主治医に恵まれた結果は癒し
わたしの主治医が、被災者への精神科医療の提供や精神保健活動の支援で派遣された
一報を目にして先ず
わたしの身の上に不安を持つ
…自分のことしか考えない薄汚い人間だよ
被災者へ詫びる、恥を抱き
先生が怪我や疲労困憊しないよう
寒さで風邪をひいたりしないか案じた
先生のことは、パーソナルスペースなど
言っていられないほど信頼し
診察が終わると、安堵感で蕩けてしまう
絶大な効果のあるお守りかもしれない
診察中は、誰に聞かれてもいい
くだらない雑談しかしていない
睡眠や食欲、生活と心境などをひと通り聞かれて
その後は、先生のボヤキを聞いている
「ももまろさ〜ん」「はい」
「俺、仕事辞めたい!」「またですか」
先生の愚痴を頷きながら、聞き流し
「先生は頑張りすぎてるもんね」
待合室にどれだけ患者が待機しているか
静かで虚な目をした患者が、無表情で腰掛けており
1日にこの人数以上を、先生ひとりが診察していく
「そっかな」一瞬、目の色が変わる先生へ
「そうだよ
わたしは先生が居なきゃ心許ない」
窓からの風景を先生と眺めながら
「あの動画が面白い」「先生、観てみるね」
「今朝○○だった」「先生、良かったね」
思いつきで、つぶやき合っている
と、ここまでで8〜12分
ここまでがお決まりの流れで、癒しになる
先生と年齢が変わらないからかもしれない
自分でも精神が崩壊して、どうにもならない
今にでも消えてしまいたい
希死念慮で震えても、診察室へ入ると
心という形が再生されていく実感がある
先生は何かを狙って「仕事を辞めたい」
話を振ってくる戦略だとしても
先生の話から掴んで帰る、生きるヒントが必ずあり
懇々と説教や正論を垂れるより、効果がある
Amazonをポチッとしながら
たまには先生へお礼として
消え物のプレゼントをしてもバチは当たらない
先生も人間だから、労わりを感謝の代わりにしたい
わたしを癒してくれる人には
これぐらいしても、まだ足りない
