映画「アンナ・カレーニナ」
いつか読んでみたいと思いつつ、
その長さに怖じ気づいていた
トルストイの『アンナ・カレーニナ』。
ある日、「プライドと偏見」の主役、
キーラ・ナイトレイとジョー・ライト監督の
コンビが作ったこの物語の映画を知った。
物語の舞台は19世紀末のロシア。
政府高官カレーニンの美貌の妻、
ナイトレイ扮するアンナ・カレーニナは
若き将校、ヴロンスキーと出逢う。
一目で惹かれあった二人は舞踏会で再会、
激しい恋に燃え上がるのである。
すべてを捨てて真実の愛に生きるアンナ。
社交界の華だっただけに嫉妬の嵐が吹きつけるが、
彼の子供を身ごもり再婚、二人は田舎で生活する。
しかし激しい気性のアンナは夫に女ができたと思い、
絶望の果てに走る列車へ身を投げるのだ。
単なる不倫話が絢爛豪華に描かれる所が出色だ。
とはいえ映画に舞台要素を持ち込んだ演出や
ナイトレイの顔のきつさが僕には辛かった。
映画よりもバレエがよかったかなと思えた。
トルストイはリアリティの作家だったが、
ダンスと音楽だけで描くほうが僕には良いのだろう。
ロシアのバレエ団で「アンナ・カレーニナ」を観たい。
ちなみにトルストイはこの物語の初めに語っている。
「幸福な家庭はどれも似たものだが、
不幸な家庭はいずれもそれぞれに不幸なものである」
物語にはヴロンスキーに憧れながらも農園主と結婚する
アンナの兄嫁の妹キティの運命も同時にあらわされる。
キティは可愛い子供を預かり農場で幸せに暮らすのである。
平凡こそ幸せか、僕はそうとも限らないと思うのだが。
