サスペンス型ノンフィクション小説『アーク・ザ・エンプレス』第五章まとめ
12月半ばに入り寒さが一気にやってきましたね⛄️❄
お陰様でこの記事を発信し色々なところで紹介していただいたり、コメントやスキ♡をたくさん頂いて感謝しております。
本当にありがとうございます🙇♀️
第五章は内容がとても濃く、文字数も一番多いかもしれませんが、最後までお付き合い頂けるとありがたいです☺️✨
今回のキーワード3つ発表します✊
『ストレス』
『占い』
『お義母さん』
それでは第五章まとめ始まります!
『アーク・ザ・エンプレス』
第五章 帆を上げる
「左耳は突発性難聴です。右耳は低音障害型感音難聴かと思います。とても珍しいケースですね。」
私は一ヶ月ほど自宅で様子を見ていた。
それでも耳の調子はよくならず、それどころもう片方の耳も聞こえが悪くなり。
めまいや耳鳴りも出てきてこれは風邪ではないかもしれないと思った。
慌てて近くの耳鼻科に受診し、大きい病院へ今すぐ行ってと言われて紹介状をもらって私の住まいの地域の中で一番大きい病院を受診した。
その結果がこれだった。
「それって治りますか?」
「ステロイド剤、ビタミン剤などで様子を見る事しかできませんが⋯聞こえが良くなることは望めないかもしれません。発症して遅くても2週間以内であれば薬の効果が大きく見られる可能性がありましたが。うーん。ちょっと発症から時間が経ってしまっているので何とも言えません。それにこの病気の原因はこれと言うはっきりしたことも言えないんです。ただ一つの大きい要因としたらストレスです。過度なストレスにより発症したとの見立てですね。」
「入院していただいて、様子を見るべきかと思いますが。」
「出来れば通院にしていただきたいです。子どもがいるので。」
入院なんてしていられなかった。
私がいなくなれば、子どもたちはあいつに奴隷扱いされ苦しい思いをしてしまう。
どうにかそこだけは阻止したかった。
「うーん⋯じゃあ1週間に一回必ず通院してください。めまいが酷くなったりしたら遠慮なさらずすぐに救急車を呼んでくださいね。お薬出しておきます。」
次から次へと不運がやってくる。
やっと円形が良くなってきたと思ったら、今度は耳か⋯
なぜあの男はバチが当たらないのだろう?
悪いことしてるのは確かなのに、なぜ?
私は疑問ばかり浮かんで仕方なかった。
家に帰宅し一休みしていたら、インターフォンが鳴った。
「ピンポーン」
郵便屋さん。
内容証明また来たのかな⋯?
玄関を開け郵便屋さんが持っていた封筒を目にしビンゴだった。
「また内容証明来たけどなにしてんの?いい加減にしてくんない?」
翔太にメールを打った。
数分後に翔太から電話が来た。
「え?!どこの法律事務所?いつもの?」
いつものって言うのもおかしな話だ。
でも今回は違って県外の都会から来ているようなものだった。
「違う。県外の都会から来てる。」
「は?誰?開けて教えて。」
そこには被害者の方二名の名前が記載されていて、翔太ともう一人の女性が共謀しお金を騙し取られたと書いてあった。
「あー。それね。それ俺がしたんじゃなくてもう一人の奴が悪いんだよ。俺が金持ってるからって俺に罪をなすりつけたんだよ。マジ許せねぇ。俺がその弁護士に電話して言うよ。番号送っておいて。じゃあ。」
私には翔太の話の内容がいまいち理解出来なかった。
ふと内容証明の中の文面にトランプを使ったマジックなど、オーラが黒いだのの文面を見てはっと気づいた。
過去に来た内容証明も見返してみて、やはり統一していたものがあった。
(やっぱりこれって姉の言ってることを言い換えて話してる。)
私や翔太を占ってくれた時に言われてたことを使ってる。
そう確信付いたのだ。
ただ一つだけ、私の頭の中に引っかかってることがあった。
以前真理奈との会話の中で"翔太は双子なんですよね?"と言われた。
私はそれを聞いて笑いながら否定し、三姉弟と話をした。
すぐに姉にメールをした。
「翔太に来た内容証明を見てて、お姉さんの占いのやり方真似して悪い方向で使ってる。自分はすごい人間なんだと思わせてお金出させてるかもしれない。」
「今日の夜うちに来れるかい?」
姉から返事が来た。
「子どもたち連れて行く。」
内容証明は全て写メに残した。
