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【速報!】Global Nature Positive Summit 2026 ほぼ全セッションまとめ(DAY1)

こちらのnoteでは、ごくごく普通の会社員の視点からみた、
「Global Nature Positive Summit」の速報レビューをお届けします。

⚠️速報版のため内容に間違いなどあれば、ご指摘いただけますと幸いです。こちらでも随時修正をしていきます。

はじめに


【グローバル・ネイチャーポジティブ・サミット2026って?】
2030年までに自然を回復へと転換する世界目標の実現に向け、企業・金融機関・自治体の実践や成果を世界へ発信・共有し、26年10月開催のCOP17での議論を後押しする国際サミットです。

DAY1の論点は大きく2つでした。
①ネイチャーポジティブにおける企業、金融、自治体が果たすべき役割
②ネイチャーポジティブの実装

ざっくりとした概要がわかったところで、早速DAY1のほぼ全部のセッションを簡単に見ていきましょう。全部で13個もあるので、お急ぎの方はクイックサマリー部分をご覧ください!


開会

*09:00 - 10:05 / 高円宮妃久子殿下熊本市長 大西一史氏生物多様性条約事務局 アストリッド・ショーメーカー氏地球環境ファシリティ クロード・ガスコン氏アーンドラ・プラデーシュ州首相 N・チャンドラバブ・ナイドゥ氏 ほか、各界の要人が登壇

⚡クイックサマリー
日本的価値観=人類は自然の一部 を世界にメッセージ。国際的な議論のバトンを繋ぐ。

📌 セッションの要点
✓ 
熊本サミットでは、人間は自然を支配する存在から自然の一部である
  という価値観への転換と、経済活動を通したネイチャーポジティブの
  実装が主要テーマ。
✓ 特にサプライチェーン・調達分野での実践が重要視され、環境省・国交省
  から具体的な指針が発表された。
✓ 自然共生サイトやOECMへの企業参画を促すため、IUCN・経団連と
  連携したインセンティブ設計が進行中。
✓ 海外代表からは、先住民の知見や健全な生態系が経済・ウェルビーイング
  の基盤であるとの提言があった。

💬 印象に残った発言
◎ 
人類は自然の一部。自然は人間がいなくても保てる。でも人間は自然なし
  では生きていけない
◎ ネイチャーポジティブは経済活動の中で実践していくことが重要
◎ 自然資本分野への投資は成長の源泉であり、未来への投資


ネイチャーポジティブとはなにか 今の時代にお ける喫緊の課題

*10:05 - 10:30 / ネイチャーポジティブ・イニシアティブ マルコ・ランベルティーニ氏 国連開発計画 ペドロ・コンセイソン氏

⚡クイックサマリー
ネイチャーポジティブ実現のための、明確で実用的なルールメイキングが喫緊の課題。

📌 セッションの要点
✓ 
生物多様性の評価基準は複雑過ぎる。信頼できる実用敵な指標が必要。
✓ 主要セクターのネイチャーポジティブ転換と金融フローの変革が必要。
✓ 「ネイチャーポジティブ」と「ヒューマンポジティブ」の共生が大切。

💬 印象に残った発言
◎ 
自然資本の破滅の臨界点から、転換点へ
◎ 人類の自然観の変革が必要
◎ 恐怖ではなく、希望を語り、ネイチャーボジティブを実現していくべき


ネイチャーポジティブの社会・経済的意義

*11 :00 - 11:45 / 熊本市長 大西一史氏肥後銀行 笠原慶久氏MS&ADインシュアランスグループHD 舩曵真一郎氏サントリーHD 浅木純氏国際自然保護連合 グレーテル・アギラー氏

⚡クイックサマリー
セクターを超えた団結で、ネイチャーポジティブは実現していく。

📌 セッションの要点
✓ 
様々な自然環境評価の標準化が求められている
✓ 自然は複雑で、セクターをまたいだ団結が必要不可欠
✓ 熊本ウォーターポジティブデザインセンターなど、熊本では産官学連携の 
  仕組みづくりが進む
✓ 団結のためにも、正しい規制と正しいインセンティブは必要である

