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hidemaro2005
ひとりファンタジーを目論む
シャボン玉セットはDAISOの出入り口に置いてあり、小さな子どもが居る家庭じゃないのに、足を止めて見入っている。
『バブルガン』という、バズーカに取手が付いたシャボン玉機や、『バルーンステッキ』なる、プリキュアの武器になりそうなドリーミーな形の遊具など、
「この時代の子ども達は恵まれてるなぁ」なんて。
「いや、でも、シャボン玉に年齢は問わないよ」
買うか買うまいか悩むのが、毎度の習慣。
買わない理由なんていくらでも並べられるのに、こういうどうでもいいものほど、妙に心に残る。
必要ないと分かっているのに、欲しくなる。
私がキャンプ場へ焚き火に行くとき、シャボン玉セットも持参すれば、家でやるより楽しそうな、ひとりファンタジーも粋じゃない?
火の粉が夜に溶けていく横で、シャボン玉がふわりと浮かぶ。
ああ、こんな夜があってもいい。
ひとりファンタジーも悪くない。
むしろ、私じゃないと成立しない世界観。
DAISOの出入り口で想像しながら、マスクの下で、ほくそ笑んでいる。
