ChatGPTに渡すべきは「質問」ではなく「コンテキスト」と「ナレッジ」
「ChatGPTに相談してみたけど、結局仕事では使えないな。」
そんなモヤモヤを感じたこと、きっと一度はあると思います。
リサーチをお願いすると、どこかで見たような一般論になる。
企画の壁打ちを頼んでも、「まぁそうなんだけど…それなら自分で考えたほうが早いな」という感想で終わってしまう。
「やっぱりAIはまだまだだな」
「結局、人間が頭を使わないとダメか」
と思いがちです。
でも、これに関しては僕は、ほとんどの場合「AIに渡している前提情報(コンテキスト)と材料(ナレッジ)が薄すぎるだけ」だと感じています。

多くの人は質問の中身そのものより、「質問の前に何を渡すか(コンテキストとナレッジ)」の設計で損をしている状態です。
このnoteの連載では、「ChatGPTを最強のビジネスパートナー化する方法」を、約40本の記事で“教科書”のように体系立ててまとめていく予定です。
今回のテーマは、その中でも土台になる 「コンテキスト」と「ナレッジ」=AIへの“質問力”の磨き方 です。
この記事を読み終わるころには、
なぜコンテキスト次第で、同じ質問でもアウトプットの質が激変するのか
1回きりの相談で、最低限どんな前提情報をセットにして渡せばいいのか
案件単位の“記憶”(ナレッジ)をどう整理しておけば、毎回ゼロから説明しなくてよくなるのか
がイメージできるようになります。
そして、「とりあえず思いついたことを聞いてみる」から一歩進んで、
「コンテキストとナレッジをセットで渡して、的確に動いてもらう」という、AIとの付き合い方ができるようになります。
ここから先は、AIの話を一旦忘れて、人間同士のコミュニケーションから「コンテキストとは何か?」を見ていきましょう。そこから、ChatGPTにどう応用していくのかを一緒に整理していきます。
1. 「コンテキスト」ってそもそも何?

まずはAIの話を忘れて、人間同士の会話を想像してみてください。
たとえば、初めて仕事を頼む外注さんに、こう伝えたとします。
「会議の資料、いい感じで作っておいてもらえますか?」
この一言だけだと、相手は困りますよね。
誰向けの会議なのか、どのくらいの時間を想定しているのか、決裁を取りたいのか情報共有したいだけなのか…とにかく前提が足りません。
では、理想的にはどう伝えたらよかったでしょうか?
たとえばこんな感じです↓
「◯◯社とのオンライン商談用の資料をお願いします。
【利用場面と目的】
相手はマーケティング部長と担当者2名で、こちらからは新しい◯◯サービスの導入提案をする場です。
目的は『トライアル導入のOKをもらうこと』なので、サービスの細かい機能説明よりも、先方のメリットと導入後のイメージが伝わることを重視したいです。
【構成】
全体はスライド10枚前後。前半5枚で先方の現状課題と提案の骨子、後半5枚で導入後のスケジュールと費用・サポート内容をまとめてください。(詳しくはMTGでお伝えします。)
なお、細かい金額条件はこちらであとから調整するので、まずは構成案と、たたき台レベルの文言まで作っていただきたいです。」
ここまで書いてあれば、外注さんはだいぶ動きやすくなります。
これが「コンテキスト」(=文脈)で、
つまり「相手がちゃんと動けるようになるための前提情報」です。
そしてコンテキストが必要なのは、人間もAIも同じ。「会社の状況」「ターゲットのお客さん」「今回の相談のゴール」といった前提が揃っているほど、現実にフィットした提案が返ってきます。
2. コンテキスト次第で、生成結果は激変する。
たとえば「文章を分かりやすくして」という依頼でも、
コンテキストありなしで結果は大きく変わってきます。
よくある失敗の例は、こんな聞き方です。
この文章を分かりやすくしてください。
(コピペ文章)
これだと、AIからすると「誰に向けて」「どんな場面で」「どんなトーンで」書けばいいのかが分かりません。結果として、なんとなく読みやすいけれど、現場では使いづらい文章になりがちです。
少しコンテキストを足してあげると、こんな感じになります。
あなたは小売店の店長向けに文章を直す編集者です。 これから貼る文章は、アルバイトスタッフ向けの連絡メモです。 目的は、「在庫の片付けルールを統一して、ミスを減らすこと」です。 相手は大学生〜主婦パートさん。長すぎると読まれないので、全体で1000文字以内 ・敬語だけど、固すぎないトーン この条件で、内容は変えずに分かりやすく書き直してください。
同じ「文章を分かりやすくして」という依頼でも、相談の背景がしっかりわかると、一気に実務で使える答えが返ってきます。
"え、ここまで書くの?めんどくさ!"と思ったあなた。
そう、AIを使いこなすのは意外と面倒な部分も実際あります。毎回ここまで書くこともないですが、僕は結構たくさんコンテキストを与えた上で相談するようにしています。
このちょっとした一手間をかけてあげる(=コンテキストをリッチに仕上げる)ことの積み重ねで、AIは思うように仕事してくれて、あなたにとっての最高の相棒になっていきます。
3. 案件レベルは「ナレッジ」を準備する。
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