お金が増える人はどこを見ているのか/利益を出す人は、株価より先に需要を見ている
今日は、少し踏み込んでお金の話を書く。
私のプロフィールには、こう書いている。
「お金を増やす、時間をつくる、心を整える」
この3つを軸に、日々の学びから得たヒントを発信している。
ただ、これまでの記事を振り返ると、実際には「心を整える」話が多かった。一方で、「お金を増やす」話については、どこかで少しためらいがあった。
理由は単純だ。
私は投資の専門家ではない。
副業で大きく成功しているわけでもない。
本業は、ごく普通の会社員だ。
そんな自分が投資について語ることに、どこか抵抗があった。
少し偉そうに見える気がしていた。
以前、私はこんな記事を書いた。
その中で私は、自分のことを少し「投資が上手い人」のように書いた。
もちろん、記事タイトルにはある程度の引きも必要だ。
けれど、読み返してみると、少しモヤモヤする部分もあった。
読者の立場で見れば、
「あなたに投資運用を語るだけの信用は、どれくらいあるの?」
と思う人もいるはずだからだ。
投資の世界には、少し怖い面もある。
「簡単に儲かります」
「今始めないと損です」
「この銘柄は絶対に上がります」
そういった言葉で強く煽り、実績らしきものを大きく見せて、人の不安や欲を刺激する発信もある。
私自身も、情けない話だが、過去にそうした情報に乗ってしまい、数十万円の身銭を失ったことがある。
その経験があるからこそ、投資について語ることには慎重でありたい。
実績を明かさずに考え方だけを書くと、どこか後ろめたさがある。
一方で、実績を出せば、それはそれで自慢のように見えるかもしれない。
その間で、ずっと迷っていた。
最近もXを見ていると、投資を専門に名乗るアカウントが、特定の株について強い言葉で発信している場面を見かける。
「この株は下がる」
「空売りすべき」
「今がチャンス」
もちろん、最終的に投資は自己責任だ。
けれど、上辺の言葉だけを信じると、大きな痛手を負うことがある。
実際に、そうした発信に乗って資産を大きく減らした人の投稿も見てきた。
だからこそ私は、投資について書くなら、できるだけ正直でありたい。
ただ結論だけを語るのではなく、
どんな考えで何を買ったのか。
どこで迷ったのか。
何を見誤ったのか。
そして、実際にどんな結果になったのか。
そこまで含めて書くことに、意味があるのではないかと思った。
私がnoteを始めた目的は、人に見てもらうことだけではない。評価されるためだけでもない。
自分の人生の足跡を、記録として残しておきたい。
自分が何を考え、どう行動し、どこで間違えたのか。
それを後から振り返れる形で残しておくことにも、意味があるのではないかと思っている。
だから今回は、自分の振り返りも兼ねて、実際の投資実績にも触れながら書いてみる。
ただネットで調べた情報やAIに作ってもらった文章を並べるだけではなく、私自身の経験として実際に何を考え、自分のお金を投じ、どんな結果になったのか。
その経緯と考え方を、できるだけ正直に書いてみる。
なお、この記事は特定の銘柄をすすめるものではない。
投資で勝つ方法を教える記事でもない。
私のやり方が正解だと言いたいわけでもない。
あくまで、ひとりの会社員が、どのように考えて投資先を選び、
どこでうまくいき、どこで判断を間違えたのか。その記録である。
また、この記事には具体的な利益の数字も出てくる。
投資で損をして落ち込んでいる人や、人の利益を見るのがつらい人は、無理に読み進めなくていい。
ここでページを閉じてもらっても構わない。
私自身は、投資でうまくいった人の話を見るのが好きだ。
大きな利益を出している人を見ると、素直に「おめでとう」と思う。
なぜなら、投資が簡単ではないことを多少なりとも知っているからだ。
買うにも勇気がいる。
持ち続けるにも不安がある。
売る時にも迷いがある。
その迷いや怖さを越えて利益を出した人の話には、単なる成功報告以上のものがあると思っている。
「この人は、どういう考えでその株を買ったのか」
「どんな根拠を持っていたのか」
「どこまで持って、どこで売ったのか」
そういう視点で見ると、自分には見えていなかった投資のヒントが見つかることがある。
もちろん、投資はいつ何が起こるか分からない。
今うまくいっていても、いつか大きな損失を出すかもしれない。むしろ、その可能性を忘れた瞬間が一番危ないのだと思う。
それでも現時点では、ありがたいことに、私は投資で一定の利益を得られている。
その経緯と考え方を、自分の記録として残しておきたい。
