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【7/31(木)まで】夏の星々(140字小説コンテスト2025)夏の文字で作った選考委員の作品を紹介します!

「季節の星々」は季節ごとの課題の文字を使ったコンテストです(春・夏・秋・冬の年4回開催)。

夏の文字 「浜」
選考 ほしおさなえ 季節の星々選考委員会
応募期間 2025年7月1日(火) 0:00 〜 2025年7月31日(木) 23:59
作品数 ひとり3編まで

今期(2025年度)より、選考は星々の運営に代わり、年間グランプリ(2022年度までは「星々大賞」)の受賞者(へいた/のび。/石森みさお)と星々の140字小説担当の四葩ナヲコで結成する「季節の星々選考委員会」が行います。

委員4名もそれぞれ作品を執筆しました。
夏の課題文字「浜」を使った作品をお楽しみください!

生きものはみんないつか浜に流れ着くから心配はいらない、と母は言った。煙が空に昇っても、灰は箱に納められても、ほんの少しの雨と塵になって必ず流れていくんだからと。海の町に産まれた人らしい死生観だった。母は内陸の病院で死んだ。南の浜辺がいいなと呟いてみる。潮風もないのに、唇が塩辛い。

石森みさお

夢の中でしか辿り着けない砂浜がある。薄紫色の海は今日も静かで、息をするように波を寄せては返す。私は真っ白な砂浜に座り、光を受けた麦のように輝く空を眺めた。死んでしまったらもうここには来られないような気がする。だから私は、今日も精一杯生きるのだ。夢の中でしか辿り着けない砂浜がある。

のび。

冬の砂浜には砂男が出る。白砂が集まってできた大男だ。沖に消えた父親が恨めしくて、磯から戻らなかった母親が恋しくて、おおんおおんと泣き叫ぶ。風が吹くたび砂の体は散り散りになる。粒に返った砂男は道ゆく人の肌を強く打つ。かつての自分を思い出すのだろう。小さな子供の頬だけはそっと撫でる。

へいた

軽やかに駈けていく少女を追いかける。砂を這う浜昼顔をよけてよろめく。少女と浜昼顔のどちらを追いかけているのか、すぐにわからなくなる。閉じこめられているのです。空はこんなに広く波の先はあんなに遠いのに、外の世界にはけして繋がらない。もうずっと長いあいだ、わたしたちは淡水のほとりで。

四葩ナヲコ

「夏の星々」は7月31日(木)までご応募受付中です!
(応募方法や賞品、過去の受賞作などは以下のリンクをご覧ください)

受賞作の速報はnoteやX(旧Twitter)でお伝えするほか、星々マガジンをフォローしていただくと更新のお知らせが通知されます。

優秀作(入選〜2次選考通過の作品)は雑誌「星々」(年2回発行)に掲載されます。
また、年間グランプリ受賞者は「星々の新人」としてデビューし、以降、雑誌「星々」に作品が掲載されます。
ご応募お待ちしております!

選考委員メッセージ 参考作品

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