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【File No. 003】賢者ちえみとの出会い


宿場町の喧騒が遠のき、代わりに響くのは自分の心臓の音と、湿った岩肌を伝う水滴の音だけになった。

「……止まりなさい。」

暗闇の先から、女性の静かな、しかし凛とした声が響く。彼女が掲げたランタンの火が、青白い回廊の壁をぼんやりと浮き上がらせた。


「ここから先は『蟻の巣』の本領域。くだちいが1969年から積み上げてきた膨大な記憶と感受性が、物理的な罠となって汝を試す場所。ただ漫然と歩く者は、自分の影にさえ裏切られることになるでしょう。」

彼女は一歩踏み出し、迷宮の奥、さらに深く暗い闇を指差した。

「この階層のどこかに、下層へ続く門を護る『番人』がいます。彼の問いに答えないと、秘宝への道は永遠に閉ざされたまま。……覚悟はいいですか?」

「ここから、少し進むと、二つの宝箱が見えてくるはずです。 片方は、くだちいがかつて愛した『古書のような質感』を持つ箱。 もう片方は、下俗な金銀財宝で飾られた、『ギャンブルの狂気』を孕んだ箱。 くだちいが何を忌み嫌うかを知っていれば、どちらを開けるべきか……分かりますね?」


どうする?

👉 [ ① さらに奥へ進む ]

👉 [ ② 宿場町へ引き返す ]


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