【決定版】2024年問題を採用コンサルの目線で熱く語ります
近年、ニュースで頻繁に出てくる
2024年問題について
真の原因をご存じでしょうか?
何かイマイチ理解できない
私たちに何か影響があるの?
結局だれが悪いの?
どうやったら解決できるの?
そんな疑問のある方にぜひ読んで欲しい!
貴方の生活にも直結するという意味では
モノの流通を支える物流業界で起きている
深刻な事態に陥っている現状と背景
近い将来に起きることから
その影響範囲まで
採用コンサルタントの目線で
熱く語っていきたいと思います。
たった15分程読み進めるだけで、
貴方は以下のことが分かります。
明日、ドヤ顔しながら
飲み屋で話すネタになること
間違いありません。
ぜひ最後までお付き合いください。
【今回の話で得られること】
◇2024年問題とは何か?原因と背景が分かる
◇これから起きる未来予測が分かる
◇2024年問題の本当の影響範囲が分かる
2024年問題って何?
【規制内容】
労働基準法 第36条
2024年4月1日から 年960時間の適用開始
違反すると6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金
【予想される事態】
①物流業界の残業規制でドライバーの賃金が下がる
②長距離でモノが運べなくなる
③トラック運送業の人手不足が加速する
④運賃が上がる
何か大変そうな状況ですよね?
もう少し掘り下げて、
1ヵ月間のドライバーの拘束時間の変化
に着目して見ていきましょう。
1ヵ月の拘束時間を計算するには…
年間960時間
月間80時間
法定労働40時間×4.3週=172時間
休憩時間22時間(22日稼働の場合)
172+22+80=274時間
1ヵ月の拘束時間は274時間もあるが、
物流業界の実態としては
全体の3割はこれを超えていると
言われています。
マスコミ報道は何を問題視しているのか?
では、上記を踏まえた上で
マスコミ報道が過熱する理由は
一体どのにあるのでしょうか?
元々、人手不足だった業界
↓ 加えて
残業時間を規制されると増員が必要
↓ しかし
若い人は働きたくない業界で採用が難しい
↓ すると
担い手が減少し、高齢化が進む
↓ あれ?もしかして…
物流が止まってしまうかもしれない
だから、マスコミは大騒ぎしている訳ですね。
ドライバーの給与がヤバイ
では、一体なぜ?
このような事態に陥ったのでしょうか?
働き方改革の影響で
働く時間が短くなることは分かるけど、
そもそも拘束時間が長過ぎますよね?
その理由の一つとして
給与構造に問題があります。
【ドライバーの給与構造】
・基本給の水準が元々低い
・手当を多くつけて割り増す
・長時間労働で他の業界水準に追いつく
要するに、
残業してナンボの世界という事です。
これを聞くと皆さんは
普通の企業のようにすれば良いじゃん?
と思われたかもしれません。
しかし、
それが出来れば苦労はないんですよね。
なぜ、できないのでしょうか?
ドライバーの長時間労働の実態
これを知るには
長時間労働の起きる原因
を知る必要があります。
【長時間労働の原因】
・荷待ち時間が長い
・納品までのリードタイムや時間指定が厳しい
・積み降ろしが手作業という場合がある
トラックドライバーは
荷主の要望を叶えるため
長時間の拘束に耐えて仕事をしています。
しかも、待機場所なんてありません。
路駐すると警察には睨まれる
住民やコンビニから苦情がくる
このような冷遇に耐えながら
日々過ごしているのをご存じでしょうか?
そして、
何かあったら規制はいつも
運送会社の側にだけ設けられる
夜中の高速道路の割引変更が最たる例です。
少し話が逸れますが、
こちらも詳しく説明しますね。
高速道路の割引変更の問題点
①変更の背景と目的
夜中の0時以降が割引になるため、
トラックの長い行列が出来ていた。
これを解消することが目的だった。
②割引変更の内容
割引時間帯を変更
変更前:0時~4時
変更後:22時~5時に拡大
ただし、
変更前は該当する時間に
高速道路を1分でも走ったら3割引で
変更後はこの時間帯に
高速道路を走った分だけ3割引に変更
この条件付けに批判が集まっています。
③何が起きてしまうのか?
トラックはコスト削減のため
夜中に高速道路を走行せざるを得ない
昼夜逆転生活を促す改悪になっている
これは、
「夜中0時前の渋滞が問題だ!」
と、
一点だけ見てルール変更したためです。
物事の原因は、そんな単純ではなく
その背景を見定めて真因を発見し
真因に効果のある対策を打つべきでした。
これは目先のことを
短絡的にしか考えていない愚策な訳です。
それでは話を元に戻します。
このような例でも分かる通り、
法改正やルール変更が逆効果となり、
物流業界の中でも、特に運送業は
給与は他業界と比較して2割程安
平均年齢が50歳オーバー
になってしまったのです。
これでは人手不足になって
当然だと思いませんか?
