
幕末の嘉永元年(1848年)6月、アメリカ青年のラナルド・マクドナルドが日本上陸の第一歩を印したのは焼尻島の西端部でした。
オンコ自然村の入口にクマドナルド記念標が建っています。
この青年を主人公にした吉村昭「海の祭礼」からを紹介します。
「捕鯨船を離れたマクドナルドはボートで憧れの日本に向かった。前方の島影(天売島)が浮かび上がってきたが、靄は相変わらず濃い。島の西端をまわると、北方に島(焼尻島)が見えた。突然、異様な音が海上にひびき渡った。トドの群からのがれるように岬をまわると、ゆるく湾曲した砂地の海岸がみえた。ようやくボートをつけられる場所を見出したかれは、帆をおろして岸におり立つとボートを浜に引きあげた。日本の地に立ったのだと思うと、胸が熱くなった」