そしてふと今の翔太の様子なども残しておいた方がいいような気がして写メに残すことにした。
夜になり姉の自宅へー。
「これを見てくれる?届いた内容証明。お姉さんが言ってた言葉が色んなところで変換されて使われているの。」
姉は「だから私に占ってってよく言ってたんだね。その言った言葉を使いたいから。なるほどね。」と呟いた。
「こいつどうにかなんないの?今は前よりももっと金遣い荒くなって派手になって来てる。気も緩んでるのかもしれないけど⋯。私が動けば全部翔太の耳に入って終わるから何もできない。天罰ってこの世に本当にあるのかな。だって前よりも悪が増しているんだよ。」
姉にどうにかならないかと悲願した。
「まだ無理な気がするよ。洗脳されてる人たちが沢山くっついているから。でも必ず終わりは来る。悪いことをしてきた分の重いものが。あと美咲に最後まで協力して戦ってくれる人が何人か付く気がするよ。ただし自分でこの人信用出来る出来ないの区別をきちんと付けること。失敗するとまた元いた場所に戻される。一番恐ろしいものは人間なんだよ。大体翔太くんは悪いことをすり抜けていくんだから一筋縄では行かないよ。美咲が動くタイミングが絶対にこれから来るから今はじっとしておきな。俯瞰して見るの。」
私はガッカリした。
「落ち込むのも腹が立つのも分かる。今の美咲1人じゃ太刀打ちなんて出来ないだろうね。良くも悪くもすり抜ける力が向こうにはあるから。だけど、ずっとはないんだよ。美咲にしか出来ないことがあるでしょう?証拠を取ったり録音残したり。それを継続して見えない所から追い込むことね。決して翔太くんや翔太くんに近い人間にはバレてはダメだし言わないこと。答えは十人十色だけど、真実は一つしかないんだよ。美咲にしかできない翔太くんのやっている悪事をその目で見て全て記録して証拠を残す。いつか絶対ひっくり返ることがある。この全ての真実を打ち明けるときがね。それまではとにかく洗脳されてるフリを続けて。女優になったつもりでね。」
姉に背中を押してもらった気がして帰宅した。
久々に少しだけ眠れ気が楽な朝を迎えた。
ビタミン剤やステロイド剤が効いてるのか、めまいは治まって耳鳴りも少なくなっていた。
下では怒鳴り声が聞こえていた。
「俺のこと脅すん?だから今は返せないんだって。」
今度の相手は誰なのか?
そして夕方子供の迎えに行きながら、買い物をして帰宅した。
また怒鳴って喧嘩している電話をしているようだった。
すると知らない番号から私の携帯に電話が入った。
「もしもし。」
「あ。美咲ちゃん?突然ごめんね。分かる?昌次だけど。」
翔太の弟の昌次(しょうじ)さんだった。
「実はさ俺翔太に金貸してるんだよ。それで最近ずっと返してくれって言ってるんだけどなんか色々言い訳つけて返してくれなくってさ。翔太に美咲ちゃんには言うなって口止めされてたから言えなくてさ。巻き込みたくなかったんだけどこっちもどうしていいか分かんなくて電話しちゃったんだよね。ごめんね。」
「え。そうなんですか。お金のことは全然知りませんでした。いくらなんですか?」
「ざっくり2000万ぐらいかな?こっちは大変なんだよ。火の車だよ。信用して貸したのに実の弟にも騙して嘘言うもんかね?あいつやべーよ。」
「そんな高額⋯。ちょっとまた後で電話してもいいですか?すみません。」
一旦電話を切り翔太に切り出した。
「どういうこと?それで朝から電話してたわけ?」
「俺もう少し待ってって言ってんのに待ってくれなくて。お前にも言うなって言ったんだよ。それなのに向こうが暴走して勝手に。腹立つ。」
「そんな大金暴走するよね?向こうだって家庭あるんだよ?なんでそんなことしたの?早く返しなよ。」
「だーかーらー!今はそのお金動かせないの。春にならないと無理なの。俺の付いてる税理士がそう言ってんの。」
翔太の性格をよく分かっている昌次さんは、私の状況や子どもたちの状況を話すと全て理解してくれた。
私にはとても心強い味方が出来たのだ。
昌次さんは翔太に何度も電話をし怒っていた。
それに対しても翔太は逆ギレの嵐だった。
もうこいつ内容証明のお金も足したら億行くんじゃないかと思い始めた。
やはり取っている金額が年々増えてきている。
もう桁違いな金額だった。
何時間かして翔太の後輩の山中が来た。
この山中と言う男は翔太のパシリというか、何でも言うことを聞いている後輩だった。
