ってなんだろう、と思った。全て、4つ打ち。ボカロというジャンル指定を外して調べた。
Yoasobi – “Players” 四つ打ち
サカナクション – “怪獣” サビは四つ打ち
浜崎あゆみ – “Mimosa” ちゃう。そもそもバスドラが弱い。
Kis-My-Ft2 – “Curtain Call” ちゃう。バスドラは強い。
ONE OK ROCK – “Tropical Therapy”ちゃう。バスドラは強い。
Aimer – “SCOPE”ちゃう。バスドラあるけど強くはない。
僕は思う。特に「ボカロ界隈」では、「同じような曲」が流行る。いや、もはや「同じ人が書いた曲が流行る」と言ってもいい(これは社会学的に考察すべきこと)。同じような曲、というところに、僕は引っかかる。もはやAIに出力させて次の曲を作れるくらい、同じ曲が流行る。ボカロPの役割は、マーケティング、流行りの曲をAIに学習させて次の「同じような曲」を作る。企画をする。そんなボカロPの姿を想像した。「んー、今度はテンポちょっと遅めで?こんな歌詞にして」みたいな。再生数を回すだけなら、ビジネスで音楽をするなら、それで事足りるだろう。
(ちなみに僕はボカロPではない。ボカロをプロデュースする気は、微塵もない)。
この記事を書くきっかけは、僕が「バンド編成」とか「四つ打ち」とか、今時の曲作れないなんか出てこないし作ったことないという過去を焼き払いたいという願いである。もっと別の僕の姿があってもいいんじゃないか、というおもいであり欲望である。
そこでまぁ、四つ打ち、あるいはバスドラの呪術性を理解しようと思い至る。
低音、その意味はなんだったか。低音、それは、振動に近い。物を震わせる。(ここら辺、学者も謎のままにしていることが多いと僕は思っている)。
今この曲を聞き流しながら「ちくしょう」と思いながら、この記事を書いている。正確に言えばCanaxiさんの投稿した曲連続再生している。この人の曲は僕を壊す。
低音の歴史を見直す。
話を戻そう。低音は、ホモサピエンスにとって、脅威だった。それは大型動物の気配だったかもしれない。それは火山の噴火の前兆、地震の「知覚」だったかもしれない。危機的な状況の前触れだった。と僕は想像する。(長時間継続的に低音に晒されると、体がおかしくなる。そういう状況は、近代以降にしかないだろう)
楽器でいうなら、低音は大きな太鼓(青森のねぶたの太鼓とか和太鼓とか)、地面に穴を掘って上に板を敷いて共鳴させるとか、パイプオルガンとか、バリ島のジェゴグとか。
明確なトーンを持つ楽器は、高音が先にできて、後から低音が加わる「傾向」があるよう。だ。
AIに聞いてみた
🎼 ② 楽器全体の歴史で見るとどうか?
■ 先に発明されやすいのは…中高音域の楽器が先行する傾向が強い
理由:人間の歌声(ソプラノ〜アルト〜テノール)が中心だった
携帯性・作りやすさ(管楽器も短い方が先行しやすい)
聴衆に聞かせる場合、遠くまで通る音が欲しい → 高音域が有利
■ 低音域は後から発展アンサンブルが発展すると「低音の支え」が欲しくなる
低音部は構造的にも楽器が大型化し難しく、技術が必要
管楽器、弦楽器ともに低音拡張は少し遅れる
ほんとかどうかはわからないけど。一方で、打楽器は?太鼓。「低音を出すための楽器」だった。太鼓。それは、儀式で使われた。太鼓。それは、「畏怖」と繋がる音だった。と、僕は想像している。「のっぴきならない」音である低音を、「人」が出せる。そのことに、もう僕たちホモ・サピエンスは驚かない。けど昔は、「え?何その音?え???」となっただろう。それがそのうち「楽器だよー!」となる。(無闇に太鼓の権威性を落とさないように、「太鼓はねぇ、無闇に扱うとオバケに食われちゃうんだぞ」みたいな物語を生み出したりしたかもしれない。妄想。想像)。
板を踏む。踊り念仏。各力の四股(これは踏むという動作にも意味がある)。歌舞伎役者の「ドスン」って足踏むやつ。巫女も神社の舞台では音立てていたらしい。
一遍の踊り念仏。なぜ板の上で踊る?

低音で、人に「ん?」って思わせるためだと、僕は思っている。手に持っている楽器は鉦。甲高い音が出る。それだけだと物足りなくね?と言って、板を用意する。下に空間があれば共鳴もするだろう。僕はそんな想像をしている。
関係ないけどこれは韓国のサムルノリと言われる日本でいう「田楽」だと僕は思っている。太鼓があると、田植えも頑張れる気がする!?
実際に、低音に、「動かされる」のは体だけではなく、最初に書いたように「なんだろうその音は」という脅威への反射も含まれている気がする。何か、低音が鳴っているだけで、重要なことのように思うかもしれない。
そんな感じで、四つ打ちって、ひいては、バスドラって、呪術的に、ずるいよねって話。(だったら僕もちゃんと使えばいいのにね!なんでだろう。)
僕も低音は使っている。それが、「弱い」僕の音楽は、それが故に、「弱い」のだろうか?
