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zuttototto
アーチで胸があーちちち
朝の空気は、まだ冬の名残をまとっている。
吐く息が白いかどうか確かつつ、
私はいつものように保育園へ向かった。
胸元では、1歳4ヶ月の娘が抱っこ紐の中で小さく揺れている。
規則正しい重みとあたたかい体温。
ときおり私を見つめ、胸元をギュッと掴む。
見慣れた園舎に辿り着くと
見慣れた門、見慣れた朝のざわめきが
いつもの通りおとずれる…はずだった。
ふと視線を上げると、
園舎前に飾りがかかっている。
“おめでとう”
大きな文字が書かれたアーチ。
入園・卒園のアーチだ。
ああ、もうそんな季節か。
去年、7歳の長女がこの園を卒園した日のことを思い出す。
ついこの前のことのようなのに、
もう一年が経とうとしている。
胸の奥が、きゅん、と鳴った。
時間は、容赦なく、でも確実に進んでいく。
抱っこ紐の中で、1歳4ヶ月の次女が
「あー」と声をあげる。
アーチを指差しているらしい。
彼女の世界は、今この瞬間の色彩でいっぱいだ。
この子も、いずれこの園を卒園するのだろう。
あのアーチの下を、小さな体でくぐる日が来る。
その頃には7歳の長女は、小学生を卒業する。
数年後には胸が、きゅん、きゅん、と忙しい日が来るのか…
嬉しさと、寂しさと、誇らしさと、名残惜しさが溢れる日が確実に来る。
そんな日が、今から待ち遠しいと思う46歳、2児の父なのだった。
そして一刻も早く
花粉が飛んでない日が来るのも待ち遠しく感じている
目元、鼻元なのであった…。