💬 印象に残った発言
◎ 
自然の保全が基盤となって、ウェルビーイングは実現する
自治体はネイチャーポジティブをリードする主体、各ステークホルダーを
 繋ぐことが大事である
何かを守るためにはルールや規制が必要。ただし価値創造も必要。土地に
 合わせ、最大化より最適化。


ネイチャーポジティブにおける企業の役割

*11:45 - 12:30 / 農林中央金庫 北林太郎氏 住友林業 光吉敏郎氏セブン&アイHD 伊藤順朗氏シティ・デベロップメンツ エスター・アン氏オーストラリアン・アグリカルチュラル・カンパニー デイブ・ハリス氏

⚡クイックサマリー
自然を「守る」だけでなく「使いこなす」ことで経済的価値を生み出す、事業と自然保全の一体化を探る。

📌 セッションの要点
✓ 
自然は単なる環境保全の対象ではなく、ビジネスの存続・成長を左右する
✓ 制度化に向けたプロセスにおいて、データの透明性/それを評価する市
  場・制度インフラの整備/地域の多様性に適応できる柔軟性が重要。

💬 印象に残った発言
◎ 
自然を単に「手をつけず保全する」だけが正解ではない
自社のビジネス基盤のための投資
環境への取り組みを消費者の身近な行動に翻訳する


ネイチャーポジティブリーダーシップ

*12:30 - 13:00 / 高円宮妃久子殿下/ネイチャーポジティブ・イニシアティブ マルコ・ランベルティーニ氏/生物多様性条約事務局 アストリッド・ショーメーカー氏

⚡クイックサマリー
COP17での生物多様性枠組の初レビューで、国際的ネイチャーポジティブの方針提示に期待。

📌 セッションの要点
✓ 
モントリオール生物多様性枠組から4年がたったが、進捗は限定的。
✓ データ・指標がなくアクション出来ていなかったり、ネイチャーネガティ  
  ブな行為に使われるお金も多く残る状況
✓ COP17では新しい基準や適切なインセンティブの設計が論点になりそう
✓ 企業に期待するのはネイチャーポジティブの責任があると認識すること

💬 印象に残った発言
◎ 
地球は我々なしでも生きていけるが、人間は自然なしでは生きていけない
30by30に関して、定量的な部分は進んでいても定性的な部分(質)にはま
 だまだ課題
日本はTNFDが進んでいるが、開示だけではなく行動が必要。そのために
 は指標が必要


ここでお昼休憩。なんとお弁当が配られました!


金融の役割

*14:00 - 14:45 / 王子HD 磯野裕之氏第一ライフグループ 酒井由紀子氏IFRS財団 小森博司氏カリフォルニア州政府 デボラ・ハルバーシュタット氏

⚡クイックサマリー
自然を『タダの環境問題』から『測定・評価すべき明確な財務資産』へと転換させる金融の挑戦。

📌 セッションの要点
✓ 
ネイチャーリスクはすでに企業の貸借対照表(B/S)を脅かす現実の事業
  課題となっている
✓ 自然が現在の市場で「無料」として扱われていることがボトルネック
  「資産」として測定・評価する新たな開示基準への書き換えが急務
✓ 自然再興を加速させるカギは、投資家や規制当局が企業と粘り強く対話
  し、計画策定を促すプロセスにある

💬 印象に残った発言
◎ 
自然は測られなければ消え去ってしまって、測られて初めて戦略になる
自然を壊す方が儲かって、守る方が損をする仕組みを変えない限り、
 民間のお金は絶対に自然を守る方には動かない
経済的インセンティブとネイチャーポジティブの方向性が一致していない
 「市場の失敗」が金融をネイチャーネガティブに向かわせている


企業のネイチャーポジティブ戦略とは

*14:45 - 15:30 / イオン 岡田尚也氏明治HD 大石昇吾氏日本生命保険 鹿島紳一郎氏東急不動産HD 中野由美氏ネイチャーポジティブ・ランドスケープ・イニシアティブ スチュアート・アンスティー氏

