【2026年版】診療報酬の個別改定項目
やっと出た。
個別改定項目の改定。
医療機関の経営者にとっては、特に気がかりな内容だと思われます。
しかしながら…
中医協の資料は、とにかく、文字が多くて読みづらい‼️
そこでざっくり、要点をまとめて記事にしました☺️
参考にしてもらえるとうれしいです☺️
カンタンにまとめると

今回の改定では、クリニック経営に直結する重要な変更点が多数盛り込まれています。
特に、昨今の物価高騰や賃上げ要請に応えるための新設項目や、医療DXの更なる推進(要件の厳格化と再編)が大きな柱となっています。
クリニックの経営者・経理担当者様にとって、特に影響が大きく、早急な検討が必要な「3つのトピック」を厳選し、具体例とともに解説します。
トピック1:物価高騰対策・賃上げ支援
クリニック経営における最大の懸念事項である「コスト増(人件費・光熱費・材料費)」に対し、2026年改定では直接的な点数加算による補填措置が導入されます。
① 「物価対応料」の新設(全医療機関対象)
これまでの改定では珍しい、物価上昇分を直接的に補填するための新点数が創設されます。令和8年度・9年度の期間限定措置として段階的に評価される見込みです。
概要: 光熱費や委託費等の高騰に対応するため、初診・再診時や訪問診療時に一律で算定できる加算です。
具体例:
外来・在宅物価対応料: 患者1人につき、初診時、再診時、訪問診療時にそれぞれ所定点数(現時点では未定)を加算可能 。
歯科・調剤・訪問看護: 歯科外来、調剤(3月に1回)、訪問看護においても同様の「物価対応料」が新設されます 。
特徴: 令和9年6月以降は点数が倍増(100分の200)する段階的な引き上げ措置が計画されています 。
② 「ベースアップ評価料」の見直し
既存の「ベースアップ評価料」について、賃上げを継続的に実施しているクリニックと、そうでないクリニックで点数に差をつける仕組みが導入されます。
変更点: 「継続的に賃上げを実施している保険医療機関」に対して、通常よりも高い点数(●●点)が設定されます 。
経営への影響: 賃上げ計画を策定・実行しているクリニックは、収益増の恩恵をより大きく受けられる一方、未実施の医院とは収益差が開くことになります。
トピック2:医療DX加算の抜本的再編
現行の「医療情報取得加算」や「医療DX推進体制整備加算」が廃止・統合され、より実質的なデータ連携を求める新加算「電子的診療情報連携体制整備加算」へ移行します。
単にシステムを入れるだけでなく、「実際に使っているか」が問われます。
① 既存加算の廃止と新設
廃止: 「医療情報取得加算」および「医療DX推進体制整備加算」は廃止されます 。
新設: 「電子的診療情報連携体制整備加算」が初診料・再診料等の加算として新設されます 。
② 算定要件の厳格化(具体例)
新加算では、マイナンバーカードの利用率や電子処方箋の発行など、具体的な「実績」や「体制」が求められるようになります。
電子処方箋の導入: 電子処方箋を発行する体制、または薬剤情報を登録する体制が必須要件の一つに含まれる可能性があります 。
サイバーセキュリティ: 診療録管理体制加算の要件等と連動し、非常時の対応(サイバー攻撃対策等)の整備が重視されます 。
具体例: 初診時だけでなく、再診時にも「電子的診療情報連携体制整備加算」として月1回の算定が可能になる見込みです(現行の医療DX加算は初診時のみでしたが、再診での評価が追加される形です)。
トピック3:生活習慣病管理の評価体系変更
高血圧・糖尿病・脂質異常症を主病とする患者への管理料(生活習慣病管理料)において、より質の高い管理を行うクリニックを評価する「充実管理加算」が新設されます。
① 「充実管理加算」の新設
生活習慣病管理料(I・II)に上乗せする形で、診療データの提出やガイドラインに沿った治療を行う場合に算定できます。
対象: 脂質異常症、高血圧症、糖尿病を主病とする患者 。
要件:
データの提出: 外来患者の診療内容に関するデータ(J-DPCのようなデータ)を継続的に提出する体制が必要です 。
実績: 各疾患の管理につき、十分な実績を有していることが求められます 。
② 「外来データ提出加算」
生活習慣病管理料を算定する医療機関が、診療内容のデータを厚生労働省に提出する場合、新たに「外来データ提出加算」(50点)が加算可能になります 。
経営的視点: データの作成・提出という事務負担は増えますが、これまで包括されていた管理料に明確な上乗せ評価がつきます。電子カルテのデータ出力機能の確認や、事務オペレーションの見直しが必要になります。
まとめ:クリニック経営者が今すぐ準備すべきこと
この資料に基づくと、2026年改定は「物価高・賃上げへの対応」と「医療DXの実装」が二大テーマです。
賃金規定の見直し: 「物価対応料」や新「ベースアップ評価料」を最大限活用するため、スタッフの賃上げ計画を具体化する。
電子処方箋・データ提出の準備: 「電子的診療情報連携体制整備加算」や「生活習慣病のデータ提出」に対応できるよう、電子カルテベンダーやレセコン業者への機能確認を行う。
収益シミュレーション: 初診・再診料のベースアップ、新設される「物価対応料」を含めた新しい単価での収益予測を行う。
これらの改定は、単なる点数操作ではなく、クリニックの「インフラ(人・システム)」への投資を促す内容となっています。