民族音楽のいいまとめを発見したので貼る。
https://www.manyo.jp/ancient/report/pdf/report14_07_sounds.pdf

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追記
いろんなジャンル
バスドラ、低音の、打楽器。その呪力の強さをおもう。
バスドラ、ボーカル、そして楽器隊のどれが前に出てくるかで区別をつけてみる。するとどうだろう。何かはっきりした気がした。
つまり、バスドラという呪術をどのような強さで、曲の中で位置付けるか、威力を強めるのか、弱めるのか。で曲の「効果」が変わる気がしたということ。
「バスドラがボーカルと同じもしくはボーカル以上」の位置にいる曲は、もはや歌詞が聞けない。ただ音に「酔う」。ダンスミュージック。
同じYOASOBIさんでもバスドラの位置が違う。
盛り上げるところは四つ打ち、それ以外は四つ打ちを控えている印象。この曲は、バスドラを「弱めている」ように聞こえる。アニメの主題歌だから、ヴォーカルが埋もれないようにしているのかな。
この曲はアイドルと比べたらどう聞こえるだろう。アイドルは歌が「ぴょこぴょこしている」けど、こっちは「流れている」から、どうしてもドラムが「強く」聞こえてしまうのではないだろうか。アイドルがバスドラ>ヴォーカルだとしたら、プレイヤーは控えめに言ってバスドラ>=ヴォーカルだ。
この曲はどうだろう。
ヴォーカル>楽器>バスドラ だろう。バスドラはあくまで「補助」のような。バスドラが「引っ張る」曲ではない。
ヴォーカル=楽器=バスドラ。
僕が昔親しんだ音楽は、どうやら、ヴォーカル=楽器=バスドラ。らしい。
ボカロ曲
ここまできて「ボカロ曲」を聞いてみてほしい。
「ヴォーカルに集中できない」「少なくとも楽器よりバスドラが強い」バスドラが「喰っている」という印象を、僕は持つ。
僕はいい悪いの話をしていない。その表現形式が持つ「効果」の話をしている。
デコさんのモニタリングを引き合いに出そう。
喰らってくるバスドラに「合わせて」ヴォーカルの音高を配置している。
わかりやすいのがこの曲か
埋もれないように、食われないように、これはバスドラの呪力に喰われないための工夫なのだと思う。
なんにせよ、バスドラもしくは四つ打ちが曲を引っ張る場合、その呪力を「制御」する技術が求められるのだろう。ということだ。それほどまでに、バスドラは、四つ打ちは強い、というお話。
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書きながら、僕は低音をどう感じているんだろう、どう使いたいんだろう、ということを感じ直せた気がする。
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この記事が、読者の「自由」に寄与できたなら、嬉しく思います。
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追記20250627
Xで流れてきたこの曲を聴いてみた。
バランスの話
TakoyakiKZYさん。
https://twitter.com/TakoyakiKZY
「寂しさ」を表現するシーンがある。それよりも。寂しさよりも、疼きや後悔、悔しさよりも、「前向き」な気持ちを僕は感じた。
もし「寂しさ」のシーンがなかったら、僕はこの曲を「乖離系」と、ためらうことなくラベリングしたことだろう。そして気がついた。
乖離系とは、「笑い飛ばす」「忘れる」「開き直る」「前に進む」、そんな効果があるんじゃないか。ある意味でそれは「軽くする」ことでもある。(それが強すぎると、出来事を、感情を、憂いを「なかったこと」にしてしまうだろう)。
ぼくはそういう人間的な、重みに耐えきれない感情に押し潰されないようにするバランスを、この曲に感じた。(僕はまだ、押し潰されているんだろうな)。
僕の曲は、「重みしかない」世界に、ちょっとだけ揺らぎを与えるような、そんな感じなんだろうか。な。(さぁ、自虐を始めよう)。
っすよ。さん
「乖離じゃない曲」で僕が最近きいた曲。っすよ。さんは、和歌?にギター一本で音をつけてきた。いろんな「音楽」をしている人なので僕が気になっている人です。
単に「ブルースっぽい」で片付けられるかもしれないけど。歌詞と音が「乖離」していない。僕はブルースのことをよく知らないけど、
明るいブルースってあるのかなって思って調べてみた。混ざって、混ざって、「バランス」が変われば、ブルースっぽさも変わるのだな、薄まっていくのかな。と思った。
奴隷制時代の労働歌と宗教歌:
ブルースは、アメリカ南部で奴隷として過酷な労働を強いられていたアフリカ系アメリカ人たちが、労働の合間に歌っていた労働歌や、宗教的な歌(スピリチュアル)から発展しました。
僕が理解しているブルースはこれだ。「笑い飛ばす」のもありだが、基本、「ブルー」なのだ。ブルースは、噛み締める音楽ではないか、などと今適当に想像してみた。ブルースには、「繊維」がある。
感情表現
悲しみ、嘆き:
歌詞は、悲しみ、嘆き、苦しみ、孤独などの感情を表現することが多いです。
日常の出来事:
日常生活、労働、差別、恋愛など、様々なテーマが歌われます。
バスドラなしでも音楽はできるし、バスドラが弱いからこそ、強くなる音がある。そんな可能性を、っすよ。さんの曲から僕は想像した。
っすよ。さんには、こんな曲も。
#雅楽 の稽古に用いる、龍笛と篳篥の唱歌を歌ってもらったっすよ。
— っすよ (@bluessuyo) April 8, 2025
伴奏に楽琵琶を入れましたが、唱歌で歌う音階とのズレが僕はとてもブルース的に感じるっす。#重音テト #Mai #SynthesizerV #越殿楽https://t.co/uj6dzLjmtfhttps://t.co/QMBZybEzTt