この記事は、投資で勝つ方法の話ではない。
私がどう考えて投資先を選んできたのか。
そして、どこで判断を間違えたのか。
その話である。
では、少し生々しいお金の話を始める。
貯金は安心なのか
今はお金を貯金だけで眠らせておけば安心、という時代でもなくなってきた。昔より、身近なものの値段も上がっている。
駄菓子、カップ麺、外食、日用品。
気づけば少しずつ高くなっている。
物価が上がるということは、お金の価値が少しずつ下がるということでもある。だからこそ、無理のない範囲で投資に触れておくことは大事だと思う。
自信がないならS&P500でいい
まず前提として、私は今でもS&P500はかなり優秀な投資先だと思っている。
S&P500とは、アメリカを代表する約500社で構成される株価指数である。
正確に言うと、私たちが買うのはS&P500そのものではなく、S&P500に連動する投資信託やETFだ。

イメージとしては、一社の株を選ぶのではなく、アメリカの主要企業をまとめたパッケージに投資するようなものに近い。
よく「分散投資が大事」と言われる。
これは、ひとつの会社だけに投資すると、その会社が大きく下がった時に痛手が大きいからだ。
いろいろな業種や会社に分けて投資すれば、ひとつが悪くても、ほかでカバーできる可能性がある。
このように、市場全体に広く投資する方法をインデックス投資という。
S&P500に連動する投資信託は、このインデックス投資の代表例だ。
一方で、プロのファンドマネージャーが銘柄を選ぶ投資信託は、アクティブ投資と呼ばれる。
一般的には、インデックス投資は手数料が安く、アクティブ投資は手数料が高くなりやすい。
もちろん、インデックス投資だから絶対に損しないわけではない。
米国株全体が下がれば、S&P500も下がる。為替の影響も受ける。
それでも個別株に比べれば、リスクは分散しやすい。
だから私は、
「どの会社が伸びるか分からない」
「個別株を調べる時間がない」
「まだ自分の判断に自信がない」
という人は、無理に個別株を買わなくてもいいと思っている。
まずはS&P500のようなインデックス投資で、市場全体に乗る。
その上で、自分なりに納得できる投資先が見つかった時だけ、個別株に入る。
私の中では、S&P500は守りの土台であり、個別株は攻めの選択である。
インデックス投資で大事なポイントは、個人的には大きく3つあると思っている。
1.NISA口座で運用する。
NISA口座で株を買うと、投資で得た運用益が非課税になる。
特定口座では、売った時に利益の20%が所得税として取られる。
けれどNISA口座なら、その税金がかからない。
同じ投資をするなら、この差はかなり大きい。
2.生活余剰資金の中から運用する。
投資に回すお金は、生活費や近いうちに使う予定のお金ではなく、しばらく使わなくても困らないお金にする。
理由は、暴落した時に慌てて売らないためだ。
S&P500にも当然、暴落リスクはある。
景気後退、金利、戦争、為替、金融不安。
いろいろな要因で、一時的に大きく下がることはある。
下表はその一例だ。

ここで一番避けたいのは、暴落した時に慌てて売ってしまうことだ。
インデックス投資は、短期の値動きを当てにいくものではない。
投資で一番大事なのは、途中で退場しないことだと思っている。
下図のS&P500の長期チャートを見ると、その理由は分かりやすい。

一時的に大きく下がっている時期はある。
それでも長期で見れば、S&P500は上昇を続けてきた。
ここに、インデックス投資の強みがある。
短期の値動きではなく、長期で市場全体の成長に乗るという考え方は、初心者にとってかなり現実的な選択肢だと思っている。
3.毎月、定額で積み立てる。
毎月同じ金額を買い続けると、価格が割高の時は少なく買い、価格が割安の時は多く買えることになる。
これが、いわゆるドルコスト平均法の考え方である。
もちろん、この方法でも損をする時期はあるが、毎月決まった金額を積み立てることで、短期の値動きに振り回されにくくなる。
また、定額積立にはもうひとつ良い点がある。
最初に給料から投資分を取り分けてしまえば、残ったお金で生活する習慣ができる。足りなければ、家計を見直すきっかけにもなる。
攻めと守りのバランス
ここまでS&P500の話をしたのは、個別株よりインデックス投資の方が大事だと言いたいからではない。
私の中では、役割が違う。
S&P500のようなインデックス投資は、資産形成の土台になるもの。
個別株は、その土台があったうえで、自分なりに強い根拠を持てた時に取りにいくもの。
