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ショートどうだ!?

#ショートショート  本文:585字)

 「ショートどうだ!?」
 最終回、いきなり監督が俺に向かって叫んだ。草野球のベンチがざわつく。俺は一塁手(控え)だ。走るのも守るのも自信がない。それなのにショート? ムリムリムリムリ!
「大食い大会で優勝した集中力、見せてみろ!」
 監督、それ、いま関係ある? 

 不敵に笑う監督に押し切られて、守備に就く。
 二死満塁。ヒットを打たれればサヨナラ負け。ここを守り切れば勝ち。心臓の音がうるさい。だが不思議と、目の前の一球にだけ集中できていた。――あのときと同じだ。目の前の皿を片付けることだけを考えていた、あの感覚。

 カキン!
 現実に引き戻された。打球が来た。速い。速すぎる! 身体が勝手に動いた。転ぶ、滑る、なぜか一回転。でもグラブにはボールが入っていた。

「投げろー!」
 誰かが叫ぶ。どこに!? 一塁だよな!? とりあえず投げた。送球が右に逸れた。だが一塁手が必死に手を伸ばしてキャッチ。アウト!

 ゲームセット。全員がわっと飛びついてくる。試合終了のあいさつを終えてベンチに戻ると、差し入れのケーキが並んでいた。
 俺はフォークを手に取り、にやりと笑う。
「おかわり、ありか?」
 みんながシーンと静まった。
「ケーキはショートより、ホールまるごと食べるのが俺の主義なんだ」

 次の瞬間、ケーキを守るために全員がフォークを手にいっせいに動き出した。
 ――試合より激しい戦いが始まった。

(了)

ショートケーキと言えば、イチゴのショート。甘いの大好き!


はれるや( ´ ▽ ` )ノ。です。
甘野充さんの企画に参加します。
よろしくお願いします。
#アマノ文筆クラブ #ショートどうだ

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では、今日はこのへんで。
はれるや( ´ ▽ ` )ノ。

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