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第一章、舵を取るのは家主


私は世間一般から見たらそこら辺にいる主婦。
名前は美咲(みさき)。35歳になる。
3人の子供と夫と犬一匹と暮らしている。
まさか今後の人生で自分がこの家の家主になるだなんてこの時は想像もしていないアラサーだ。


「おはよう。」
一番最初に起きてきたのは長男は蓮(れん)。
中学3年生。

「おはよーさん。」
次に起きてきたのは次男の敬斗(けいと)。
中学3年生。蓮とは双子だ。

「ママ!おはよう!」
最後に起きてきたのは我が家のアイドル、長女の莉子(りこ)。
中学1年生。しっかり者の女の子だ。
上の兄たち、夫は莉子には頭が上がらない。
可愛い女の子ってところもあるのかもしれない。
SNSがとても優れている子である。


「ただいまー。」
この声の人が我が家の家主、そして私の夫である。この男によって私はこれから先とんでもない生活をしていくのである。
名前は翔太(しょうた)。39歳。
自営業をやっている。
何年か前に製造業を開業し、帰宅はいつも朝だ。

翔太は忙しく子供たちとゆっくり時間が取れない様だが、子供たちは特に父親に対しては何も言う子はいなかった。

「おかえり。今日もこんな時間まで大変だったね。体壊さないでね。」
私が翔太に声をかけると、「大丈夫。お風呂入って少し寝てまた職場へ行くから。着替え出してくれ。」
私は「分かった。」と返事をし着替えを用意しに洗面所へ向かった。

翔太の服を洗濯機に入れようとした時、鼻に付く匂いがした。
私は昔から鼻が良かったせいか、すぐに分かる。
この匂いは…
(甘い女の香水の匂い。⋯まさか浮気してる?)

そう思った瞬間、私は心臓が突然バクバク言い始めサーッと血の気が引いていった。
それと同時に持っていた翔太の服を足元に落とした。

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