充電1%の夜に|まだ、切れていない
こんにちは、ゆきのです。
布団に入ってから、もう一度スマホを開いてしまう夜があります。
今日は、何もできなかった。
そう思いながら時間を確かめようとして、画面の隅の小さな印に目が止まりました。
予定していたことは、ほとんど進みませんでした。
返信は後回しになり、洗濯物は溜まったまま、晩ご飯も結局、簡単なもので済ませました。
そのたびに、「またか」という声が、心の中を小さく通り過ぎていきました。
画面の右上、赤くなった電池のマーク。
1%。

充電器まで手を伸ばすのも、億劫でした。
画面を、ただ見ていました。
今日という一日の重さが、その小さな数字の上に、そのまま乗っているような気がしていました。
けれど、1%は、0%ではありませんでした。
画面は、まだついていました。
時計の数字は、まだ動いていました。
ぎりぎりに見えて、本当は、何かを保っている数字でした。
今日、何かを終えられたとは言えません。
それでも、布団から一度は出ました。
返さなければと思っていた言葉を、一度は思い出しました。
こうしてスマホを見るところまでは、来ました。
ゼロだった一日ではありませんでした。
まぶたが、だんだん重くなっていきます。
枕元のケーブルに、手が伸びました。
考えてのことではありませんでした。
いつもしている、半分眠ったままでもできる動きでした。
画面に、小さな雷の印がつきます。
それで今日が、まとまった一日に変わるわけではありません。
ただ、さっき見た1%という数字は、もう、なかったことにはなりません。
ゼロになる前に、確かに、ここまで保っていた一日でした。
ゆきの

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