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冥王星逆行と、心の原風景──未処理の感情と、記憶の奥にあるもの


冥王星逆行の時期は、
普段は奥に沈んでいる感情や記憶が、静かに浮かび上がってくる。

それは「忘れていたもの」というよりも、
ずっとそこにあったのに、触れないまま時間だけが流れていたもの。

外側の出来事と関係なく、
内側の層だけが、ゆっくりと呼吸を始めるような感覚がある。


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心の奥には、いくつかの原風景がある。

夕方。
田んぼ沿いの道を、父と手をつないで歩いた記憶。
その時間の輪郭だけが、静かに残っている。

田んぼ道で見た夕陽は、赤かったことだけ覚えている。
空気が冷たかったかどうかは、もう思い出せない。

ただ、いつも同じ場所で引き返していた。
線路の手前。

その向こう側の道へ行ってみたい気持ちが、
ずっと小さく残っていた気がする。


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一番古い記憶は、曖昧な光の中にある。

ベビーカーの中の私。
母は「逆光だね」と言って、角度を変えて撮り直した。
太陽を背にカメラを構える母を見ながら、
ただ「まぶしいな」と感じていた。

二番目の記憶は、少しだけ動きがある。

車から降ろされた瞬間、
「もう歩ける」と思って、母の手を押しのけて歩き出した。

そのとき母が、父に向かって言った声が聞こえる。
「歩いてる!」

まだ小さな身体で、
世界に少しだけ先に触れた瞬間だったのかもしれない。


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こうした温かい記憶の奥には、
うまく言葉にできない重さや揺れも、同時に存在している。

家族との関係の中で、
優しさと痛みが混ざったまま残っている部分がある。

最近、その“混ざり合った層”が、少しだけ濃く浮かび上がってきている。
外側の出来事というより、内側の記憶の反応として。

そのまま抱え続けると、
自分の視界が少し狭くなる感覚もある。

タロットで言えば、ソードの8のように。
見えない制限の中に、自分で自分を留めてしまう状態。



それでも、冥王星逆行は何かを急かすものではなく、
ただ静かに「そこにある」と示してくる。

ほどく必要も、急いで意味づける必要もない。
ただ、存在を認めるだけでいい層もある。



あなたの中には、どんな風景が静かに残っていますか。

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