さよならの「ぎゅっ」

さよならの「ぎゅっ」

毎朝、その場所で。
「ぎゅってして」
その声が、すべての動きを止める。

顔を真っ赤にして、
涙をいっぱいにためた、
その瞳に映る僕が、
同じくらい泣きそうな顔をしていることを、
君はまだ知らない。

いつか当たり前のように、
この手は離れていく。

振り返ることもなく、
まっすぐ前を向いて歩いていく、
その日を僕は知っている。

だから、その時がくるまで。

痛いくらいに、ぎゅっとさせて。

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