そんな位置づけで考えている。
だから、個別株で利益が出ている今でも、私はインデックス投資を軽く見ていない。
むしろ、インデックス投資という土台があるからこそ、個別株では少し攻めた判断ができている。
ここからは、その個別株の話をしたい。
最初にエヌビディアを買った
個別株で最初に大きく伸びたのは、エヌビディアだった。
買ったのは去年の2月頃だったか。
最初の取得単価は73ドル前後だった。
少し古いが、運用実績は以下の通りだ。


エヌビディアを購入した理由はシンプルだった。
AIが広がるなら、GPUの需要は増える。そう考えたからである。
AIは、ただソフトウェアだけで動いているわけではない。
大量のデータを読み込み、膨大な計算を行い、その結果をもとに文章や画像を生成している。その裏側には、高性能な半導体が必要になる。
その中心にあるのがGPUだ。
GPUはもともと画像処理に強い半導体だが、大量の計算を並列で処理するのが得意で、AIの学習や推論にも向いている。
つまり、AIを使う人が増えるほど、裏側では計算するための設備が必要になる。
ChatGPTのような生成AIが広がれば、個人がAIを使うだけでなく、企業もAIを業務に組み込もうとする。そうなれば、データセンターへの投資も増える。
そのデータセンターで使われるGPUに強いのがエヌビディアだった。
私が見ていたのは、単に「AIが流行っている」という表面的な話ではない。
AIが広がるなら、その裏側で必要になる半導体も伸びるのではないか。
そう考えた。
自分がAIを使っているからこそつかみ取れた
当時もすでに注目されていた銘柄ではあった。
それでも、自分でAIを使っている肌感として、まだまだ需要は伸びると予想していた。
「これは一時的な流行では終わらない」
身近に自分に恩恵を与えてくれるものがあり、それが社会的にも広がり始めているなら、長期的な需要が見込める可能性がある。
もちろん、気づいた時点で既に割高になっていることもある。
それでも、普段からアンテナを張っておくと、早い段階で見つけやすい。
個別株は、上がってから追いかけるより、上がる前に「これは伸びるかもしれない」と気づけるかが大事だと思っている。
結果として、エヌビディアは大きく伸びた。
ちなみに私は、楽天証券とSBI証券に分けて保有している。
理由は、資産を一社に集中させたくなかったからだ。
証券会社が破綻しても、通常は顧客資産は分別管理されているため、基本的には返還される。
ただ、万一分別管理に問題があり、資産が返還されない場合には、日本投資者保護基金による補償は1社あたり1人1,000万円までとされている。
だから私は、念のため証券会社を2社に分けている。
利益を増やすためではなく、守るための分散である。
次にJX金属と東京応化工業を買った
エヌビディアを買った後、私は半導体の周辺にも目を向けるようになった。
AIが伸びれば、GPUが必要になる。
GPUが増えれば、半導体を作る材料や薬品にも需要が広がるのではないか。
そう考えて、JX金属と東京応化工業を買った。
もう売ってしまったが、実績は以下の通りだ。

東京応化工業は、半導体製造に使われるフォトレジストなどを手がける会社である。
JX金属は、半導体内部の金属材料などに強い会社である。
どちらもAIそのものを作る会社ではない。
ただ、AI半導体を作るための裏側を支える会社だと考えた。
エヌビディアのような主役だけでなく、その周辺にも需要は広がる。
そう見ていた。
この考え方が、自分の中では大きかった。
AI半導体が売れていると気づいた時に、半導体そのものの会社を買っても遅いことがある。
だから、その一歩先を考える。
半導体そのものではなく、それを支えている会社。
今はまだ目立っていないけれど、この先注目されるかもしれない会社。
そういうところに投資のチャンスがあるのではないかと思った。
そしてキオクシアにたどり着いた
キオクシアに興味を持ったきっかけは、少し変なところからだった。
Claude codeを使っていて、その情報をyoutubeで収集しているときに、ある話を耳にした。
「Opus4.7は最新モデルなのに、Opus4.6より使いにくいって言われているのは何故だろう」「長い文脈を扱う力が落ちたのではないか」
そんな話だった。
私には、技術的な正しさまでは分からない。
ただ単純にこう考えた。
「AIは今後さらに大量のデータを扱うようになる」
データ量が増える。
処理する情報が増える。
保存する情報も増える。
ならば、GPUだけではなく、メモリーも重要になるのではないか。
