議事録・名刺・約款…紙の山が“質問できる資産”に変わる。元銀行員のGemini Notebook(旧NotebookLM)実務活用4選【保存版】
こんにちは!Hanzawatec(ハンザワテック)です。
いきなりですが、机の上、紙で埋まってませんか?
僕、銀行員時代にこんなことがありました。
ある案件で、分厚い契約書と過去の取引記録の束を前に、たった一行を探すために午後をまるまる溶かしたんです。
「たしか、あの条項どこかにあったよな……」って、付箋だらけのファイルを何度もめくり直す。
やっと見つけた頃には日が暮れてて、肝心の中身を考える時間がほとんど残ってない。
あれ、しんどかったなあ。
独立してFPになってからも、形を変えて続きました。
顧客ごとの提案資料、面談メモ、制度改正の資料……。
「持ってはいる」のに「必要なときに引き出せない」。
情報は増える一方なのに、探す時間だけがどんどん膨らんでいく。
で、これって僕だけの話じゃないですよね。
・経理の方は、月末になるとレシートと請求書の山と格闘
・総務の方は、「有給ってどう申請するんでしたっけ?」に一日何度も答える
・士業や医療事務の方は、分厚い規程や約款から該当箇所を探して何十分も使う
・そして経営者や院長は、その「探す時間」に人件費が乗ってることに、うすうす気づいてる
今日はこの「探す時間」を、限りなくゼロに近づける道具の話です。
使うのはGoogleのAIノート。
会社で導入しているところも増えてきました。
しかもGoogleのアカウントさえあれば、基本は無料で始められます。
大がかりなAIエージェントを組まなくても、手元のツールでここまでできる。
今日は僕が実際に使ってる「4つの使い方」を、実務の場面に沿ってゆるっとお話ししますね。
……とその前に。
ひとつ、お知らせしておかないといけないことがあります。
■ その前に:NotebookLM、名前が変わりました
つい先日、ちょっとしたニュースがありまして。
2026年7月16日(米国時間)、Googleが「NotebookLM」の名前を「Gemini Notebook」に変えると発表したんです。
ロゴも、Geminiでおなじみの青×紫のグラデーションに刷新。
「あれ、いつの間にか違う名前になってる」って気づいた方、いるんじゃないでしょうか。
▼ 結論:慌てなくて大丈夫です
変わったのは、名前とロゴ。
中身は基本そのままです。
・独立したWebアプリとしての提供は継続(Geminiアプリに吸収されて消える、ではありません)
・保存済みのノートブックやデータもそのまま引き継がれる前提の発表内容
・アクセスURLの変更告知も、料金プランの変更告知も、現時点では出ていません
なんで変えたのか。
Googleいわく、「LM」=Language Model(言語モデル)って、一般の人にはピンとこない専門用語だったから。
GeminiアプリやGoogle検索との連携が深まるタイミングで、ブランドをGeminiに揃えた、ということみたいです。
ちなみに規模感でいうと、3,000万人以上のユーザーと60万以上の組織が使っている(Google公式発表値)とのこと。
もはや「知る人ぞ知るツール」ではなくなってるんですね。
▼ でも、名前だけの話じゃないんです
今回いちばん大きいのは、同時に発表された新機能のほうです。
各ノートブックに「安全なクラウド上の実行環境」が割り当てられて、AIが自分でコードを書いて、その場で実行できるようになります。
これまでのNotebookLMは、「資料を読んで、要約して、答える」ツールでした。
そこにコード実行が加わると、読み込ませたデータに対して集計・分析・グラフ化まで任せられるようになる。
しかも6月のアップデートで、チャートやスプレッドシート(xlsx)、スライド(pptx)、PDFレポートといった形式での出力にも対応しています。
経理や総務の方、これ地味にすごくないですか。
「このデータ、月別の傾向を分析してグラフにして」が、アプリの外に出ずに完結するってことです。
展開状況は、Google AI Ultraユーザーと対象のWorkspaceビジネス利用者に先行提供中で、Proユーザーには数週間かけてWeb版に順次展開される予定。
無料プランでどこまで使えるかは、公式の最新情報を確認してくださいね。
▼ しかも、これ全部つながってます
今日この記事で紹介する4つ――Gemini Notebook本体、Googleドライブの「プロジェクト」機能、そして自動化の「Workspace Studio」。
