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カモかも?|#せりふ三題噺

#ショートショート  本文:653字)

 休日の昼下がり。俺は駅前を歩きながら、今日こそナンパを成功させるぞと気合を入れていた。

 カフェのデッキに、金髪ギャルが一人で座っていた。めちゃくちゃかわいい。カモがいた。ああいうタイプは、軽く笑わせれば、そのままメシくらい行ける。

 俺は前髪を整え、自然な感じを装って近づいた。
「こんにちは。一人?」
 彼女はストローをくわえたまま、こっちを見る。
「ナンパ?」
「まあ、そんな感じかな」
「ふーん」
 そのときだった。ぐううううう、と彼女のお腹が盛大に鳴った。
「あー、お腹すいたぁ……」
 俺は心の中でガッツポーズした。ちょうどいい。まさに、カモがネギを背負ってくるとはこのことだ!
「じゃ、メシでも行く? 何、食べたい?」
「牛丼!」即答だった。
 食いつきよすぎるだろ、と思ったが、カモにはエサが必要だ。

 俺たちは近くの牛丼屋へ入った。
「何にする?」
「特盛! 温玉! サラダ! みそ汁!」
 遠慮がない。俺は財布の中を思い浮かべながら並盛を頼んだ。
 彼女はうまそうに牛丼をかき込みながら言う。
「お兄さん優しいねー」
「まあね」
「こういうの慣れてる?」
「まあ、そこそこ」
「へー」にこにこ笑う。
 悪くない。かなり悪くない。

 ――が。
「ねえ、おかわりしていい?」
「へ?」
 店員を呼ぶ彼女の顔は、池でパンを待つカモみたいに期待に満ちていた。
 俺は財布を見た。千円札が一枚。小銭が少し。
 あれ。これ、もしかして……。

 店員がやって来た。
「ご注文お決まりですか?」
 彼女はぱっと顔を上げ、元気よく言った。
「牛丼大盛り! ねぎ多めで!」

(了)

じゃ、私もねぎ多めで!


はれるや( ´ ▽ ` )ノ。です。
はらとけいさんの企画に参加します。
よろしくお願いします。
#せりふ三題噺 #ねぎ多めで #牛丼金髪デッキ


創作大賞2026応募作品、連載中。読みに来てね~。

では、今日はこのへんで。
はれるや( ´ ▽ ` )ノ。

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