そこで目を付けたのがキオクシアだった。
私は仕事でもプライベートでもAIを使っている。
だからこそ、「これからAI利用者はもっと増える」という感覚があった。
その感覚があったので、余剰資金の中でキオクシアは強気で購入した。
その2週間後の実績は以下の通りだ。

私はXで、キオクシアを空売りして貯金をほとんど失った人の投稿を何度も見てきた。
利益を出す人。
資産を失う人。
その差が広がっていく様子を目の当たりにすると、こうして実績を載せることには正直かなり抵抗がある。
それでも、私が何を見て、何を考え、どう行動したのか。
その記録が、これから投資を始める誰かや、今まさに悩んでいる誰かの参考になれば嬉しい。
でも、本当に上手かったわけではない
ここからが本題である。
大きな利益を得た。
では、私は投資が上手かったのか。
そう言い切れる自信はない。
実は私は、つい最近大きな利益を取り逃している。
先日、イランと米国の停戦交渉が失敗したというニュースが流れた時、私は不安になった。
市場が荒れるかもしれない。
利益が減るかもしれない。
そう考えて、先ほどのキオクシアを株価が8万の時に8割利確してしまった。
その時は下がってからまた買おうと思った。
むしろ悪くない判断だと思っていた。
しかし、その後も予想に反して株価は上昇した。
ミニ株で30株ほど追加で買おうとしたが、単元株(100株単位)で注文している人が優先されているため中々約定しない。そうこうしているうちに今日10.9万円まで株価は上昇した。
結果として、私は約250万円分の利益を取り逃した。
間違えたのは、買いではなく売りだった
振り返ると、需要を読む方向性はそこまで間違っていなかったと思う。
AI需要は伸びる。
データ量は増える。
メモリー需要も伸びる。
この仮説自体は、大きく外れていなかった。
間違えたのは、売る判断だった。
短期的なニュースに反応しすぎて、自分で考えたシナリオを途中で降りてしまった。
投資では、買う理由も大事だ。
でも同じくらい、売る理由も大事だと思った。
なぜ買ったのか。
どこまで持つのか。
どんな条件になったら売るのか。
そこまで考えておかないと、目先のニュースで判断がぶれる。
キオクシアで一番学んだのは、そこだった。
勝てそうなところに賭ける
私の投資ルールは、それほど複雑ではない。
勝てそうなところに賭ける。
負けそうなら引く。
購入株数はリスクと照らし合わせて決める。
基本は長期投資。
需要が長期に見込めるところに入る。
そして、自分なりに納得できる根拠を持つ。
これだけである。
ただし、簡単そうに見えて、実際には難しい。
勝てそうに見えても、間違うことはある。
自信があっても、相場が逆に動くことはある。
だから、購入株数はとても大事だ。
このあたりは、過去記事で書いたブラックジャックの話にもつながる。
勝てそうな場面で大きく張ることはある。
でも、外れた時に生活が壊れるような張り方はしない。
どれだけ魅力的に見えても、失敗した時のダメージを先に考える。
大きく張る時ほど、守り方も考えておく。
これは、投資を続ける上で非常に大事なことだと思っている。
どんどん経験して失敗から学ぶ
私は28歳の頃、FXで150万円近く失ったことがある。
当時はチャート分析にこだわり、デイトレーダーのように細かく売買していた。確かに勝率だけ見れば、それなりに勝っていた。
でも、予想外に外れた時に損切りができなかった。
10回の勝利を、1回の敗北で全部なくしてしまう。
そんなことを繰り返していた。
その時に痛感した。
私に必要だったのは、チャートの形を当てることではなかった。
長期的に、どちらのベクトルに向かっているのかを見ることだった。
AIは広がるのか。
半導体は必要とされ続けるのか。
メモリー需要は伸びるのか。
そういう大きな方向を見るようになってから、少しずつ投資の考え方が変わった。
もちろん、それでも間違える。
今回もキオクシアでは、売る判断を間違えた。
それでも、昔のように目先の値動きだけで勝負していた頃とは違う。
今は、自分なりに見ているものがある。
需要を見る。
自分で調べる。
自分で考える。
納得できるところにだけお金を置く。
そして、結果は自分で引き受ける。
投資とは、未来の需要に自分のお金を置くことだ。
私はこれからも、その感覚を信じていきたい。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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