実はこれ、Googleが「AI関連の製品をGeminiブランドの下に集めていく」という大きな流れの、それぞれの断面なんですよ。
だから、この4つをまとめて押さえておくと、点が線になります。
バラバラのツールを4つ覚えるんじゃなくて、「Googleの中で情報がつながっていく流れ」を1本つかむ、というイメージで読んでみてください。
▼ 即・使えるGIVE①:社内周知用の一文(コピペOK)
総務・情シスの方、これ地味に効きます。
名称変更って、機能そのものより「社内マニュアルの表記がズレる」ほうが厄介なんですよね。
「【お知らせ】Googleの『NotebookLM』は、2026年7月より『Gemini Notebook』へ名称が変更されました。機能・保存データ・利用方法に変更はなく、これまでどおりご利用いただけます。社内マニュアル等の表記は、当面『Gemini Notebook(旧NotebookLM)』と併記します」
過渡期は、新旧どっちの名前でも検索されます。
だから併記がおすすめです。
――というわけで、以下では新しい名前「Gemini Notebook」で統一して書いていきますね。
「あ、NotebookLMのことね」と読み替えてもらえれば大丈夫です。

■ そもそもGemini Notebookって何がすごいの?(2分だけ)
ざっくり言うと、「自分が渡した資料だけを読んで答えてくれる、自分専用のAIノート」です。
ChatGPTやGeminiのチャットみたいな一般的なAIと、決定的に違うところが2つあります。
▼ すごい①:それっぽい嘘(ハルシネーション)が起きにくい
一般的なAIって、知らないことでも「たぶんこうです」って、それらしく答えちゃうことがあるんですよ。
これを「ハルシネーション」と言います。
でもGemini Notebookは、こっちが渡した資料の範囲でしか答えません。
しかも回答には「この情報、ここに書いてありますよ」って引用番号が付いて、クリックすると元の資料の該当箇所がハイライトで出てくる。
これ、FPや士業、経理みたいに「根拠を示す責任がある仕事」ほど効きます。
上司や監査に「なんでそう言えるの?」と聞かれたとき、AIの回答からそのまま原典に飛べる。
地味だけど、めちゃくちゃ大きいです。
▼ すごい②:自分の資料を安心して渡せる
Googleは、このツールに入れた情報を「モデルの学習には使わない」と公表しています。
だから社内マニュアルみたいな内部資料も投入しやすい。
ただし、「じゃあ何でも入れていい」って話ではないんです。
ここは超大事なので、記事の最後にちゃんとまとめます。
先に一言だけ言っておくと――
住所や電話番号みたいな個人情報は入れないこと。
ここだけは徹底してくださいね。
前置きはこのへんで。さっそく4つの使い方にいきましょう。
■ 使い方①:紙の山を「質問できる資産」に変える
まず土台になるのが、これ。
「紙で持ってる情報」をAIに読ませる、という一歩です。
紙のままだとAIに渡せないので、まずデータにします。
ここで便利なのがGoogleドライブのスキャン機能。
スマホのGoogleドライブアプリを開いて、書類にカメラを向けるだけ。
ピントが合った瞬間に自動で撮ってくれて、ページをめくれば次々に取り込まれていきます。
しかも保存した瞬間に、写真の中の文字を「編集できる文字データ」に変換してくれる(OCRという技術ですね)。
コツは、明るい場所で、書類から少し離して、ゆっくりめくること。
これだけで読み取りの精度がグッと上がります。
スキャンしたら、Gemini Notebookで新しいノートブックを作って、「ソースの追加」からそのファイルを読み込ませる。
準備はこれだけ。
あとは実務のシーンでどう効くか、見ていきましょう。
▼ シーン1:経理の「レシートの山」
財布や引き出しに溜まったレシートを、スキャン機能でパラパラめくって取り込む。
20枚くらいならあっという間です。
読み込ませたら、こう聞きます。
「このレシートを用途別に合計して、金額が多い順に表で整理して」
すると、交通費・書籍資料費・会議費……って、用途ごとの合計が一覧でバッと返ってきます。
電卓とExcelで30分かけてた作業が、聞くだけで数分に。
しかも、さっきお話ししたコード実行機能が使える環境なら、ここからもう一段いけます。
「月別の推移をグラフにして」「この結果をスプレッドシートで出して」まで、ノートブックの中で完結する。
集計してExcelに貼り直して……という往復が消えるわけです。
さらに「この中で経費区分の判断が分かれそうなものはどれ?」と聞けば、微妙なものを拾い出して下ごしらえまでしてくれます。
