なぜ紙の本がベストなのか『読書する脳』毛内 拡 著/を読んで考えた
紙の本偏愛者を自負する私。
「紙の本って良いよね〜!」の更なる後押しをしてもらいたく毛内 拡さんの『読書する脳』を読んだ。
紙の本は脳に良い
様々な脳の側面から読書が如何に脳への働きかけという点でも良い事なのかが綴られている。
脳のことなどあまり考えた事がなかったので好きでしている読書が脳にも良いと分かり、嬉しくなった。
随所に毛内さん自身、本が好きな事が伝わってくるエピソードが差し込まれている事にも好感を持った。
ウンウン頷きながら満足して読んだ。
オーディオブックや動画などの利点も述べられておりフラットで良いのだが、紙の本原理主義者の私には「もっと紙だけを推して!」もらって良かった。
なぜなら、この本で書かれている事以外にも、紙の本が優れている点はたくさんある。
本は六面体のデザインである。
これは昔ブックデザインの本か何かで読んだことだが、特に単行本を見ると分かりやすいが、本というのは六面体である。
表紙だけでなく、背表紙や裏表紙、紙の質に至るまで、この六面体を構成するデザインがなされている。
ちなみに私が一番好きな本のデザインはミヒャエル・エンデの『はてしない物語』だ。
下記は本そのもののデザインではなく箱包装の表紙が画像になっているが、実際の中身はえんじ色のビロードっぽい素材で出来ている。
えんじ色の表紙に浮かび上がるのは、お互いの尾を噛む蛇。独特の紙の素材。
文章の中に出てくる本の描写そっくりに作られた本のデザインで、手に取って読んでいる者の気持ちはミヒャエル・エンデの世界に引き込まれていく。
もちろん文庫であってもカバーの質感や、本のサイズや紙の質など、目で見て手で触って味わえる要素がたくさんある。
タイポグラフィの魅力
本はその表面だけでなく、中の紙に印刷された文字の美しさを味わう事ができる。
読み手が読みやすいように計算しつくされたフォント、書式。
そしてその文字を配置する幅、間隔。
卓越した作者が紡ぐ言葉が、タイポグラフィの工夫によって、更に私達に届きやすくなっているのだ。
試しに本の中の好きな一節を、眺めてみて欲しい。その文章に合った文字の配列が成されている事に気付くと思う。
絵本ではない以上、本の中では紙の質と文字のデザインと文字組みがデザインの勝負どころなのである。
鞄に入れておける御守り
子供の頃に読んだ『クレヨン王国 白いなぎさ』には、百人一首の札をお守り代わりに忍ばせる小学生の主人公が登場した。
現実世界に出ていく時、何かしら自分が好きなものをお守りにする気持ちは良く分かる。
本読みにとっては、本こそお守りだ。
大切な言葉が記された本を持って出掛ければ、しんどい事があっても休憩時間に本を開くだかで少しだけ救われる。
鞄に好きな本が入っているというだけで、何だか勇気も出る。
故に、今日も私は鞄に本を忍ばせる。
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毛内さんの『読書する脳』を読んだら、紙の本に対する愛が溢れて来て思わず自分の思いも綴ってしまった。
