真剣勝負は続く|#毎週ショートショートnote
( #ショートショート 本文:409字)
小柄な細身の男と、肩幅の広い大男が対峙した。夕陽に汗が光る。
「参る!」
「いざ!」
激しい打ち合いの末、大男の足が砂に沈んだ隙を突き、細身の男が刀を弾き飛ばした。
「参った」
「約定通り、今日から我が下人になれ」
敗者は勝者の下人となる。それがここでの決め事だった。
戦いを繰り返すたび、主(あるじ)は減り、下人が増える。
最後に残ったのは細身の男と色黒の男。二人の背後には大勢の下人が控えていた。
判定役の老人が立ち上がる。
「此度の優劣は従えた者の数で決する。こらっ! そんなに歩き回ると数えられぬではないか。一列に並べ!」
下人たちは混乱しながらも整列する。老人が指を折って数えると、結果は同数だった。
「さすれば、優勝決定戦を執り行おうぞ!」
だが、当の二人は地面に座り込んでいた。
「もう腕が上がらぬ……」
下人の誰かがぼやいた。
「だからこんな変なルール、俺は反対だったんだ」
翌年、剣道団体戦の規則は元に戻された。
(了)
一人で何人もの下人を養うのは大変ですからね。
はれるや( ´ ▽ ` )ノ。です。
田原にかさんの企画に参加します。
よろしくお願いします。
#毎週ショートショートnote #下僕並べ
では、今日はこのへんで。
はれるや( ´ ▽ ` )ノ。
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