ハレの日とケの日を結ぶ、板付きの美しさ
師走のスーパーは、中盤辺りから様相を一変させる。
店内BGMはクリスマスソングと年忘れの歌が混ざり合い、巨大なポスターにはクリスマスケーキとオードブルの予約が、まだ可能だと主張している。
賑やかな年末商戦の裏側で、買い物カゴを持つ人々の表情が渋くなる瞬間がある。
それはレタスやトマト。そしてかまぼこの価格を見た時だ。
普段、お弁当の隙間に収まる安価な練り物たちが、年末にはハレの日の衣装を纏い、威風堂々とした顔つきで鎮座している。
特に紅白の美しいかまぼこ。
普段の価格を思い出すと、その3倍近くに値上がりしていることに衝撃を受ける。
この高騰が、逆に日常の練り物がいかにありがたい存在かを教えてくれる。
年越しそばには「寿」と記された立派なかまぼこを求められているような気がするけれど、本当は普通の、ノーマルの、チャーハンに刻んで入れるようなかまぼこで十分なのに、と思ってしまう。
おせち料理に使う練り物と普段のうどんや弁当の片隅にある練り物を、頭の中でそっと対比させる。豪華な食材ではなく、このかまぼこ一つが、わが家の年末感をひっそりと支えている。
予約で手に入れたオードブルの隣で、家庭で作る簡単なおせちが並ぶ。
その中で、紅白の彩りをしたかまぼこが静かに「あけましておめでとう」のサインを出す。
158円のチープなかまぼこでも、紅白が交互に並び、庭から切ってきた南天を添えれば、それは立派にハレの日を演出してくれる。
高いかまぼこを一つカゴに入れながら、また来年、いつもの価格でパックを手に取れる日常が続きますようにと願う。
年末の特別感が終われば、またいつもの暮らしに戻るという、ささやかで確かな安心感を静かに噛みしめる。
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✨🎍ももまろうめこのプロフィール🎍✨
note歴5年の日記職人。限界集落でひっそり活動しています。