2024年問題は一体誰が悪いのか?
ここからが本題です。
この原因を作った犯人は誰でしょうか?
真犯人は後でお話するとして、
共犯者からお話しますね。
それは「荷主」です。
発と受けの荷主が両方あるから
私たちも間接的には共犯になるのです。
身近な所は再配達ですね。
ただ、消費者が直接かかわるのは
運送業でも宅配ドライバーの話です。
今回発生している問題の大部分は
主にBtoBの取引の部分が大きいため
ここではA地点からB地点に運ぶ
ドライバーと荷主(メーカー)で説明します。
荷主の力が強すぎる
すると、どうなってしまうのか?
【荷主と運送会社の力関係】
◇運賃UPに応じない
◇(ドタキャン)減車してもお金を払わない
◇歯向かうと業者を変えるだけ
◇待ち時間が伸びてもおかまいなし
◇場所も用意しない
◇遅れれば延滞のペナルティ
決め台詞は
「別に貴方の会社じゃなくても
運送会社は他にいくらでもいるよ」
です。
え?こんな関係性なの?
驚かれた方がいるかもしれませんが
物流業界ではこれが一般常識です。
物流業界は様々な業界を支える立場なのに
その地位はとても低いのです。
実は、彼らの犠牲の上に
サプライチェーンは回っていたのです。
2024年問題の真因
それでは、
大本命の真犯人を明らかにします!
真犯人は「政府」です。
正確には、
政府が決めた「ある法律の改正」こそが
2024年問題につながった真犯人なのです。
これも業界内では当たり前の話ですが、
意外と知らない人が多いです。
【諸悪の根源】
1989年12月 物流二法の改正
◇貨物自動車運送事業法
◇貨物運送取扱事業法
これらの改正による規制緩和が真因
貨物事業は
「免許制」⇒「届出制」へ変えることで
規制緩和による競争の促進
安全規制の強化による輸送の安全確保
を図ることができる
これが表向きの理由ですが、
実際に起きたことは
物流業者をもっと増やしたいという思惑から
短絡的な規制緩和をしたものでした。
【規制緩和で起きたこと】
◇運送業者は急増
◇物流件数も急増
◇貨物量の減少(=1件当たりの貨物量の減少)
↓
つまり、このあと起きる、あの事件により
一つの車両に対する利益が減少する未来
運送会社にとって利益減が待っていた訳です。
なのに、このタイミングで
競合する会社が爆発的に増えてしまいました。
その結果、
価格競争の激化
ダンピングの横行
荷主側の優位性が向上
これによって、
荷主に隷属する運送会社
の構造が確立されたのです。
ある意味、
サプライチェーンを動かす上では
メーカーや消費者にとって
プラスに働いたことは間違いありません。
ですが、先ほども申し上げたように
物流業界の犠牲の上に成り立っている
「砂上の楼閣」だった訳です。
更に、運が悪いことが重なるもので
法改正の数年後にバブル崩壊が起きました。
世の中全体が不景気がきてしまい
荷主(メーカー等)も苦しい状態に
陥ってしまったのです。
政府も問題に気付いていたのですが
荷主の背景にいる経済界の圧力で
改善したくても改善できなかった
という背景があります。
こうした事情が重なり、
34年間も問題が放置されてしまったのです。
以上が原因と背景のお話でした。
物流業界の未来予想図
もう一つの本題へ移ります。
これから起きる未来予測と
物流業界といっても、その範囲は広いので
その中でも特に危ない会社はどこなのか?
これを私見ですが考察します。
【未来予想図】
①ポジティブシナリオ
これまでお話したように
物流業界の労働環境は過酷です。
だから、今回の法改正によって
残業時間を強制カットすることで
違法に近い労働環境で社員を働かせていた
中小企業は淘汰される未来が待っています。
ついでに、
安い運賃で支えられてきた
中小のメーカーや倉庫も淘汰されます。
そこで働いていた従業員たちは
きちんと労働環境を担保してくれる
他の会社へ移っていく未来です。
一方、荷主側は
「他にいくらでもいる」
から
「御社でないと困る」
へ変化します。
条件だけで「替え」がきかなくなり
物流会社の地位が向上して
運賃が上がる ⇒ 給与が増える
これがポジティブシナリオです。
このケースの場合、
消費者には少し不便になる世の中が
待っている事でしょう。
商品の入荷が遅くなる
配達指定の時間帯や日付が
翌日ではない地域が出てくる等です。
参考までにヤマト運輸の例をご参照ください。
今までが過剰に便利過ぎたのです。
サステナブルな経営を意識すると
この判断は正しいと言えるのではないでしょうか?
しかし、全てこれで解決という訳ではなく、
どう考えても、それでは
サプライチェーンが成立しない気がします。
そこで、
ネガティブなシナリオも考えてみました。
【未来予想図】
②ネガティブシナリオ
少なくとも政府の目論見は
ポジティブなシナリオですよね…
貴方はどう思いますか?
