縄文・千歳の浪漫に触れる 2025.4.28
北海道には弥生時代がない。本州以南が弥生時代・古墳時代と続いていく間、北海道は続縄文時代と呼ばれる時期を迎えていた。キウス周堤墓群は北海道と本州の歴史が枝分かれする少し前、縄文時代後期の様子を今に伝える遺跡として世界遺産「北海道・北東北の縄文遺産群」を構成している。
キウス周堤墓群の世界遺産登録を機に整備された史跡キウス周堤墓群ガイダンスセンターは、2025年4月25日オープン。世界遺産登録を契機に開設された施設だ。幸運にも、訪問時点でオープン4日目という生まれたてのタイミングであった。

ガイダンスセンターの名前が示す通り、一周約45分のガイドツアーを実施している、という訳で私もこのガイドツアーに参加してみた。
キウス周堤墓群とは
キウス周堤墓群は今から約3200年前の縄文時代後期に造られたものだと考えられている。その研究は早くも1900年代初頭から始まっていたが、当時はアイヌの「チャシ(砦)」と考えられていたようだ。ちなみに「キウス」という名前もアイヌ語由来で、その意味は「カヤの群生するところ」であることからも、当時この一帯が湿地帯であったことを連想させる。
現在は、9基の周堤墓が確認されている。そのうち最大のものは1号周堤墓で、その外径は約80mだ(「約」と書いたのは、地形の都合でどこまでが墓かの正確な定義が難しく、そのため計測の度に微妙に数値が異なるらしいからだ)。
周堤墓の作り方は、まず円形の穴を掘り、掘った土で回りに土手を作る。さらに、円形の穴の中に墓穴を掘って遺体を埋葬するというものだ。

ガイダンスセンターとガイドについて
ガイダンスセンターでは、キウス周堤墓群から発掘された石棒や石柱を観ることができる。実際に周堤墓を巡る前に概要を学ぶことが可能だ。
ツアーコースは一部は舗装されているが、木の板や木製チップを敷いた道も多い。ただ、これらの道も順次歩きやすく舗装される予定らしい。

ガイドツアーでは、各ポイントで周堤墓の解説を聞くことができる。ツアーではなく単独で散策することも可能だが、周堤墓は古墳やピラミッドのように見た目で分かりやすくはなく、その道の人でなければ見逃がしてしまう可能性もあるだろう。そのため、ぜひ解説を聞きながらの散策をお勧めしたい。
縄文・千歳を伝えるもう一つの施設
千歳市には、「千歳市埋蔵文化財センター」という縄文時代の千歳市の様子を伝えるもう一つの施設がある。ここは学校の校舎を再利用した施設で、キウス周堤墓群の時代よりもより古い時代の土器や石器などを観ることができる。ガイダンスセンターからも車で10分ほどなので、ガイダンスセンターとあわせて訪れたい。
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