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退屈な電車の時間に


8月3日

曇り 気温28度/24度

厚い雲に覆われて久しぶりに涼しい。
転院までまだ日にちがある。また父の面会に行く。

それにしても電車移動が長くてつらい。

GRAPEVINEの「われら」という曲が大好きだ。発売時のアルバムツアーでしか演奏していない気がする。 
今日も「われら」に引っかかりリピート聴きする。

重苦しいベース音、もしくはキーボードから始まる。淡々と歌い、途中から西川ギターがバッサリうねり狂うように斬り込んでくる。
後半は弾けて音の渦が押し寄せる。絡み合うギターと美しく重厚なドラムスに鳥肌がたつ。

Mogwaiみたいな音の厚いグルーブ。Mogwaiが好きな私には至福の曲である。
Mogwaiのライブに行きたい。全身の血液が沸き立ち、爆音で聴覚がしびれる。

ぐうぉぉぉーー!!

おっと、取り乱した。

「愚かな者の語ること」
よくこのアルバムを聴きながら走っていた。ランニングコースを折り返して、なだらかで長い下り坂にさしかかると「われら」が流れる。
青い海を眺めながら両腕を広げて風のように走るのが気持ちよかった。

「われら」を延々聴きながら駅に着いた。

無料送迎バスにも慣れてきた。バスを待っているとコミニティバスが通り過ぎる。

むむっ!実家の方の駅行があるじゃないの!
とはいえ、その駅から徒歩1時間というど田舎でどうしようもないけど。
乗る人がいないのか路線がない。利用者が少なくても運行すれば、お年寄りが買物や病院に行けるのに。

紙パックジュースをいくつか買って病院へ。食べ物禁止といえど、飲み物くらいはいいじゃないか。
病室がまた移っていて窓ぎわになっていた。
カーテンと天井だけの世界から開放されてベッドを起こせば外が見れる。

私の声は小さく低くめで聞き取れないようだ。
ジュースを見せて父に選んでもらう。喉が乾いていたのか、すごい勢いで飲んでいた。早く買ってあげれば良かった。

「もう帰れないかもしれない。母ちゃんに、もうそんなに働かなくていいからゆっくり休めと言ってくれ。」と父。

次々と実る野菜の収穫や袋詰め、さらに直売所まで運び、売れ残りを引き取りに行く。母は狂ったように働いている。昔からそうだ。誰が言っても聞かない。

今までずっと2人で乗り越えて来たのだ。
もちろん、父の言葉も聞かない。母の生きがいだから。
しかし、お年寄りに売れ残りを引き取れという直売所もおかしくないか。委託なのか?契約がどうなっているのか責任者と交渉しようじゃないか!

ぐおぉぉーー!!

おっと、取り乱した。

ずっと私の腕を握っていたが、いつもの「早くけぇれ〜。気をつけてけえれよ〜。」と言い出して病室を後にした。やっぱりちょっと泣いてしまった。
次は内緒で声を録音しよう。



ショッピングモールでへんてこなティシャツを2枚買った。
実家の方にしかない御当地チェーン店がある。いつも友人と何時間も入り浸っていた。
住んでいた時とは違い、どこを歩いているか分からない。見覚えのある建物がひょっこり見えて安心した。

内装は変わってないけど、ファミレスみたいになっていてびっくり!ドリンクバーになって、愛しの炭火焼きアイスコーヒーはメニューから消えていた。

友人に怒涛のライントークを送ってしまった。彼女もまた認知症の母親の世話をしていて何年か会えていない。
変わってしまったけど、またここに入り浸って話したいな。

父に携帯で撮影した花火を見せようと思っていたのに忘れてしまった。
次は転院先の病院になる。さらに田舎になるからたどり着けるか不安だ。
きっと何とかなるさ。がんばろう。

ほらきみはどういうの

いまきみはどういうの

どういうの


目を閉じると、水平線とキラキラした青い海が見える。風を切って走りたい。

小さな音で眠れない夜に。

ヘッドフォンで爆音で聴くとしびれる。

#日記 #面会 #コミニティバス #GRAPEVINE #Mogwai #電車 #農業 #病院

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