同世代だから通じ合う!ー E-campを通じた実践英語のカタチ ー
Hope Press ひろしま高校生ジャーナリスト
記者: Eri.N
本記事では7月30日から31日の1泊2日をかけて行われたE-camp Hiroshima 2026での英語交流会について、参加者の人たちに取材をしてきました。
今回、私は高校生ボランティアとして中学生とALT(英語指導助手)の方たちの交流をサポートするという役目として参加しました。この記事を通して、広島での英語を活用した交流というものが、学生たちにどのようなモチベーションを与えているのか深掘りしていきたいと思います。
E-camp Hiroshimaって?
E-camp Hiroshima とは、三滝自然少年の家で行われた英語を使って集中的に学ぶ1泊2日の宿泊キャンプで、広島市の教育委員会が主催しています。中学生の方たちが学校の授業などで習った英語をALT(英語指導助手)の方たち相手に実際に使って、コミュニケーションの成功体験を積むことを目的としています。高校生の方たちは、その中学生の方たちとALTのサポート役として、今回ボランティアしました。
ちなみに私が今回ボランティアしようと思ったきっかけは、県内の英語教育がどういったものか気になったのと、自身が英語を喋れることもあって中学生の方たちをサポートしたいと思ったのがきっかけです。
ALTの方たちは、実際に色々な国から来ており;
・アメリカ
・イギリス
・アルジェリア
・ニュージーランド
・ケニア
・インド
などなど、中学生の方たちはその国を紹介した英語での発表などを行いました。

イベント主催者の方に聞いたところ、著作権の関係で一応ウェブには公開しない方が良いかもしれないとのことだったので、イメージでお届けします。
取材・インタビューの内容 ①
取材は中学生、高校生、ALT、そしてイベント主催者の方たちに行いました。なお、掲載にあたって発言の趣旨を変えない範囲で文体を整えました。
Q1. What was the most fun or challenging activity for you during this camp?
(今回のE-campの活動で楽しかった・挑戦的だった活動はなんですか?)
中学生の方たち:
「1日目の終わりに国を紹介するキャンプファイヤーをしたのですが、それが挑戦的でした。参加者全員の前でする発表で、しかも英語も苦手だったので、とても緊張しました。でも、前の人たちが大きな声で発表しててALTの人たちも盛り上げてくれてたので勢いで行こうと思ったらいけました。」
高校生の方たち:
「各々の国のゲームを中学生の人たちに体験してもらうときに、たまに彼らがルールを間違えてたりしたことがあったので訂正するのですが、その時に自然に指摘したりするのが挑戦的でした。ですが、回数を重ねるごとに慣れてきて、英語もなんとなく自信がついたような気がしたところが楽しかったです。」
ALTの方たち:
「E-camp中のことでないかもしれませんが、この合宿を成功させるために必要なパワポなど、色々用意したところが大変でした。ですが、結果的に皆さんと私たちが準備したものを通じて話し合えたことが楽しかったです。」

参加者は未成年なのでSNSなどで写真をあげないようにと、主催者側に言われましたので、人物が映らない写真で雰囲気を伝えていこうと思います。
Q2. What do you think is the biggest difference between your English classes at school and E-camp?
(学校の授業とE-campで1番違うと感じたところはどこですか?)
中学生の方たち:
「2日間ずっと英語漬けだったから、授業の時間が経ったら終わる学校とは違った。英語が苦手だから不安だったけど、いろんな人たちが助けてくれるから、そこが1番違うと感じました。」
高校生の方たち:
「簡単な英語でもいろんな会話を通して実践的に学べるから、実際に母国語が英語の人たちとコミュニケーションを取れたことが嬉しかった。学校にも外国人の人が週1、2回来る時があるけど、今回のE-campみたいに、連続で日をまたいでずっと英語を使ったりしないから、やっぱり泊まり込みの英語合宿というところが学校と1番違うと感じました。」

Q3. What did you keep in mind or do differently when teaching English to the junior high students?
(中学生の方たちに英語を教える時に意識・工夫・気をつけたことはなんですか?)
高校生の方たち:
「例を使ったり、ジェスチャーで言いたいことを表現することを意識しました。ALTの人たちを見ていると、大きい声で話して、ジェスチャーがたくさんあったことに気づいたので彼らを真似て自分たちもやってみました。」
ALTの方たち:
「私たちは母国語が英語なので、つい早くいつも通りにしゃべってしまう時があります。E-campではできるだけゆっくり、大きな声で、身振りやジェスチャーを踏まえて学生たちとコミュニケーションを取るようにしました。」