ただし――経費に計上できるかどうかの最終判断は、必ず顧問税理士に確認してください。
ここはAIに任せる領域じゃありません。
AIは「整理」まで、判断は専門家。
この線引きが大事です。
▼ シーン2:総務・議事録係の「手書きメモ」
会議中に殴り書きしたメモ、後で見ると自分でも読めない……
あるあるですよね。
スキャンして、こう聞きます。
「この打ち合わせから、決まったこと・次にやること・担当者・期限に分けて整理して」
ぐちゃぐちゃだったメモが、「決まったこと/やること/誰が/いつまでに」まできれいに整理されて返ってきます。
手書きの字もけっこう読み取ってくれる。
会議後にポチポチ議事録を清書してた30分が、一瞬で消えます。

▼ シーン3:名刺の整理
交換した名刺がカードケースでパンパン、って方も多いはず。
まとめてスキャンして
「この名刺を、会社名・氏名・部署・連絡先の一覧に整理して」
と頼めば、連絡先リストの出来上がり。
有料の名刺管理サービスを使わずに済むケースもあって、コスト削減にもつながります。
▼ シーン4:紙のマニュアル・過去の議事録
紙の手順書を入れて「この作業を初めてやる人向けに、ステップ順で注意点付きで教えて」と頼めば、自分用の分かりやすい手順書に作り替えてくれる。
分からないところは「3番目をもう少し詳しく」って、その場で深掘りもできます。
過去の議事録を数か月分まとめて入れておけば、「あの件はどの会議でどう決まった?」と聞くだけで、日付付きで探して答えてくれる。
しかも、さっきの引用機能があるので「本当にそう決まったのか」を原典で確認できる。安心感が違います。
▼ おまけ:耳と図でもいける
Gemini Notebookには、入れた資料を「ラジオ番組みたいな対話形式の音声」にしてくれる音声解説(Audio Overview)や、資料の全体像を枝分かれの図にする「マインドマップ」、複数資料を比べる「データテーブル」なんて機能もあります。
通勤中に耳で明日の会議資料を頭に入れておく、みたいな使い方もできますよ。
――と、ここまでが土台編。
実はこの「スキャン→AIノートで学ぶ」やり方を、資格試験や受験勉強にフル活用する方法は別のシリーズで詳しく書いています。
学習用途で深掘りしたい方は、そちらもどうぞ。
【関連記事:学習・資格試験でのAIノート活用シリーズ】
▼ 即・使えるGIVE②:実務書類まるごと投入プロンプト5本
コピペして、書類を入れたGemini Notebookのチャット欄に貼るだけです。
1)「このレシート・領収書を用途別に合計し、金額が多い順に表で整理して。判断が分かれそうな項目には印を付けて」
2)「この議事録から、決定事項/ToDo/担当者/期限の4項目に分けて整理して。曖昧な点は『要確認』として別枠で出して」
3)「この名刺を、会社名・氏名・部署・役職・連絡先の一覧に整理して。読み取れなかった項目は空欄のままにして」
4)「この手順書を、初めてやる人向けにステップ番号付きで書き直して。各ステップの注意点と、つまずきやすいポイントも添えて」
5)「これらの過去資料から『○○の件』の経緯を時系列でまとめて。それぞれ、どの資料の何ページが根拠かを示して」
▼ 経営者・院長の視点で見ると
この①、「作業する人の時短」の話に見えて、実は「その作業に払ってる残業代・外注費」の話でもあります。
月次の締め、議事録清書、名刺入力――
こういう定型作業に毎月何時間かかってるか、一度棚卸ししてみると、投資対効果がはっきり見えてきますよ。
■ 使い方②:Googleドライブを丸ごと「聞ける」状態にする
①は「必要な資料を1個ずつ入れる」やり方でした。
次は、もう一段ラクをします。
2026年、Googleドライブに「プロジェクト」という新機能が加わりました(Gemini in Google ドライブの機能です)。
ざっくり言うと、フォルダを丸ごと指定して、その中身だけを根拠にGeminiと会話できる仮想の作業机です。
便利なのが、元のフォルダ構成をいじらないこと。
ファイルはコピーされず、その場で参照されるだけ。
だから「AIに使わせるために資料を別の場所に移す」手間も、情報が意図せず外に出るリスクの心配も、設計上抑えられています。
使い方はシンプル。
ウェブ版のGoogleドライブ(drive.google.com)の左メニューに「プロジェクト」が増えているので、そこから「プロジェクトを作成」。
名前を入れると、関連しそうなファイルをGeminiが提案してくれるので、フォルダごと登録すればOKです。
たとえば、ある案件の提案書・議事録・見積もりが、1つのフォルダにバラバラに入ってる。
