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詩 緑の子

 目の前に、木があります。

冬だというのに、まだ枯れずに葉が落ちていません。

相変わらず元気そうです。

冬の青空の光は夏に比べてひっそりとしていますから、緑は漲るように輝くのではなく、陰を含ませてひっそりと佇んでいます。

随分静かです。

しかしふと、茂る枝葉の陰で伸びている茶褐色の枝が見えました。

野太い動脈のような枝枝がしなやかに伸び、その周囲に緑が群がっています。

茂りの中には一つ一つの葉があり、きっとそれぞれに個性があるのでしょう。

そんな葉を眺めていると、葉は決して一人ではないのだと思います。

一人でいると寂しいと思うときもありますが、これらの緑の葉はきっと、動脈のようにじくじくと流れる木のエネルギーによって互いに繋がり合っているのです。

そんな緑の葉は、輪の中で仲睦まじく遊んでいる子どもたちのように思えます。

冬だから、活発さは息を潜めているのかもしれませんが、茂る葉の緑の裏側にはある種のわんぱくさが潜んでいるのかもしれません。

葉は空気の中では独立しているものの、木に根ざす限り決して一人ではありません。

葉が一人きりになってしまうのは、色が熟して、風に吹かれて木から落葉し、地面に転がってしまうときだけです。

彼らは一人ではありません。

それを思うと、何だか羨ましくなってしまいます。

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