#04 わしの人生、語ってみるけぇ。 『人に頼るんは、情けないことじゃなかったんよ。』
💬 弱さを見せられる相手がおるいうんは、ありがたいことじゃ。
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昔の話じゃけどのう、
風邪こじらせて寝込んどったときに、
近所のおばちゃんが、味噌汁持ってきてくれたことがあってな。
その味がまた、よう沁みたんよ。
あん時は、泣きそうになったもんじゃ。
けど若ぇころのわしは、
「人に頼ったら負け」って、ほんま思うとった。
自分のことは自分でするんが一人前。
「甘えるな」っちゅう言葉ばっかり、
自分にも、他人にもよう投げとった。
でものう、
年重ねて、いろんなこと経験して、
だんだん変わってきたんよ。
身体こわしたとき。
仕事で大失敗して、誰にも言えんかったとき。
どうにもならん状況っちゅうのが、ほんまに来るんよ。
そねぇな時に、助けてくれた人がおった。
手ぇ貸してくれて、ただ黙ってそばにおってくれて。
その時、はじめて気づいたんじゃ。
**「頼るっちゅうのは、信じちょるいうことなんじゃな」**って。
自分が弱うなったとき、
ほんとうにありがたかったんは、
「がんばれ」って言葉やのうて、
なんも言わんでも、ただ寄り添うてくれる存在じゃった。
頼るっちゅうことは、
情けないことやなかったんよ。
むしろ、「この人になら、弱いところ見せられる」って思えること自体が、
どれだけありがたいことか。
それが分かるようになったんは、
ずいぶん年をとってからじゃった。
今の若ぇもんにも、よう思うんよ。
ひとりで背負いすぎとる子が多い。
誰にも頼らんで、ええ子でおろうとしとる。
でものう、
誰かに「ちょっと助けて」って言うことは、
恥ずかしゅうなんか、なぁんもないんよ。
生きちょる証やけぇ。
人生っちゅうのは、持ちつ持たれつ。
頼られたら、わしらも、うれしいもんなんよ。
ほんまの意味で、
人とつながるいうんは、
強さやのうて、**“やわらかさ”**なんじゃろうのう。
……それにしても、
若ぇころは、よう人を怒らせたのう。
次はその話でも、してみようかの。
