ドイツ移住のメリット・デメリット
移住先の国選びに疲れました。
移住先選びで困るのが、情報が多すぎることです。
ネット上ではありとあらゆる情報がみつかり、興味のでてくる国がわんさかと湧いてきます。
一つの情報を見つけると、他の国ではどうなのだろう、と比較をすることになり、終わりがありません。
プログラミングの学習にもっと時間をとりたいのですが、国選びに時間を使いすぎているので、一旦、国を仮決めをすることにしました。
選んだ国は「ドイツ」。
今日は「なぜドイツなのか?」の理由をまとめてみたいと思います。
求人の多さ
EU内では一番の経済大国であるドイツ。
仕事の数も相対的に多いので、求人の数が他のEUの国と比べると多いです。
大企業の代表格である「Google」社の求人を調べてみました。
Googleの求人数が、その地でのITの仕事の豊富さを物語るというわけではありませんが、一つに指標にはなるかと思います。
下記のサイトで、各都市の求人数がわかりやすく見ることができます。
本日時点で、ドイツはEU内で最大の求人数を誇っており、その数は257件。
ドイツ内でみるとミュンヘンが求人数が一番多く、116件でした。
スタートアップに限ると、スタートアップ環境のグローバルランキングが参考になります。
毎年めまぐるしく順位が変動するのですが、2022年、EUのなかではアムステルダム(14位)とパリ(15位)に続き、ベルリンが16位にランクイン。
英語で仕事ができる
特にベルリンは海外出身のエンジニアが多く、英語が基本言語となります。
また、ドイツ人の英語力は高く、英語能力指数ランキングでは「非常に高い」カテゴリーに入り、世界11位。(ちなみに日本は78位)
フランスだとこうはいかず、基本的に職場でもフランス語が求められるので、フランス語運用能力が求められます。(もちろんテック企業には例外あり。)
よい職場環境(生産性が高く、労働時間も短い)
これは他のヨーロッパの国にも言えますが、ドイツは日本よりも生産性が高い国としてしられています。
ドイツの労働生産性は、日本よりも約44%高く、ドイツの労働時間は、日本よりも約20%短い結果となっており衝撃的。
プログラマーでもこの労働時間が当てはまるのかは検証は必要ですが、一般的には日本のような長時間労働は少ないといえます。
年金について
老後になんとしても受け取りたいのが年金。
世界各国の年金制度のベンチマークとして活用されている「マーサー グローバル年金指数ランキング(2021)」において、ドイツは世界で14位にランクインしており、36位の日本よりは期待できそうです。
(ただ、ドイツでは年金受給開始年齢が65歳から67歳に上げており、年金支給条件が厳しくなっているのも事実。)
ドイツは日本と「社会保障協定」を結んでいるため、年金受給資格を確保するための、両国の年金制度への加入期間を通算することができます。
意外な落とし穴だったのが、ヨーロッパのほとんどの国が日本と「社会保障協定」を結んでいないことです。
ヨーロッパで「社会保障協定」を結んでいる国は、
・ドイツ
・フランス
・オランダ
・ベルギー
・チェコ
・ハンガリー
・スイス(EU加盟国ではありませんが)
・ルクセンブルク
・フィンランド
・スウェーデン
・スロバキア
となり、イタリアやオーストリアは入っていません。
たとえばオーストリアでは15年間、年金保険料の支払いをしなければ、老後に年金を受給することができないようです。
つまり、オーストリアで14年間働いて違う国に移動した場合、保険料が掛け捨てとなり、支払いをした年金保険料がムダになってしまいます。
リサーチ不足ですが、ドイツには還付制度があるので、もしかしたらオーストリアも、申請をすれば、支払った年金保険料を取り戻せるかもしれません。
社会保障協定のメリットは受給の際にもあてはまります。
たとえば、老後もドイツに住む場合、
①日独両国の年金加入期間を通算して、ドイツ年金を請求
②ドイツにいながら、日本の年金分を日本の口座に円で受給
の2つの選択肢があります。
①の場合、日本とドイツの年金を、まとめてドイツ(ユーロ)で受け取ることが可能です。
②の場合、通貨を分散しておけるので、リスク回避の面ではメリットですが、注意すべきはデメリット。
それは、加入期間を合算しないことで、各保険の加入期間自体が短くなり、完全受給の条件を満たせなくなることです。
