中学校の運動部の衰退がもたらすポジティブな二極化
ここ5年程で、中学生の運動部離れが加速しました。
男子の加入率は、ピークの1996年が83%。
その後微減して、00年代中盤~10年代中盤まで76%前後を推移してました。
そして、2023年には64.1%です。70年代中盤と同じ水準です。
3者の数値は、同じ基準で算出していない(出展元が異なる)ため、正確な減り幅は分かりません。
1つ言えるのは、10年代後半以降は減少のスピードが上がっていることです。
普通の中学校・高校に運動部が設置されている国は、日本とアメリカだけです。
アメリカは日本ほど設置率が高くありません。
日本の中高生の運動部加入率は減少したとはいえ、世界基準で考えると、異常な高さです。
今後、中学校の運動部はさらに縮小していく方向です。
全国中学校体育大会は、少子化による生徒数の減少と相まって、2027年度より競技数が20⇒9へ削減されます。(対象は部活設置率が20%を切ってるマイナー競技)
教員の長時間労働の問題もありますから、運動部に力を入れる必要はありません。
ましてや、公立の学校ですからね。スポーツは体育の授業だけで十分です。
運動部以外で、スポーツを真剣に取り組みたい場合、学校外のクラブチームに所属する必要があります。
学校とは異なり営利組織であるため、部費がかかりますし、チームによっては入部テストもありますから、誰でも入れる訳ではありません。
そうなると、お金に余裕がある家庭の子どもやスポーツが得意な子どもは、スポーツの能力を伸ばす機会に恵まれますが、そうでない子どもは体育以外でスポーツを行う機会に乏しく、両者の運動能力や体力筋力の格差が拡がります。
二極化と言っても、中間層が上層と下層へ均等に分かれて、2つのコブへ分布するのではなく、ごく少数の上層と大多数の下層に分布するピラミッドのような構図となります。
ただし、この状況を嘆く必要はありません。
中学校の運動部が盛んだった時期(80年代中盤~10年代中盤)が異常過ぎただけです。
そもそも、外国ではスポーツに真剣に取り組める人は、才能があるごく少数だけですから、
中高生の運動能力や体力筋力が二極化することは当たり前です。
ポジティブな二極化ですよ。
個人的なことで、運動が苦手で嫌いにもかかわらず、男なら運動部に入るのは当然だという
価値観の押し付けのせいで、私は中学高校と仕方なく運動部に所属していました。(練習は真面目に取り組んでいたつもり)
2000年代中盤後半の話です。その頃と比べて、運動部へプッシュする圧力が減っている実態は
運動嫌いと言うマイノリティーの負け組である私にとっては、望ましいことです。