発表は全て中学生の方たちで行われ、練習では小さかった声も本番ではよく聞こえて、とても良い発表だったと思います。
Q4. Through teaching English, was there anything new that you personally realized or learned?
(英語を教える中で、自分自身が気付かされた・学んだことはありますか?)
高校生の方たち:
「簡単な英語しか話せなくても、それらを組み合わせることで意外とコミュニケーションが取れることに気づきました。それに自分自身も少しだけだけど、どれくらい英語が喋れるのか、自分のレベルがわかりました。他にも、自分が簡単な英語で喋っていてALTの人たちとコミュニケーションが取れるのは、ALTの人たちが自ら率先して私たちの話を聞こうとしているからだと気づきました。言語を超えたコミュニケーションは、お互いがお互いの話をちゃんと聞こうとしてるから生まれるのだと学びました。」
ALTの方たち:
「生徒たちに何かを説明する時には、一つの文章に言いたいことを一つだけ言うということを心がけました。やはり英語を話していると、どうしても普段喋る時みたいに早く喋ってしまいそうになることに気づきました。だから誰かとコミュニケーションを取ろうとする時は、相手がどう言う風に言われたらわかりやすいだろうと頑張って考えたことが、E-campを通じた学びだったと感じます。」

取材・インタビューの内容 ②
ここからはイベント主催者の方(ALTの方たちを除く)を取材したものを取り上げます。
Q1. What was the main reason behind adopting this peer-to-peer learning model, where high school students teach junior high students?
(今回、高校生が中学生に教えるという同世代間での学びの形をとった一番の理由はなんですか?)
イベント主催者の方たち:
「中学生が困っていることにいちばん近い目線でいたいのが理由です。やはり、我々のような大人が英語を伝えると、それは「教える」になって、授業になってしまいます。ですが今回のE-campにおいて、高校生に英語を教わったりサポートしてもらうことは、学校では中々できないことなのではないでしょうか?是非この機会を通して「一緒に学ぶ」という形が取れたらいいなと思います。」
Q2. Through this E-camp experience, what kind of people do you hope these students will grow into in the future?
(今回のE-campを通じて学生の方たちに将来どんな人たちになって欲しいと考えていますか?)
イベント主催者の方たち:
「中学生には、とにかく英語を好きになってほしい。英語の上達というよりかは、抵抗をなくしてほしいです。高校生に関しては、参加した理由は受験のためだとか、子供・英語が好きだから、(国際)交流に興味があるからとか、色々理由があるかと思います。まあ少し英語からは離れてしまうけど、とにかく人を助けられる、交流できる、コミュニケーションを取れる人たちに将来なってほしいと考えています。」
なぜ広島で英語教育が必要なのか?
広島県内の学生でいわゆる「英語をペラペラ喋れる」と言える割合は、全体の約2割(19.7%〜23%)と推定されています。
令和6年度の文部科学省の調査において、県内の公立高校の学生のうち英検2級以上の能力を持つ生徒(ペラペラな英語・自分の意見を話せる人たち)は19.7%で、5人に1人の割合です。県はこのレベルをさらに引き上げようと目標を立てています。

一方、高等学生で求められる英語力(中学生:英検3級以上、高校生:英検準2級以上)に達している割合の生徒は49.6%で全国ワースト7位という報道もあります。中学3年生においては、全国平均で54.6%という水準です(中國新聞、 2026)。

このように英語が話せる生徒が限定的な理由は、広島県での国際交流や平和公園のガイドなど率先して活動する生徒や、国際系の学科に進学・興味がある生徒、英会話など、元々意欲的に動いている一部の生徒が中心となっているという実情があります。
今後の更なる英語教育を通じて、広島のさまざまな活動に手を伸ばすことができるのではないかと感じました。
さらに詳しく知りたい方は、広島市教育委員会から令和6年度に行われた広島県中学校英語「話すこと」に関する調査を提供します。
(なお、上記の情報はあくまで個人で調べたため、この情報を利用する際は必ず確認をお願いいたします。)
記者の視点とまとめ
前文で紹介した中國新聞では、
「生徒の英語力向上に何が影響したかを調べると、授業外の外国語指導助手(ALT)との交流が比較的強い相関を示した。」(引用:中國新聞、 2026)
とあり、E-campを通じたALTの重要さを改めて理解しました。

ALTの方たちはとても親切で、合宿に向けてしっかり準備してくれていました。館内では私たちの他に、小学生の方たちが英語キャンプのようなものを行なっているのを見ました。詳しくは分かりませんが、このE-campを通じて、広島県での中高生に向けた英語教育はさらに発展できると感じました。皆さんはいつも机に向かって英語の勉強をするかもしれません。ですが、単語暗記や文法問題などの勉強では、実際にALTや外国人の方たちとコミュニーケーションを取るのと全く違うと実感しました。このような取り組みへの参加が、生徒の英語への関心を強めることにつながると、E-campの目的をはっきり認識できたのが、今回の参加後の感想でした。
最後に、長くなってしまったと思いますが、ここまで読んでくれてありがとうございました。
参考情報・リンク
・「E-Camp Hiroshima 2026」高校生ボランティア大募集!|広島市公式ウェブサイト
・E-Camp Hiroshima 2026 の実施について|広島市公式ウェブサイト