そのフォルダを丸ごとプロジェクトにして、こう聞きます。
「この案件を、最初の提案から今までどう進んできたか、時系列でまとめて」
何個もファイルを開いて読み返さなくても、「いつ・何があって・今どこか」が一気に出てきます。
「この見積もり、なんで一度見送りになった?」と深掘りすれば、理由が書かれた資料を探して答えてくれる。
引き継いだ案件や、久しぶりに動かす案件で、これ本当に助かるんですよ。
▼ プロジェクトならではの強み3つ
・メールやカレンダーも横断できる
「先月のあのお客さんとのメール、結局何が決まった?」と聞けば、指定したメールの中から探してくれる(Gemini Notebook単体ではできなかったことです)
・常に最新
ファイルを更新すれば、その最新版で答えてくれる
・そのまま共有できる
チームで共有すれば、メンバーそれぞれが自分のタイミングで「この件どうなってる?」と聞ける。
しかも各自の質問内容は、他の人には見えません
3つ目、地味に効きます。
1件の案件を数人で進めてるとき、「経緯は誰々さんに聞かないと分からない」っていう属人化が消える。
詳しい人をいちいち捕まえに行かなくてよくなります。
▼ いいことばかりじゃない(弱点と使い分け)
正直にお伝えしますね。
・弱点1:
入れられる資料の数には上限があって、詰め込みすぎると精度が落ちます
・弱点2:
じっくり厳密に分析させるなら、まだ本家のGemini Notebookのほうが得意です
・注意
この機能を使うには、対応するGoogle Workspaceプラン、または個人向けのGoogle AIプランが必要です(無料アカウントだけでは使えない場合があります)。
作成・編集はウェブ版のみで、スマホアプリからは既存プロジェクトの共有や権限管理に限られます
なので使い分けの目安は――
「腰を据えて正確に分析したい/大量の資料を読み込ませたい」ときは本家のGemini Notebook。
「今この件どうなってる?をドライブからサッと引き出したい」ときはプロジェクト機能。
この二刀流が現実的です。
▼ 即・使えるGIVE③:案件横断の質問テンプレ3本
1)「この案件を、最初の提案から現在まで時系列でまとめて。各出来事の日付と、根拠になった資料も添えて」
2)「この案件で、まだ決まっていない論点・保留になっている事項だけを一覧にして。それぞれ、いつ・なぜ保留になったかも教えて」
3)「(メール・カレンダーも含めて)来週この案件に関係する予定と、直近で対応が必要なメールだけを抜き出して」
▼ 経営者・院長の視点で見ると
「案件の経緯が特定の人の頭の中にしかない」状態って、その人が休んだり辞めたりした瞬間に、コストとしてドンと表面化します。
プロジェクト共有は、いわば引き継ぎコストの前払い削減。
担当交代の多い部署ほど効いてきます。

■ 使い方③:Gemini Notebookを「専門家AI」に育てる
ここから少し上級編。
でも仕組みはシンプルです。
Gemini Notebookは、入れる情報を変えるだけで別の専門家に変わります。
スマホと一緒です。
本体は同じでも、入れるアプリで電卓にも地図にもなる。
このツールも、入れる資料しだいで中身がまるごと入れ替わるんですよ。
たとえば「提案資料づくり、苦手なんだよなあ」とします。
そういうときは、「伝わる提案書の書き方」「通る企画書のコツ」みたいな良質な解説記事を10本くらい集めて、読ませる。
集め方は簡単で、検索して上位に出てきた記事のURLを、「ソースの追加」→「ウェブサイト」からまとめて貼り付けるだけ。
自分が評価された過去の提案書や、参考書のメモを一緒に入れてもOKです。
すると、ただの要約ツールだったものが、「提案書づくり専門のアシスタント」に変わります。
「新商品の提案書のたたき台を作って。特徴はこれ、ターゲットはこの層」
と相談すれば、狙い・ターゲット・他社との違い・想定される反論とその返し……まで、提案書の型に沿って組み立ててくれる。
ゼロから一人で書くより、速いし、抜け漏れが減ります。
▼ 本領発揮は「2段階活用」
ここが一番おいしい使い方です。
Gemini Notebookを「準備係」、別のAIを「仕上げ係」に分担させます。
具体的には、ノウハウを入れたノートブックに「こういう作業をAIに頼みたいので、そのための指示文(プロンプト)を作って」と相談する。
すると、質の高い指示文が返ってきます。
それをChatGPTやGeminiに貼って実行すると、現場でそのまま使えるレベルの成果物が出てくる。
「Gemini Notebookで下ごしらえ→別のAIで仕上げる」。