⚡クイックサマリー
ネイチャーポジティブこそが、企業の新たな競争力になる。

📌 セッションの要点
✓ 
自然資本の保全は、社会貢献ではなく、事業継続のための重要な経営課題
投資家から評価されるには、TNFDなどの基準に沿って、データだけでなく
 取り組みの質や将来の計画まで示すことが重要。
ネイチャーポジティブ戦略をつくるには、事業と自然との関わりを漏れな
 く整理し、全ステークホルダーを1つのストーリーでつなぐことが重要。

💬 印象に残った発言
◎ 
環境配慮を単なるコストと捉えるのをやめ、商品の価値を高める強力な武
  器と捉えるべき
◎ 異なる立場の人々と足並みを揃えるため、業界や社会全体に通じる「共通
  のモノサシ」を築く


ネイチャーポジティブ・ネットゼロ 循環経済の統合的推進

*16:00 - 16:45 / 日本航空 斎藤祐二氏東京海上HD 鍋嶋美佳氏アテロ・リサイクリング ニティン・グプタ氏ユーラシア・グループ フランク・グバギディ氏コンサベーション・インターナショナル マリエル・キャンター・ワイケル氏

⚡クイックサマリー
気候変動対応で培った型を自然分野にも応用し、ネイチャーポジティブ・ネットゼロ・循環経済を一体で進めよう。

📌 セッションの要点
✓ 
自然リスクは気候リスクと連動し、グローバルサプライチェーンを直撃す
  る現実の経営課題(財務問題)である
TNFDやネイチャークレジット等「型作り」が進んでいる今、これらを活
 用して自然への取り組み=財務的なリターンを生む投資へと転換させる
一歩進んでいる気候分野の実践知を、自然分野にも応用すべき

💬 印象に残った発言
気候変動はマイナスの世界をゼロに戻す取り組みだが、自然への対応はプ
 ラスを生み出していく取り組み
最も重要なことは、用語にとらわれず、完璧にとらわれずに『行動を起こ
 し始めること』


ランドスケープやコミュニティを核としたネイチャーポジティブ•アクション

*16:45 - 17:15 / アーンドラ・プラデーシュ州首相 N・チャンドラバブ・ナイドゥ氏熊本県知事 木村敬氏アルメニア外務省 ムヘル・マルガリャン氏

⚡クイックサマリー
世界中のネイチャーポジティブを実現する主役は「地方自治体」である。

📌 セッションの要点
✓ 
国際的な合意や国家目標は枠組みを提供するものに過ぎず、実際に現場を
  動かすのは地方自治体。
✓ 市民や実態に最も近いローカルな組織こそが、主体性と持続的な活動を生
  み出すことができる。

💬 印象に残った発言
ネイチャーポジティブと経済発展の両立は可能。行政が仕組みを構築して
 リードすべきである。
枠組みはグローバルだが、実行は草の根(地域)である。
阿蘇の景観と自然資源は、普通の人々の日々の営みでできている。


経営層が語るネイチャーポジティブ

*17:30 - 18:40 / イオン 岡田尚也氏 /サラヤ 更家一徳氏 /セブン&アイHD 伊藤順朗氏/キリンHD 高岡宏明氏/モデレーター:東北大学・日経BP 藤田香氏

⚡クイックサマリー
ネイチャーポジティブは経営の中で実践するもの。単なる継続ではなく、発展させ、革新を起こし続けるもの。

📌 セッションの要点
自然との関わりは事業の根幹であり、経営全体で実践すべきテーマである
事業活動を通じて「負のインパクトの削減」と「正のインパクトの調達・
 創出」を両立する
持続可能な調達には、多様なステークホルダーとの「協働(共創)」と「コ
 ミュニケーション」が不可欠 

💬 印象に残った発言
全てのステークホルダーにとっての断続的な変化(今までの継続ではない) 
 をもって革新を起こす。
環境への取り組みも同じことばかりやっているとマンネリ化するし、お客
 様にも伝わってしまう。
守りのサステナビリティから、攻めのサステナビリティへの転換期。


ネイチャーポジティブを社会実装 世界に広がる日本初ソリューション

*17:30 - 18:40 / 八千代エンジニヤリング 植田大造氏/バイオーム 藤木庄五郎氏 /大林組 小野島一氏 /国際協力機構 稲田恭輔氏 /モデレーター:東北大学 近藤倫生氏