ドイツ語のメリット
プログラマーを目指しているので、仕事は英語でことたりるかもしれませんが、現地での生活には、やはり現地言語の習得が必要になってきます。
そんな時に重要なのが、いかに言語習得へのモチベーションを保てるかどうか。
ぼくがドイツ語に惹かれる理由は、読書が好きなので、ドイツ語原本で読みたい哲学と文学の本がたくさんあるからです。
特に「ドイツ語は哲学を学ぶのにコスパがいい言語」と作家の佐藤優さんが『読む力を鍛える』のなかで述べいます。
「ドイツは古代ギリシャの哲学の伝統をふまえたうえで独自の哲学体系を生み出すことに成功したので、ドイツ語の知識があれば、哲学書を読むときにも概念がわかりやすく頭に入りやすくなります。その意味で、ドイツ語は学問的なコストパフォーマンスがいい言語です。」
ドイツはフランスやイギリスと比べると学問の後進国だったので、ラテン語を読める人が少なく、ライプニッツの弟子のヴォルフが、哲学を広めるためにラテン語をドイツの日常語に翻訳していったとのこと。
哲学に興味があるので、ドイツ語はなんとしても学びたい言語です。
またドイツ語をマスターしておけば、ドイツ語が母国語であるスイスやオーストリア、ルクセンブルク、リヒテンシュタイン、ベルギーへのアクセスも容易に。
そして、近隣のオランダへの移住に変更したとしても、オランダは複数言語を扱えるのがあたりまえなので、就職市場で他の日本人と比べて優位に立つことができます。
大学の学費が無料
トーマス・フリードマンは『遅刻してくれて、ありがとう』のなかで、変化が激しい現代に必要になる力は「生涯学習力」といっています。
ドイツは、大学の学費が基本的には無料のため、年齢を重ねて働いたあとに大学で学ぶ人も多く、まさに生涯学習力を高めるのに最適な場所です。
デメリット
メリットだけをあげても、国の一面しか見えてこないので、ここではデメリットも紹介します。
永住権取得まで8年かかる
ドイツの永住権には2種類あり、「無期限滞在許可(Niederlassungserlaubnis)」と「EU継続滞在許可(Erlaubnis zum Daueraufenthalt-EU)」。
「無期限滞在許可」は5年で取得が可能ですが、「EU継続滞在許可」はそこから追加で3年が必要となり、合計8年が必要となります。
「無期限滞在許可」の失効条件はEUを6ヶ月離れた場合で、「EU継続滞在許可」は失効条件は、EUを12ヶ月離れるか、ドイツを6年離れることが条件となり、「EU継続滞在許可」のほうが移動の自由が効きます。
さすがに8年は長いな、と思っていましたが、ブルーカード所有者であれば短縮も可能。
さらに、ブルーカードを取得してから「EU継続滞在許可」 を取得すると、失効条件のEUを離れてもいい期間が12ヶ月から24ヶ月へと延長されます。
永住権取得のための期間短縮と、失効条件の緩和を狙うため、ブルーカード取得を目指そうと思います。
家賃の上昇
他のEU主要都市と比べると、ドイツ、特にベルリンは家賃が安いことで有名でしたが、近年は家賃が上昇しています。
ただ、オランダや他の国でも起きているので、一概にドイツだけのデメリットとは言えません。
移民排斥を訴える右翼の台頭
こちらもドイツだけではなく、各国で勢力を伸ばしています。
制度的にも永住権を取りにくくなったり、下手をすれば生活の安全性にも関わってくるので、情報を集め続けたいと思います。
おわりに
移住先を選ぶ際に、理想をいえばヨーロッパの国にすべて行き、住みごこちや街の感じを知ったうえで移住先を選びたいですが、時間も費用もかさむため難しく、「ドイツ」にいったん仮決めをしました。
といっても、上にあげたようなメリットを重視した合理的な判断だけではつまらないです。
さいわい、大学時代に国際ボランティアで1.5ヶ月ほどドイツに滞在したことがあり、ヨーロッパを旅した6カ国(フランス、イタリア、フィンランド、ドイツ、クロアチア、スペイン)の中で、住みたいと思える1番の国がドイツでした。
ただ、妻はドイツに行ったことがなく相性が分からないので、移住前に一回は視察に行こうと思います。
国の制度もこくこくと変化していくため、今得た情報が、移住をする際には変わっている場合もあり、1年に1回ほど、集中して情報を集めるようにしたいと思います。
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