私はネガティブな未来が待っている
そう考えています。
本来のシナリオは
人手不足→運賃上昇→社員の給与UP
これが理想ですよね?
しかし、そうなると企業側も
自衛策に出ると思うんですよね。
手段は二つあって、
一つ目は、請負化するです。
あくまで今回の法律は
労働者に対する保護が目的な訳で
労働者でないものは、対象に含まれません。
つまり、
個人事業主の軽貨物ドライバーとかは
対象外となります。
荷物の種類にもよりますが
自社の社員を請負化だけではなく
外部の個人事業主を利用することも
あり得るのではないでしょうか?
二つ目は、外国人労働者で運営するです。
会社の経営が厳しいとなれば、
整理解雇の要件を満たしますし、
そうでなくても、社員の不利益変更だって
正当な手続きを踏めば成立する訳です。
そうして、
特に高齢ドライバーを排除し
代わりに外国人労働者を雇い入れるという
シナリオは考えれないでしょうか?
人手不足
→安い外国人労働者の受け入れが加速
→運送業界から日本人はいなくなる
こんな未来にならないことを祈るばかりです。
規制緩和も規制の強化も
荷主側の利益を優先させてきた結果です。
物流業界の犠牲の上に
成り立ってきた構造のツケを
今後支払うことになりそうです。
2024年問題の影響範囲はどこまで?
最後に、2024年問題は
物流業界全体に影響する話ですが
その影響範囲は業種によって異なります。
物流業界と一口で言っても
◇拠点間を輸送する仕事
◇倉庫で保管する仕事
◇個人宅へ宅配する仕事
◇マテハン機器や
情報システムを提供する仕事 等々
その範囲は多岐に渡ります。
今回の話の中心は
◇拠点間を輸送する仕事
◇倉庫で保管する仕事
に大きな影響を与える話となります。
倉庫の部分が
3PL(第三者委託)である可能性も
ありますが、
どちらでも
先ほどから問題にしている
荷主と運送会社の構図
はこの二者間で発生しています。
従って、2024年問題の直撃を受けるのは
◇拠点間を輸送する仕事
に従事する会社と労働者になります。
では、マスコミでも報道される
個人宅への配送はどうなるか?
考察したいと思います。
◇倉庫で保管する仕事
◇個人宅へ宅配する仕事
この関係性も似たようなものでしょうか?
このBtoCの取引で代表的なものは
アマゾンや楽天などの通販サイトで
購入した商品を個人宅に届けるケースを
指しています。
宅配業者に当たる会社が大手の場合
時間等の条件は既に構築している
ネットワークの制約を受けることから
先に説明した隷属的な関係性とまでは
なっていないのが実情です。
つまり、
①人手不足問題は業界全体の問題
②荷主と運送会社の隷属的な関係性
そこに大きく影響する働き方改革
とは、切り離して
考える必要があるのかもしれません。
実際、マスコミの報道を見ると
宅配事業のヤマト運輸や佐川急便を
この2024年問題と結びつけて報道します。
これは、その方が身近な問題として
視聴率が稼げるからであって
実態を捉えきれていない気がします。
ある意味大きな誤解であって
①ではあるが、②ではないのです。
こちらをご参照ください。
物流最大手のヤマト運輸の
会社全体の平均残業時間は
2021年実績で「15.4時間」です。
おそらく間接部門の人も多く所属しているため
平均時間が下がったのでしょうが、
少なくとも平均30時間以内には収まっている
と考えるのが妥当ではないでしょうか?
佐川急便では、
公式の数値が見つけられなかったのですが
口コミサイト等を見る限りでは
60時間は超えないようになっているそうです。
つまり、繁忙期で60時間なら
通常期は45時間に収まっていると推測されます。
つまり、拘束時間が274時間だった
業界全体の数値と
残業時間だけ変えて比較すると
ヤマト運輸:224時間(残業30時間)
佐川急便 :239時間(残業45時間)
この時間以下に収まっていると
考えて問題ないでしょう。
他の業界に比べると
これでも多い方なのかもしれませんが
2024年問題の法改正によって
直ちに影響が出るとは考え辛いです。
逆にマスコミの過剰な報道によって
物流業界を敬遠する若者が増えてしまった
とも言える訳で、
その結果、
業界全体で人手不足になっている所に
更に追い打ちをかけることになると
言えるでしょう。
いずれにしても
運賃UP、ドライバーの待遇改善が
カギになるのは間違いありません。
(自動運転等、DXにも期待したいですが
あと5年以上はかかると言われています。)
あと一つ余談ですが、
私たちも再配達を無くす協力をすることで
少しでも問題解決に貢献できるのでは
ないでしょうか?
長文の記事を最後までお読みいただき
誠にありがとうございます。
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