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氷河期世代へ飛来するブーメラン

 わたしは仕事ができる人間じゃない。

 周りとの調和を測りながら、確認と優先順位をつけたい性質で、業務の効率化を看板にして、我が道を突き進む人が羨ましく思う。
 
 昨日もひとり反省会で、眠れない夜を過ごした。わたし、どうすればよかったのかな。
 
 うちの会社はシフト制で、わたしは遅番を担当している。
 
 出勤すると、申し送りを読み、早番の人から進捗状況を確認してから、ルーティンをこなす。

 そして、昨日もそうだった。
 
 わたしが職場に入ると、業務の修正を依頼された。初見で5分で済みそうな内容だったので、
「今すぐ取り掛かりますね」と打診したものの、相手は浮かない表情をした。

「今じゃない方がいいのかなぁ。いつまでに済ませばいいですか?」訊いてみた。

 相手は、
「ももまろさんの仕事が終わったくらいに」と返ってきたので、
「18時から取り掛かりますが、いいですか」確認する。

 それでも不服そうな相手の顔に、
「時間を見て取り掛かりますね」 
背を向けて行ってしまった相手は無言だった。

 似たような業務があったので、修正もこのときに済ませてしまうと、相手から
「もう終わったんですか」
煮え切らないような、不満顔でため息をついた。
 
 わたし、どうすればよかったのかな。
正解がなかったのだと、今は思う。
 
 恐らく、相手はわたしから
「はい」の返事だけを期待していたのだと想像する。ここで確認されたので、予定不調和になったのではないかと思う。
 
 確認しなきゃよかったな……。
 
 とても限定した範囲の若い人は、ノリと勢いで仕事している。
それは二度手間が伴う雑なものでも、用事が早く終わるのを効率化やタイムパフォーマンスと呼んでいる違和感。

 段取りは死語で、終わったコンテンツなんだろうなと考えてしまう。
 
 だからと言って、わたしが人生の先輩として注意してもいけない。
 少なくとも、わたしのいる現場ではZ世代は思った以上に承認欲求が枯渇しているので、話を傾聴し、褒めてやらなければいけないと感じる。
 
 仕事が合意形成じゃなく服従確認で、マインドを守ることに特化している。
正直、わたしは言葉を選び続けることに疲れている。
 
 あとね。雑用も仕事なのね。
誰かが引き受けている雑用が、仕事として数えられていない。
 雑用はやらなくていい仕事ではなく、誰かが必ずやっている仕事。

 目立つ=仕事……じゃないから。
雑用=運用なんですよ。

 軽んじられていい仕事じゃないし、軽んじる人のほうが、仕事を分かってない。

 でも、この子達を育てたのは、年代的に氷河期世代。
 
 巨大ブーメランが氷河期世代へ飛んで来た気がした。