この分業を覚えておくと、自分でプロンプトをうんうん考える手間が消えます。
これ、めちゃくちゃラクですよ。
応用範囲も広いです。
営業トークのコツを集めれば商談前の壁打ち相手に。
Excel関数の解説を集めれば「この集計、どの関数?」と聞ける相談役に。
簿記やマーケの教材を集めれば、自分専用の家庭教師に。
最初は5本くらいの資料でも十分効果があります。
便利だと感じたら10本、20本と足していけば、どんどん賢くなっていきます。
▼ 資料が増えたら「自動ラベル」
使い込むと資料が増えて「どこに何を入れたっけ」ってなります。
そこで、ソースが一定数を超えるとAIが中身を読んで自動でカテゴリー分けしてくれる「自動ラベル」機能が便利。
ラベルが付いていると、「このカテゴリーだけ見て答えて」と範囲を絞れるので、資料が多くても欲しい答えにピンポイントでたどり着けます。
▼ 即・使えるGIVE④:「専門家AI化」ひな形
(ノウハウ資料を入れたノートブックに貼ってください)
「あなたは、いま読み込んだ資料の内容だけを根拠にする『○○(例:提案書づくり)の専門アシスタント』です。これから私が相談する内容について、資料の考え方に沿って助言してください。もし資料に根拠がない場合は『資料内に該当なし』と正直に答えてください。まず、私がこの後うまく相談するために、あなたに投げるべき質問の型を3つ提案してください」
▼ 経営者・院長の視点で見ると
「Gemini Notebookで指示文を作り、別のAIで実行する」型は、担当者一人ひとりのアウトプットの下限を底上げします。
属人的なスキル差が縮まって、新人でも一定水準の資料が出せるようになる。
教育コストの面でも、なかなか見どころのある使い方です。
■ 使い方④:AIに「指示待ち」をやめさせる(業務自動化)
ここまでは、こっちが質問して答えてもらう「指示待ち」の使い方でした。
最後は、「何かが起きたら勝手に動く」に一歩進めます。
手動ドアを、人が立ったら開く自動ドアに変えるイメージですね。
使うのは「Google Workspace Studio」というツール(studio.workspace.google.com からアクセスできます)。
プログラミングなしで、Googleのアプリ同士をつないで作業を自動化できます。
2026年5月から日本語にも対応して、「やりたいことを日本語で書くだけ」で、Geminiがワークフローの骨子を組んでくれるようになりました。
ポイントは「きっかけ(トリガー)」を選べること。
メールが届いたら/フォームに回答が来たら/決まった時間になったら/ドライブにファイルが追加されたら――
こういう出来事を起点に、自動で動かせます。
▼ 例1:社内質問対応の“窓口”を作る
「有給ってどう申請するの?」
「経費精算のルールは?」
――こういう定番の質問、詳しい人に聞きに行くのが地味に手間ですよね。
総務や先輩の時間も削られます。
そこで、社内マニュアルを入れたGemini Notebook(または前述のドライブ・プロジェクト)を用意しておいて、チャットで質問が来たら、裏でその内容を読んで、Gmailの返信下書きまで自動で作る――
という流れを組めます。
新人が先輩を捕まえなくても、チャットに打つだけで答えが返ってくる。
しかも、やり取りした質問と回答を貯めて資料に足していけば、使うほど精度が上がっていくんです。
▼ 例2:毎週月曜の朝に、定例レポートを自動で
「毎週月曜9時に、先週分のデータを集計してレポートにまとめ、自分宛てにメールしておく」。
時間をトリガーにすれば、こんな仕組みも組めます。
月曜の朝、出社したらもう報告書ができてる、って状態です。
ちょっと未来っぽいですよね。
なお、ここは注意が必要です。
この自動化に使う「Workspace Studio」は、無料の個人Gmailアカウントでは原則使えません。
会社などで対応するGoogle Workspaceプランを契約していて、管理者がGeminiを有効にしている環境が前提になります(個人事業主でも、Workspaceの対応プランなら使えます)。
まずは studio.workspace.google.com が開けるかどうかで、自分の環境が対応しているか確認してみてください。
――この④の「作り方の具体的な手順」まで踏み込むと、それだけで一記事になっちゃうんですよね。
トリガー設計のコツ、社内FAQ窓口の組み方、つまずきポイントの回避まで、手を動かせる完全レシピは別途まとめた実装編に収録しました。
「読んで終わり」にせず実際に組んでみたい方は、そちらをどうぞ。
