レビュー『あやうく一生懸命生きるところだった』
「心が軽くなる」と話題の韓国発のベストセラーエッセイが『あやうく一生懸命生きるところだった』。
「一生懸命生きない」と決めた著者が、その価値観に基づいた人生のあり方を探求する物語です。
この本は、人生の目的がないというシンプルな事実を提示しながら、どうせみんないつか死ぬのなら、あくせく苦しむよりも楽しく生きるべきだという哲学を語っています。
著者は自分らしく生きるコツを伝え、周りの価値観に縛られずに自分の人生を生きることの大切さを強調しています。
著者について
著者のストーリーは、40歳を目前にして務めていた会社を辞める決断から始まります。
本の冒頭ではゲーテの「人生とは速度ではなく方向」という格言が紹介され、社会での競争レースからおりた著者の体験記が語られています。
良くも悪くも自堕落な作者の姿を見て、周りと同じ価値観にしたがって生きるよりも、自分の価値観で生きた方が良いと背中を押してくれます。
美大受験に何度も失敗した過去についても語られています。
やる気がなくても仕事はできる
本書を読み、感銘を受けたのが「やる気がなくても仕事はできる」という点。
いままでは、仕事をするに際して、やる気がないとダメだと思っていました。
自分の仕事にやる気が持てない場合、それは愛情が足りないことを示唆しており、愛情は自分ではどうすることもできません。
本書を読めば、「やる気がなくたって仕事はできる」と安心させてくれます。
努力は必ずしも見返りがあるとは限らない
本書が教えてくれる価値感のなかで重要なものが「あきらめの境地」。
著者は努力が必ずしも報われないことを指摘し、プロセスを楽しむことの大切さを説いています。
努力は必ずしも報われるとは限らず、どちらかというと報われないことの方がおおいという事実を受け止めることが大事です。
周りの人と比べることは「どんぐりの背比べ」にすぎないのだから、優秀な同僚と比べては落ち込む必要がないと教えてくれます。
以下の箇所が印象的でした。
頑張って!(ハイハイ、いつも頑張っていますよ)
ベストを尽くせ!(すでにベストなんですが・・・・・・)
我慢しろ!(ずっと我慢してきましたけど・・・・・・)
言われるがままに我慢しながらベストを尽くし、一生懸命頑張ることが真理だと、
みじんも疑わずにここまで来た。
そうして必死にやってきたのに、
幸せになるどころか、どんどん不幸になっている気がするのは気のせいだろうか?
そう考えたとき、後悔が襲ってきた。
おわりに
著者の個人的な体験を通じて深く考察された内容であり、自己肯定感を高め、自分自身の人生を生きるためのヒントを求める人にはオススメの一冊です。
「これって私が本来求めてたものだっけ?」とふと我にかえったときに、あらためて人生の意味を問い直すさいに響きます。
本書は、一生懸命に頑張ることが必ずしも幸福につながらないことや、自分の価値観で生きることの重要性を教えてくれます。
「なんでも深刻に向き合いすぎない」、「何もしない一日を大切にする」などの考え方が、読者に新たな視点を提供し、人生に対する違ったあたらな視点をあたえてくれます。
いいなと思ったら応援しよう!
いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!