見出し画像

このあとどうなる?|ゴリラの大事な人が鍵らしい

白い大きな建物の前に広がる芝生の庭。
南側の道路脇には大きなハルニレの並木。
東側には生け垣があり、細い車道を挟んで煉瓦敷きの歩道沿いにおしゃれなカフェとブティックが並んでいる。

ポカポカ陽気のある日、芝生の庭に出たわたしは、なにやら騒がしい並木の向こうに気をとられ、並木に向かって歩き始めた。


というところで、ふと思う。
ここどこ?
見たことがあるような、ないような。


おっ、ポトッと何か落ちてきた。

思わす拾い上げると、チョコパイぐらいの円盤形、群青色と臙脂色が入り混じった中に小さな白い斑点がちらばる物体だった。

しいていえば、子供の頃、石蹴りの時に使っていたガラスの石に似ている。
宇宙を閉じ込めたような。というより、丸いヒトデ!?

表面は堅そうで、見かけによらずずっしりとした重みがある。けれど手触りは有機的な柔らかさのある物体だ。石のように冷たくはない。

「クウチャン」

しゃべった!
まさか、けれど、小さな物体から聞こえた気がする。

「オレ ハイレナイ」

誰? あたりを見回すと、東側の生け垣の外に、ゴリラがいた。



見なかったことにしよう。

だって、おかしい。
ゴリラがいるわけない。

いや待って、庭の北西の方角には動物園がある。
動物園に併設された観覧車をふりかえりながら、ちょっと考えてみた。


なにも思いつかない。

もう一度、東を向く。

ゴリラだ!

腕をぶんぶん振りながら、ゴリラは何か言っている。
でも、ゴリラの声は聞こえない。

「クウチャン クウチャン」

ゴリラの動きに合わせるように、小さな物体から声が聞こえる。
もしかしたら、ただ頭の中に声がするだけ?


もういちど、小さなまあるい物体をつくづくと眺める。
裏側(表と裏があるなら裏と思われる方)は、ぐるりと細く短い触手のようなモノに囲まれていて、それらはサワサワと動いている。

うわっ、いまさら驚く。
だからといって、投げ捨てることもなく、手のひらに乗せたまま。

そして、思い至った。

『これは、ゴリラの言葉かわかる翻訳機だ』

な、バカな。
これは夢?
わたしは、夢を見ているに違いない。

それなら、ゴリラと会話ができても不思議じゃない。
どうせ夢なのだから。
ゴリラに近づき、尋ねてみた。

「そこで何をしているの?」

ゴリラはあごをあげ、観覧車の方を見ながら口を動かした。

「オレ ダイジ ヒト」

そして、わたしの手のひらの上の小さな物体を睨み付ける。

「オレ ハイレナイ クウチャン イル」

ゴリラが口を動かすたびに、小さな物体がしゃべる。
ほらね。やっぱり翻訳機だ。



「こちらは、ただ今通行止めとなっておりまーす。ご協力くださーい」

並木の向こうから拡声器の声が聞こえてきた。
見ると、木々の間からパトカーらしき赤いライトが光っている。

「あれ、キミのせいかな?」

ゴリラに聞いてみた。

「オレ ハイレナイ」

また、小さな物体がしゃべった。

「危ないわよ! 」

突然の大きな声。
向かいのブティックのドアの隙間から、オーナー夫人が顔を出していた。
ゆっくりとドアが開き、おずおずとオーナー夫妻が姿を現す。互いに相手の体にしがみつきながら、屁っ放り腰の横歩きで数歩進み出る。

「逃げ出したんですってー」

その声に、ゴリラが後ろをふりかえる。
夫妻は同時に跳ね上がり、あわてた様子で店の中へ。ドアが閉められた。

なるほど、ゴリラが脱走して、近隣の人々は扉を閉ざし、警察も出動している。大騒ぎだ。

白い建物に目を向けると、静まりかえっている。
窓も戸も閉め切られ、誰ひとり窓際に影さえ見当たらない。

この大騒ぎ、ことの成り行きを、知らなかったのはわたしだけ!?

「オレ ハイレナイ」
「わたし しらなかった」

「クウチャン イル」
「わたし ひろった」

「クウチャン オレ」
「クウチャン くうちゃん?」

ようやく気がつく。

「くうちゃんって、これのこと?」

ゴリラに向かって、小さな物体を掲げると、

「クウチャン クウチャン」

そうか、くうちゃんなんだ。

「オレ、」

ゴリラの言葉を「ハイハイ」と遮り、ゴリラに手招きをする。
玄関に誘導し、敷地内に入れる。

いつのまにかブティックの夫妻が、互いの洋服の裾をひしと握りしめながら、屁っ放り腰のまま付いて来ている。

「この庭を突っ切れば、動物園に近いし、誰にも会わずに行けるよ きっと」

わたしは、そう言って歩き出す。ゴリラも一緒に歩いた。
ブティックの夫妻はわたしたちに追いつき、ぐるりとゴリラを回り込むようにわたしの隣に来ると、歩調を合わせて歩く。
ゴリラとわたしを交互に見やり、なにやら問いたげな、まん丸く見開いた目を向けてくる。

なんか、めんどくさいな。
何で来ちゃったんだろう。まぁ、いいか。

チビのわたしを先頭に、右にゴリラ、
左には、ふくよかなブティック奥さん、ひょろ長いブティックオーナーが、
日だまりの芝生の庭を歩く。


… つづく

——————————————————————————————————

ある日、こんな夢を見ました。
何でしょう?

こんな鮮明な夢は人生二度目です。

忘れないうちにと思い、
目が覚めて速攻で書き留めました。

『つづく』と書いたけど、
夢はここで終わったので、つづきはわかりません。

目が覚める直前、
くうちゃんが小さな声で何か言った気がするけれど、思い出せません。
「エンチョウ」だったかなぁ……

動物園で何か事件が起きたのでしょうか?


誰か、続きを教えてくれないかなぁ〜。


せめて、ブティックのオーナー夫妻がなんで付いて来たのか知りたい。
(って、そこ?)
だって、関係ない人の割に妙に絡んでくるでしょ。

ゴリラの大事な人って?
くうちゃんはホントに翻訳機?
くうちゃんて、もしかしたら"わたし"の名前?

何でもいいから、知りたーい!



#ゴリラ
#誰か教えて
#気になる
#夢の続き
#コメントお待ちしております



いいなと思ったら応援しよう!

ほよこ 今日も読んでくださって、ありがとうございます🐾