【Gemini Notebook実務活用・実装編】は近日公開予定です。
▼ 経営者・院長の視点で見ると
新人教育の「これ見といて」で済む範囲が広がって、院内・社内の同じ質問に何度も答える時間が減ります。
自動化って派手に見えて、実は「小さな定型作業の積み重ね」を消すのが本命。
まずは月曜の定例レポート1本からで十分です。

■ 【ここ大事】便利だからこそ、守ってほしいこと
最後に、いちばん大事な注意を。
効率化の話は、ここを外すと一気に危うくなります。
▼ 個人情報は入れない
入れた情報は学習に使われませんが、住所・電話番号・マイナンバーみたいな個人情報は入れないでください。
学習に使われなくても、データがサーバー側に保管される以上、漏えいのリスクはゼロじゃありません。
「学習されない=何を入れてもいい」ではない。
ここは分けて考えてくださいね。
▼ 会社・取引先の情報は、社内ルールが最優先
効率化したい気持ちは分かります。
でも、個人アカウントを会社業務で使うのはNGです。
会社の情報や取引先の情報を入れるのも、社内ルール上そもそも認められていないケースが多い。
会社のルールの外でこっそりAIを使うことを「シャドウAI」と呼びます。
生産性のために独断でルール外のツールを使うのは、あとで大きな問題になりかねません。
必ず勤務先の規程を確認してから使ってください。
▼ 新機能の展開は、ルール見直しのタイミング
今回のコード実行機能のように機能が広がると、扱えるデータの範囲や処理の中身も広がります。
社内で「AIに入力してよい情報の範囲」を決めているなら、新機能が展開されたタイミングで一度見直しておくのがおすすめです。
▼ 医療・士業はさらに厳格に
患者情報・顧客情報を扱う医療機関や士業事務所は、それぞれの守秘義務や情報の取扱規程が最優先です。
AIツールに載せてよい情報かどうかは、業界のルールに従って判断してください。
▼ 仕様は変わります
ここで紹介した内容(名称変更、コード実行機能の展開範囲、ドライブのプロジェクト、Workspace Studio、対応プランや利用条件など)は、更新の速い領域です。
実際に導入する前に、最新の公式情報を確認してくださいね。
■ おわりに:情報を「得る」で終わらせない
AIの進化は速くて、SNSやYouTubeで最新情報を追うだけでも時間が過ぎていきます。
名前がNotebookLMからGemini Notebookに変わったのだって、追いかけてないと「え、いつの間に」ですもんね。
でも、いくら情報を集めても、自分で手を動かして試さなきゃ、何も変わらないんですよね。
気づけば「詳しくなった気」だけが残って、実務は一ミリも変わってない
――これがいちばんもったいない。
だから、今日の4つのうち、どれか1つでいいんです。
まずは机の上のレシートを20枚スキャンして、「用途別に整理して」と聞いてみる。
それだけで、「探す」が「聞けば出てくる」に変わる感覚がつかめます。
その小さな一歩が、あなたの時間を――
そして、あなたのチームの時間を――
少しずつ取り戻してくれるはずです。
一緒に、机の上も頭の中も、すっきりさせていきましょう。
迷いを確信に変える「言葉の参謀」
Hanzawatec(ハンザワテック)
▼参考(2026年7月時点)
・Google公式ブログ「NotebookLM is now Gemini Notebook」 https://blog.google/innovation-and-ai/products/gemini-notebook/notebooklm-gemini-notebook/
・ITmedia NEWS「Google、『NotebookLM』を『Gemini Notebook』に改称 Geminiエコシステムへの統合を強化」 https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2607/17/news062.html
※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の商品・サービスの利用を勧誘するものではありません。
※ツールの名称・機能・仕様・利用条件は変更される場合があります。
※導入・運用にあたっては、勤務先の規程および各サービスの最新の公式情報をご確認ください。
※経費・税務の可否判断は税理士等の専門家に、業務上の情報の取り扱いは各業界の守秘義務・関連法令に従ってご判断ください。
▼あわせて読みたい
・学習・資格試験でのAIノート活用シリーズ👇
・手を動かして組む「Gemini Notebook実務活用・実装編」(近日公開予定)
