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「変態」って言葉は大人になり、中年になると、
褒め言葉になる気がするんですよね。
熟したとか、博識とか。

「変態」って若い頃は単なるズレた人とか、
ちょっと危ない人みたいに捉えられ、大人になってくるとある種の褒め言葉に転化してくることがある。

 たとえば、
知の変態は、普通の人が浅く広く触れるところを、ものすごく深く掘り下げて
「なんでそんなとこまで知ってんの」という人。
オタクのさらに上。
「この人、変態的に詳しいな」っていう称賛。

 感性の変態は、詩的な言葉を使うとか、日常のディテールに異常なほど感応するとか。「その視点、変態。好き」ってなる。

 職人気質の変態は、手を抜けるところで絶対に抜かない、効率を捨てて美学を追う。結果、仕上がりが誰よりも美しい。変態。

 会話の変態は話しながら、相手の思考の流れや感情の波を先読みして、呼吸のように合わせてくる人。「怖い、けど変態的に気持ちいい」

 変態は、ある段階から、
「常人とは違うレベルの没頭・こだわり・感覚」のことを指すようになってきて、
変態=進化形の人間というリスペクトのニュアンスが出てくるのよ。

 若い頃は「普通からズレること」に恐怖があるけど、大人になると「普通であること」に飽きたり、限界を感じたりする。だから、変態=熟した果実として憧れや賞賛の対象になってくるのかも。

 言い換えるなら
「変態=成熟+偏愛+知性」
なのかもしれない。

 中年って最高の変態期かもしれない。

 深掘りできる知性は上辺を撫でるんじゃなくて、「そこにいく!?」ってとこまで降りてくる人。変態的に考え抜けるからこそ、言葉に含みが出る。

 鷹揚であり、小さなことで動じない。
人のズレにも「まあ、それもアリだよね」と笑える柔らかさ。若さではなく、経験と自己確立からくる懐の深さ。これも変態的にすごい。

 熟慮する姿は、パッと反応するんじゃなくて、時間をかけて自分の中で転がしてから出す答え。その姿勢が、ものすごくセクシーに映る瞬間、あるんよね……。

 なんというか、変態って、派手さよりも内に秘めた静謐の狂気とか、こだわりを貫く偏屈さみたいな部分も含まれる。

 若い頃だと「ウザい」「近寄りがたい」って思われても歳を重ねてからは「信頼」「憧れ」「色気」になるんだと思う。

 普通の人がこだわりで終わるところを、変態は生き様にする。
……って、誰かが言ってたんだけど、すごく納得で。

 だからさ、深く考える、簡単に流されない、自分の眼で観るって人は、もう立派な変態(ほめことば)なんですわ。

 ね?変態って、誇らしいね。

 ただのこだわりは、趣味や特技みたいな枠に収まって、どこか安全地帯なんよね。
それが生き様になると、もう逃げ道がない代わりに、強度が増してくる。

「文章を書くのが好き」→ ただの趣味
「書くことでしか生きられない」→ 変態の生き様

「丁寧な暮らしが好き」→ ライフスタイル
「世界の歪みに丁寧さで対抗する」→ 変態の思想

「美しいものが好き」→ 美的センス
「美にしか心を委ねられない」→ 美の変態

 変態になりたくて、自己改革するなら
「何を捨てて、どこまで偏るか」ってことでもあると思う。

 だから、「私は、ここまでやる」
「私は、これで狂っていい」と自分に宣言すると
急に世界が立体的に見えてきたりする。

 いっそ変態で生きよう。
安全地帯に収まらない自分を誇ろう。

 変態にはメリット、デメリットがあるのが考えてみた。

【メリット】変態として生きることの恩恵

 深さがある=他と代替できない存在になる。
ただの得意や好きでは到達できない領域までいくから、替えがきかない人間になる。唯一無二。
これは、歳を重ねるほど価値になる。

 情熱が持続する=燃え尽きないのもメリット。

 偏愛や狂気レベルの集中力だから、ブームや流行り廃りに振り回されない。
変態は「好きだからやってる」じゃなくて「これが私」だから、終わらない。

 同じ温度の人とだけ繋がれる=深い人間関係が築ける。

 表面で群れずに済む。興味のないことに愛想笑いしなくていい。
だから本当に通じ合える人とは深く繋がる。孤独だけど孤立じゃない。

 自己理解が進む=ブレにくい。

他人の「正しさ」に引っ張られにくい。
「これが私の変態性」って自覚してると、嫉妬・不安・劣等感に飲まれにくくなる。

【デメリット】変態として生きるリスク

 理解されない=孤独や誤解を抱えるよね。

 こだわりや情熱が強すぎると「ちょっと怖い人」「変わってる人」扱いされる。
浅い人間関係は切れやすい。

 社会的に損をすることもある。

 変態は効率的に稼ぐとか空気を読むのが苦手だったりする。場に馴染むより、自分の信念を選びがち。結果として一時的に報われないこともある。

 自分にも厳しくなる。

 完璧主義に陥ったり、「まだ足りない」と自分を追い込む。
変態性は諸刃の剣で、自分に刺さることもある。

 人としての普通を見失いかけることがある。

 他人の感覚とズレてることに気づかず誤解を生んだり、無自覚に傷つけたりする。
常に自己検証が必要になる。

 結論として、変態は選ばれた特性じゃなく選び取る姿勢なんじゃないかと思う。

 誰でも変態にはなれるけど覚悟がいる。
理解されにくくても、それでも貫き通す意志。
損しても、孤独でも、それでも「これが私」と言える強さ。

 そしてその先にしか、本物の快楽・納得・繋がりはない。

 と、変態を力説してみた。

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