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kosuketsubota
ほっこり分与|#毎週ショートショートnote
昔々、不思議な茶釜があった。それは、湯を沸かすたびに、かすかな笑い声を立て、尾のような影を揺らした。
「おまえは狸か」
持主の和尚がそう言うと、茶釜は首を激しく左右に振る。どこが首なのかは知らない、ぶんぶん茶釜。
「気味が悪い。捨ててしまおう」
和尚は茶釜を池に捨てた。茶釜は沈んでいく。溺れる、ぶくぶく茶釜。
通りがかった古道具屋が茶釜を助けた。茶釜は水を含んで膨らんている。指でつつくと柔らかい、ぷくぷく茶釜。
茶釜は古道具屋に感謝を示そうとしたが、うまく伝わらない。古道具屋が筆を与えると、茶釜はすらすらと字を書いた。文学茶釜かも。
茶釜の書いた字はぐにゃぐにゃしていて誰も読めなかった。なのに、その字をただ眺めているだけで、誰もがほっこりした気分になった。
茶釜は、今もどこかの古道具屋で売られている。それを手に入れた者は茶釜の書いた字から福を分けてもらえるそうな。
分福茶釜のお話、これにておしまい。
(了)
お茶のおいしい季節になりました。
誰か入れてくれませんか。おーい、お茶。
はれるや( ´ ▽ ` )ノ。です。
田原にかさんの企画に参加します。
よろしくお願いします。
#毎週ショートショートnote #文学茶釜
メンバーシップやってます。メンバー絶賛募集中。
では、今日はこのへんで。
はれるや( ´ ▽ ` )ノ。
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