ep.4信頼と恋愛は、紙一重だった
こんにちは、ほぬです。
読みにきてくださった方、フォローしてくださった方、
本当にありがとうございます。
前回、二年間で私たちが積み重ねてきた信頼関係について書きました。
今日は、その信頼関係の中で、私が何度も繰り返した告白と、その度に彼から返ってきた言葉について書きます。
正直、これまでと比べて書くのが一番しんどいですね。
最初の告白は、付き合い始めて一年が経った頃でした。
「付き合い始めて」というのは変な言い方ですが、感覚としてはそれくらい、私たちはもう恋人のような距離感で過ごしていました。仕事終わりに二人でご飯に行くのも、休みの日に連絡を取り合うのも、夜な夜な何時間も電話をするのも、当たり前になっていた頃です。
だから私は、ある日思いが溢れて伝えてしまいました。
「正直に言って、たぶんあんたのことが好き」
彼は少し驚いた顔をしたあと、困ったように笑って言いました。
「ありがとう。でも、お前は俺の戦友っていうか、バディだろ?」
やんわりとした、でもはっきりとした拒絶でした。
私は「そうだよね、急にごめん」と笑って、その場を取り繕いました。
関係を壊したくなかったから、それ以上は何も言えませんでした。
*
一度目の告白のあとも、私たちの関係は変わりませんでした。
不思議なことに、彼はそれまでと変わらない距離感で私に接してくれました。気まずくなることもなく、むしろこれまで通り、仕事の相談も、将来の話も、変わらずしてくれる。それが救いでもあり、同時に苦しくもありました。
だって、変わらないということは、彼にとって私の告白が「重大な出来事」ではなかったということでもあるから。
*
それからどれだけ経ったのか、忘れちゃいましたが、私はまた同じ気持ちを伝えました。
その時も、返ってきた言葉はほとんど同じでした。
「一番の理解者として大事にしたい」
「大事な人であることは変わりない」
言葉は少しずつ違っても、意味することは変わりませんでした。
三度目に伝えたのは、それからさらに数ヶ月後です。もう自分でも、いつの、何度目かわからなくなっていました。
その度に思い知らされたのは、信頼と恋愛は、驚くほど近い場所にあるということです。彼が私にくれる言葉は、いつも本物の愛情に近い温度を持っていました。
「大事」「安心する」「やっぱりお前かもな」
どの言葉の響きも、本当に彼のことを好きになっていた私にとっては、涙が出そうになるほど嬉しかった。
でもその言葉のすぐ隣に、いつも「バディ」という境界線が引かれていました。
なぜ、あんなに近い距離にいたのに、彼はその境界線を越えなかったのか。
今の私にも、正確な答えはわかりません。ただ一つ思うのは、信頼関係を壊すことへの恐れは、私だけのものではなかったんじゃないか、ということです。彼にとっても、私との関係は簡単に手放したくないものだった。だからこそ、それを「恋愛」という不確かなものに変えるリスクを、避けていたのかもしれません。
信頼と恋愛は、紙一重
です。
でもその紙一枚を越えられるかどうかは、両方の気持ちが同じ方向を向いていないと、絶対に叶わないんだと、あの繰り返しの中で思い知りました。
*
何度目かの告白のあと、私は少しずつ、自分の中で何かが擦り減っていくのを感じるようになりました。
好きな気持ちが減っていくわけではありません。ただ、その気持ちを伝え持ち続けることに、心が耐えられなくなっていく感覚です。
嫌いになれれば良かった。
でもどんなに離れようと思っても、どんなに忘れようとしても。
どれだけ自分の心を強く保とうと思っても、無理だった。
次回は、そんな中で私が「北海道を出る」と決めた日のことを書きます。
今からちょうど一年半前。この二年間の物語の、大きな転換点です。
よかったら、また読みにきてください。
今日も最後まで読んでくださった方、ありがとうございました♡
ぜひフォローもお待ちしています。

