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アイドルに、恋する権利はありますか?①【妄ツイ・小説】

また妄ツイ書いていきます!!
4話構成で行きたい
夏も後半戦ですが、僕の妄ツイで
少しでも楽しんでいただけると嬉しいです

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俺は◯◯
職業を言うといつも驚かれる
そしてその反応に…少し苛立つ。

俺は…アイドルなんだ


当然だけど
みんなが知ってるような
いわゆるテレビに出てるようなアイドルじゃない

見てる人がいるかもわからない
そんな感じだ


はっきり言ってしまうと
俺のいるアイドルグループは
某大手のグループに比べれば
やっぱり劣っているし

経営の大きな会社でもないから
設備だって全然良くない


…そもそもアイドルになったのは
ある女性アイドルがきっかけだった

めちゃくちゃ可愛くて、あざとくて
その上ダンスも歌も上手い
今年の夏のシングルはセンター


いつしか自分が惨めになって
検索しないようにしていたのに
たまたまその情報を見てしまった

昔なら飛び上がって喜んだのかな?
今では…辛さが勝つ
でも、好きである気持ちは
多分捨てきれてない。


〜ライブ後〜

「今日は来てくれてありがとうございました!
次も絶対、来てくれよ!!」
得意ではないウインクをして
俺は締めの挨拶を終えた

ライブというのは
やはり気合が入りやすい
だけど…


ライブ会場に来た観客は
俺たちの人数、5人ぴったり

そんな調子だから
メンバーだってやる気をなくすし
さっきなんてメンバーの1人から
「お前…凄いな、よくテンション上がるな」
そんなことも言われた



「はあ…」
ため息をつきながら外に出る
憂さ晴らしに街をぶらぶら歩く

その時
「ねえ」
後ろから肩を叩かれた


「誰だよ」
疲れもあって、声が尖る
しかし、そこに立っている人を見て
俺は思わず2度見した


「みーきゅん…?」


みーきゅん、そう
俺がアイドルになるきっかけの人
一ノ瀬美空さんだ。

なんで彼女がここに?
そしてなんで俺に声をかけた?


俺が何も言い出せず困っていると

「見てたよ、さっきのライブ」
みーきゅんが言った


…あの5人の中に
みーきゅんがいたなんて
おそらく変装していたのだろう
こちらからはわからなかった

「すみません、なんか…
あの、本物のアイドルさんに
あんな恥ずかしいダンス見せちゃって」
俺は頭を下げる
彼女はこんなとこにいる暇などないだろう



するとみーきゅんが言う
「お互いアイドルに変わりはないけど
それより…やっぱり、私のこと知ってたんだ
マイクの持ち方とか、煽りとか
私にそっくりだったから」


「あ…」
それは否定できない
何度もライブに通い
過去のライブも見たりして
みーきゅんのこと、ずっと追ってた



「本当に、大好きだったんです
美空さんみたいに輝ける人間に
俺だってなろうとしたのに…」
言葉が詰まる
なぜか、突然胸の中に
なんともいえない感情が押し寄せる

「わ!大丈夫!?」
座り込んで顔を覆った俺に
彼女は優しくハンカチを渡してくれる

こんだけ活躍してて
それで優しいなんて…
俺に勝てるところなんかない

ああ…涙を拭いて、空を見上げる
カンカンに晴れ渡った空が羨ましく
心の声が漏れた
「みーきゅんと俺じゃ…
もう全然違うんだよな」


結構長くそこにいたはずだが
それでもみーきゅんはずっとそばにいてくれて
ただ俺を、じっと見つめていた

「ごめんなさい、本当に…」
何を謝っているかも知らず
俺が礼をしてその場を去ろうとすると


「家、来る?」


…は?
家、来る?ってどういうこと?
いや、だってみーきゅんはアイドルでしょ?
一般人を部屋に入れるなんて…


でもみーきゅんは
満面の笑みで俺を見ている

来る?というより
来てよ!という雰囲気だ
実際、そういうタイプの女の子だろう


「◯◯さん…だったよね
年齢、私と同じなんでしょ?
じゃあなんか、気が合うかなと思って」
当たり前のように言うみーきゅん

そういう理由で
アイドルの家に入れてもらえんの?

というかまだ分からないんだけど
どうして俺みたいな底辺アイドルを
日本のトップアイドルが見に来てた?


わからないことだらけなのに
眠っていた「好き」の気持ちは抑えきれず
俺は何も言わず、ついていくことにした


〜家〜

「ついた!ここだよ〜」
みーきゅんが指さす
というかあった時から思ってたが
アイドルとしての彼女とリアルな彼女は
ほとんど一緒のようだ

俺はライブの時は
明らかに陽キャになろうと頑張るが
普段はむしろ、大人しいタイプだから


「いや…本当にいいんですか?」
まだ迷っている俺に

「気にしないで
あとかしこまらなくていいから
友達みたいに話してよ」
みーきゅんは鍵を開けて
俺を部屋の中に押し込んだ

家、と言ったが
実際はマンションの一室だ
とはいえ綺麗な内装だし
俺の住むアパートより全然広い



「福岡で買ってきたんだけど
明太フランス、一緒に食べよ?」
袋からパンを取り出して
みーきゅんがこちらを振り向く

何気ない仕草なのに
なんでこんなに可愛んだ…



2人でテーブルを挟み
明太フランスをいただく

旅行など3回くらいしか行ったことない俺
初めて食べるレベルのそのパンに
俺が大袈裟に感動していると

「うちでは普通だったよー」
みーきゅんが苦笑いする
そうそう、彼女は福岡生まれだ


本当はアイドルとして
心構えや姿勢を質問したかったのに

推しだった(いや、内心まだ好きではある)人が
目の前に座っている状況
俺はいかにみーきゅんが好きかを
自分でも引くくらいに熱弁した


でもむしろ彼女は喜んでくれて
「思い出した!
イベントとかも来てくれてたよね
だからかな、なんか見覚えあったの」

そうか…覚えてくれてたんだ
今日見にきてくれてたのも
たまたまネットで俺を見たからか


うーん…
だとしても正直
来たいと思ってもらえるようなライブじゃないし
もっと詳しく理由を聞きたいが…




はっと目を覚ます
気がつけば寝ていたようだ
みーきゅんに会えて興奮して
あまりの出来事に全体力を使ったのだろう

…?
背中の下が、床じゃない


この質感は…毛布?
俺、ベッドに勝手に入るなんて
そんなことするはずがないけど…



起きあがろうとした時だった

「起きた?」
みーきゅんの声が近くで聞こえる

声の方向に向いた時
俺は自分の目を疑った



…みーきゅんが
同じベッドの上で横になっている。


〜つづく〜

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