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第15話 自分の小学校が温泉になってた話。阿曽には全部あるのに、うまく活かされない理由

阿曽といえば、阿曽温泉やと思う。

でも今まで一度も出してなかった。

なんでやろって考えたら、 たぶん「近すぎるから」やと思う。

実家のすぐ近所で、徒歩で行ける距離。 子供の頃通ってた小学校が、そのまま温泉になってる。

当たり前すぎて、 わざわざ書くことでもないと思ってた。

でも改めて考えると、ちょっとおかしい。

廃校をそのまま使ってて、 500円で入れて、 ラジウム炭酸泉で、 サウナもある。

しかも町営。

観光施設やと思ってたけど、 調べてみたら観光課じゃなくて、 福祉課が担当らしい。

ここもなんか、阿曽っぽいなと思った。

外から人を呼ぶためというより、 もともと“ここに住んでる人のための場所”。

実際行っても、 観光客ばっかりじゃなくて、 地元の人が普通に風呂入りに来てる。

休みの日、 なんとなく風呂行くのが楽しみになってきた。

そのうち、 顔見知りみたいな人もできてきた。

行くと、だいたいいる人がいる。

たぶん毎日来てるんやと思う。

特に会話するわけでもないけど、 なんとなく「あ、どうも」みたいな空気がある。

あれが、ちょっと心地いい。

気づいたら、 よそ者やった自分が、 少しだけ地元の人になれた気がした。

ふと思い出したことがある。

本で読んだ、 過疎の町の話。

「この町、何もないからなあ」 「温泉でも湧かへんかな」

そんな声が出てくる場面があった。

その時は、 なんとなく読んでただけやったけど、

今思うと、 ちょっと不思議やなと思う。

阿曽には、 温泉もあるし、 洞窟もあるし、 滝もあるし、 湧水もある。

観光資源って言われるものは、 ちゃんと揃ってる。

でも、

うまく活用されてる感じは、 正直あまりしない。

なんでなんやろって思う。

何かが足りないのか、 それとも、 見せ方の問題なのか。

まだ答えは分からんけど、

少なくとも、 「何もない町」ではないと思う。

今、自分は2拠点生活をしている。

でも気持ち的には、 だんだん阿曽のウエイトが大きくなってきている。

イベントやったり、 何か新しいことをやろうとしてきたけど、

こういう場所があるから、 この町に居続けられるのかもしれん。

派手さはない。

露天風呂もないし、 いわゆる“映える温泉”でもない。

でも、

こういう場所がある町って、 ええ町やなと思う。

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