⚡クイックサマリー
BIOME/大林組/八千代エンジニアリング/JAICAから、ネイチャーポジティブの社会実装事例を学ぶ。

📌 セッションの要点
理念だったネイチャーポジティブは、データ収集を経て、実装フェーズに
 入ってきた
持続可能なデータ取得の仕組みを確立しておかないと、実装後の変化が捉
 えられない
ネイチャーポジティブの実現のためには、ヒューマンポジティブを考えな
 いといけない

💬 印象に残った発言
継続的なデータ収集が、ネイチャーポジティブを「かけ声」から「実装」
 へと変える。
人の営みにもちゃんと目を向けないと、自然も良くなっていかない。
ネイチャーポジティブの実装で大事なのは「現地」視点。


テクノロジーセンターの自然関連課題と対応策

*17:30 - 18:40 / みずほフィナンシャルグループ 田邉景子氏/ソフトバンク 佐々井良二氏 /ソニーグループ 横山敬子氏/自然関連財務情報開示タスクフォース トニー・ゴールドナー氏 /世界経済フォーラム ブノワ・ベゴ氏/日本電気 岡野豊氏/モデレーター:MS&ADインシュアランスグループHD 原口真氏

⚡クイックサマリー
AI・デジタル社会におけるテクノロジー投資の前提条件に、自然資本の保全を組み込む時代へ。

📌 セッションの要点
AI、データセンター、半導体の需要爆発にともない、水利用・土地利用・
 エネルギー・電子廃棄物が自然へ与える負荷が急激に深刻化。
水不足などの自然リスクを初期の段階で織り込まなければ、操業停止等の
 致命的なリスクに直面するおそれ。
その地域の環境のキャパシティを把握するため、自治体や水道局、地域住
 民などのステークホルダーと対話・協働することが事業の継続性に直結。

💬 印象に残った発言
2030年までの半導体工場やデータセンターへの投資の約40%が、水ストレ
 スが高い地域で行われる見通し。
データセンター建設時、森を残し希少生物を保護しつつ自然共生サイト
 認定を取得するなど、インフラ開発と自然保全を両立するアクションも。


「自然資本をバランスシートに」日本とアジアのビジネス・投資家の視点を国際ルール形成に

*17:30 - 18:40 / 気候変動に関するアジア投資家グループ ソフィア・チェン氏/王子HD 磯野裕之氏/住友林業 飯塚優子氏/MS&ADインシュアランスグループHD 須藤達哉氏/GenZero フレデリック・テオ氏/資本連合 マーク・ゴフ氏/モデレーター:東京大学 石井菜穂子氏

⚡クイックサマリー
『自然の恵み』という“見えない価値”を財務の言語に変え、日本/アジア発で市場経済を動かそうとする挑戦。

📌 セッションの要点
「Nature on the Balance Sheetイニシアチブ」は、見えざる「自然の価
  値」を企業が評価・管理し投資可能な資産とする道筋を探っている。
「経済を回すためのリアルな投資対象として自然をどうバランスシートに
  載せていくか」が重要。
そのルールメイキングは、自然資本を多く保有し活用してきた日本とアジ
 アが主導権を握りうる。

💬 印象に残った発言
自然資本へのアプローチを単なる「リスク軽減(ネガティブ)」から「プラ
 スの影響(ポジティブ)」へとマインドセットを転換し、信頼の格差を埋め
 る確固たるパートナーシップを築くことが、市場経済を動かす鍵である。


まとめ:DAY1を終えて

13ものセッションを見て、お気づきの方も多いかと思いますが、様々な立場のネイチャーポジティブ関係者が口を揃えて言っていたのが、ネイチャーポジティブの共通指標の必要性と、経済活動としてのネイチャーポジティブの実装の必要性でした。先進的な取り組みの数々を見ていると、ネイチャーポジティブ領域も成熟してきたと思ってしまいますが、まだまだ発展途上で、希望と同時に、課題も多く残っているのだと感じた1日でした。COP17で、生物多様性枠組のレビューがどのようになされるのか、ますます楽しみになりました。

DAY2もよろしくお願いします!

人と自然の両面から、生物多様性について学ぶYoutubeチャンネルもやっていますので、そちらも見ていただけると嬉しいです。


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