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複数人で話した動画から文字起こししてFableでまとめるとすごかった

会議でも座談会でもインタビューでも、複数人で話した記録をまとめるときにあったらうれしいのは「誰が、何を言ったか」です。内容の要約だけならAIは得意ですが、発言者を含めてうまくまとめるのはまだ苦手でした。

先日、FIRE研究所で本に載せるための座談会を開いて、1.5時間の録画を「発言者込みの原稿」にする必要があり、Claude Fableを使って原稿を作りました。今回はその手順と、途中でわかった「ChatGPTだとうまくいかない理由」を紹介します。

(具体的な発言内容や個人名は記載していません)


動画を音声にしてNotebookLMで文字起こし

まずは文字起こしです。ここで使うのはNotebookLMなのですが、アップロードできるのは200MBまでです。映像つきの録画は数百MBあるので、容量を少なくするか分割する必要があります。

そこで先に、動画を音声だけのファイルに変換します。文字起こしに必要なのは声だけなので、音声ファイル(m4a)にしてしまえばファイルサイズは一気に落ちて、1.5時間の座談会でも200MBに余裕でおさまりました。変換は無料のソフト(ffmpeg)を利用しました。

あとはNotebookLMにソースとして追加すれば、勝手にテキスト化してくれます。ただし出てくるのは、「えっと」「あ、」だらけで、発言ごとに発言者の表記もされていないテキストです。ここからが本番です。

ChatGPTに渡してもうまくいかない

最初はこのテキストをChatGPTに渡して整えようとしました。出てきたものは、正直、悪くないのです。発言者もちゃんと拾ってくれるし、話の中身も整理されています。でも読み返すと、どうにも「のっぺり」しています。

原因は、会話がぜんぶ「地の文」っぽくなってしまうことでした。「〇〇さんは〜と話します。理由は〜だからです。ここで印象的だったのは〜」という説明の文章が、最初から最後まで同じ調子で続きます。

丁寧なのですが、全員の発言がひとつの語り口にならされてしまって、座談会っぽい雰囲気が出ないのです。つまり、記録としては合格でも、読み物としては平坦になっています。

座談会の雰囲気で重要なのは「その場の会話の温度」なのに、そこが抜けてしまうのです。

あくまでイメージですが、このような感じです。

【ChatGPT】
この質問に、まず答えたのが〇〇さんでした。〇〇さんはFIRE後、現金が40%、株式が60%という配分に変えたと話します。「そこまで資産を増やす必要はないと思った」というのが、〇〇さんの挙げた理由でした。ここで印象的だったのは、〇〇さんが「安心」という言葉を使っていたことです。〇〇さんにとってFIRE後の投資は、暮らしを安定させるためのものになっているのだと伝わってきました。

【Claude Fable】
〇〇さん 私は、FIREして資産配分が変わりました。今は現金が40%、株式が60%です。FIRE前からすると、だいぶ守りに寄せました。

司会 理由は暴落への備え、という感じですか?

〇〇さん どちらかというと、「もうそこまで増やさなくていい」と思えたのが大きいです。攻めてもう一段増やすより、安心して暮らせるほうを取りました。

Fableに丸投げしたら良い原稿になった

そこでFableに同じテキストを渡して、「これを本の1章にしたいので、本に書けるようにまとめて。FIRE1年目の教科書という本の一部を作るための座談会なのでそういう雰囲気を出して。」とだけお願いしてみました。

出てきたのは、先ほど書いたように参加者ごとに名前があり、発言が対話形式で整理され、話題ごとに見出しと要点まで添えられた原稿でした。発言者が間違っている場合ももちろんありますが、名前は同一人物として統一され、「〇歳・妻あり」といった発言中の属性情報まで拾って、話者の特定に役立つようにしてくれています。

なにより、会話が会話のまま残っているのが大きな違いでした。発言のやり取りやテンポ、ちょっとした笑いどころまで拾っているので、読んでいてその場の空気が伝わります。整理はされているのに、のっぺりしていない感じです。

会議の議事録なら「これを発言者つきの議事録要旨にして」と頼めば、同じ要領でまとまるはずです。

とはいえ、丸投げしっぱなしは禁物です。AIも話者の割り振りをたまに間違えますし、「ここはオフレコで」と言った部分まで律儀に載せてくることがあります。名前の最終確認、掲載してよい話かの確認、数字のチェック。これらは人間の仕事として残りますが、逆に言えば、残るのはそれくらいな気がしました。

まとめ

まとめると、動画を音声に変換してサイズを落とし、NotebookLMで文字起こしして、Fableに「発言者込みでまとめて」と頼みます。これだけで、複数人の長い会話が、誰が何を言ったかまで追える議事録や原稿になります。数日がかりだったはずの作業が、なんと数十分で終わりました。

人間に残された仕事は、当日楽しくしゃべることと、最後にちゃんと確認することです。いい時代になったなあと思いつつ、その確認だけはサボらないようにする必要がありますね。AIの仕事が速いぶん、最後の一手間を惜しむと、そのまま公開されてしまいますから。


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