幼いころから見ていたの|#せりふ三題噺
私が山から下りてきて公園の藤棚の上でひと休みしていたとき、散歩している彼を見ていたの。楽しそうな足取りで隣のサンダルの女の子の顔をちらちら見ながら歩いていたわ。彼はすっごくイケメンだった。私の好み、ど真ん中!
それから毎日藤棚に通って彼が来るのを待ってたの。彼はいつも誰かと散歩していたわ。私は彼の次に大好きなバナナを食べながら、彼を見てた。
彼は右に左にジグザグと散歩しながら、道端や電柱、看板などに興味を示していた。勉強熱心なのもかっこよかった。彼と散歩する女の子がうらやましかったわ。私も彼の隣を歩きたい。
あれから時が流れ、大人になって社会に出た。ダイバーシティっていうのかな。お互いに違いを認めて楽しく生きましょう、ってことで、普通にみんなと同じ人間らしい生活ができるようになった。
おしゃれもするようになったし、お化粧も覚えたわ。日に焼けると赤ら顔がさらに赤くなるので、日焼け止めも使うようになった。もちろん外見だけじゃなく、勉強して知識も身につけた。
社会人になって、アパートに住み、一人暮らしを始めた。そして、隣の部屋に引っ越しのあいさつをしに行ったとき、その住人が、<散歩の彼>だったの。しばらくして私から彼に告白して付き合い始めたわ。
でも、私が幼かったころ、彼のことをずっと見つめていたことは、彼には内緒ね。だって、恥ずかしいんだもん。ここだけの話だよ。うきゃ!
私は猿の獣人、彼は犬の獣人。とっても素敵な犬猿の仲。
(了)
はい、内緒にしておきます! お二人とも、ずっとお幸せに。
はれるや( ´ ▽ ` )ノ。です。
はらとけいさんの企画に参加します。
よろしくお願いします。
#せりふ三題噺 #ここだけの話だよ #サンダル日焼け止め藤棚
二人が住んでいるアパート「獣人荘」の話はこちら。
では、今日はこのへんで。
はれるや( ´ ▽ ` )ノ。
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