第14話「“稼ぐ”って悪いことやと思っとった僕が、考えを変えた話」
斎藤斉さんの公演を聞きに行った。
正直に言うと、最初はよう分からんだ。
なんやろ、
ただの行政批判に聞こえてしまって、
「結局、文句言ってるだけなんかな」って思っとった。
でも、話を聞き続けとるうちに
なんか引っかかる部分があった。
それは
「民間が動かなあかん」
っていう話やった。
その場では、ちゃんと理解できやんだ。
1時間やそこらで分かるような話でもなかったんやと思う。
でも、なんか気になってしまって
あとから斎藤さんの本を読んだ。
3冊くらい読んだ。
その中で、
「これは大事やな」って思った本は
5回くらい読み返した。
そこからやった。
“まちづくり”っていうものが、
ただのイベントとか、キレイごとじゃないって気づいたのは。
人口の問題
娯楽の問題
交通の問題
食の問題
医療の問題
田舎には、いろんな課題がある。
でも結局、全部つながっとるんやなって思った。
そして、たどり着いた答えがひとつある。
「お金を稼がなあかん」
これやった。
正直、最初は抵抗あった。
“お金儲け”って聞くと
なんか悪いことみたいに思っとったし、
自分もそういうイメージ持っとった。
でも違った。
お金って、
誰かの役に立った結果としてもらうものなんやなって。
いわば
**“お役に立ち料”**みたいなもんやと思った。
もしこの町で、
たくさんの人がちゃんと稼げるようになったら、
それはつまり
たくさんの「ありがとう」が生まれとるってことやと思う。
そうなれば、お金が回る。
経済が回る。
そしたら
買い物できる場所も増えるやろうし、
娯楽も増えるかもしれん。
町に魅力が生まれる。
ひょっとしたら
移住してくる人も増えるかもしれんし、
この町に住み続けたいって思う人も増えるかもしれん。
そんな未来も、あり得るんやと思った。
だからこそ、
ただイベントをやるだけじゃなくて
“続く仕組み”を作らなあかん。
そして、もうひとつ思ったことがある。
自分ひとりが儲かる仕組みじゃなくて、
みんなが儲かる仕組みを作らなあかんってこと。
ひとりが儲かっても、町は変わらん。
でも、関わる人みんなが少しずつでも稼げるようになったら、
その分だけ「ありがとう」が増える。
それが積み重なって、
町の力になるんやと思う。
そういう仕組みを作ることが、
ほんまの意味での“まちづくり”なんやなって思った。
とは言え——
今の自分は、まだ何もできてない。
でも、
何をすべきかは、ちょっとだけ見えてきた気がする。