翔太の職場で働いている子で完全に翔太側の人間。何でも翔太にチクる人だ。
と同時に昌次さんが上がってきたような気がした。
すると山中が顔を真っ青にしてやってきた。
「昌次さんが近くの駐車場に来てて、翔太さんと連絡つかないんだけどどこにいる?って聞かれて家にいると思います。二階で寝てるかもしれませんって話して一緒に上がったんです。」
二階からガタガタ音がしていた。
慌てて昌次さんと翔太が降りてきて外へ出ていった。
しかしすぐ戻ってきて子供に携帯を貸せと取りに帰ってきて自分で110番通報した。
警察が入りその場で解散したようだった。
責任を感じた山中は翔太に会わないまま早々と帰宅した。
その後翔太も機嫌悪く帰宅してきた。
翔太はこの時亡くなったお義母さんに生前お小遣いとして振り込みしていたことや葬儀のお金、入院していた時のお金のことを文句言っていた。
「俺結構金出したんだから少しぐらい待てよ。ガキじゃあるまいし。」
私はお義母さんのことを思い出していた。
私はとても好きだった。
世間一般的な嫁姑の確執や嫁イビりなんて無縁のとても優しくてユーモアのあるお義母さんだった。料理もとても上手で綺麗好きな人だった。
お義母さんはよくうちに泊まりに来ていた。
まだ小さい子供を抱えシングルマザーになり、年子3人育てて大変だったんだからってよく聞いたこともあった。
子どもたちも可愛がってくれて、今でも話に出てくる人だ。
過去に脳の病気を発症し、ドクターヘリで病院へ搬送してもらって緊急手術をして一命を取り留めた。リハビリをしないとなんて話していて、別の病院へ転院したけど後遺症もなく数ヶ月で無事に退院した。
それから何年後かにS字結腸がんで亡くなった。
闘病生活は3年いかないかぐらいだった。
告知の時も翔太は付いていってあげなかった。
翔太のお姉ちゃんが翔太に連絡してきて1人だと心細いから一緒に来てほしいとお願いしたのに私に放り投げた。
「俺そういうお母さん見たくない面倒くさいから代わりにお前が行ってきて。俺忙しいし。」
普通そういう時って翔太が行くところじゃないの?と思いながらも、翔太のお姉ちゃんに連絡して
「私が翔太の代わりでお姉さんに付き添います。」と言った記憶がある。
翔太のお姉さんもとてもパワフルでいつも心配してくれる素敵な優しい人だった。
「美咲ちゃん。遠いのにごめんね。来てくれて心強いわ。私一人だと頭真っ白になって手につかなくなっちゃいそうだから。ありがとう。翔太は?遊び呆けてない?大丈夫?」
いつも気遣ってくれていた。
でも中々全てを話す勇気もなく、翔太から余計なことを言うなと当時は言われて洗脳されていた時が多かったから話は出来なかった。
お義母さんも来てくれてありがとうねって頭を下げてくれた。
この時お義母さんは元気なんだけど、食欲があまりなく残便感があったりして便に血が付いたりして気になってって話していた。この間までいろいろ検査したと言ってて大変でしたねって話した。
この当時ちょうどコロナウイルスが流行し始めて県またぎは避けましょうと言われてる時だった。
こんなに普通に元気なのにと思いながらいると名前を呼ばれた。
「検査をした結果が出たのでお話しします。腸のS字部分に腫瘍があります。これが原因で便通が悪い、血が付着していると思われます。原発巣はS字結腸がんです。ただここは手術で取れるかなと思います。あと肝臓にも転移がありました。ただ肝臓は星が散らばったような感じの細かいものので抗がん剤を使った治療が有効かと思います。小さくなってきたら放射線治療も出来ますし。それとリンパ節にも転移が見られました。ここも手術で切れればと思ってます。」
お姉さんは泣いていて、ハンカチを渡し背中を擦った。
私はなるべく泣かないよう何とか堪えた。
お母さんも冷静に話を聞いていた。
「大腸部位の原発巣で他のところへのガンの転移が見つかった場合はステージはⅣになります。5年以上の生存率は10%未満と出ていますが、あくまでこれは例としてなのでまずは手術から始めて抗がん剤をやりましょう。」
「どうにか治してください⋯先生。生きたいんです。孫が私にはたくさんいて成長を見ていきたいんです。三人の子どももみんな家庭を持って頑張って暮らしているんです。長女の孫が成人するまではどうか。どんな治療でもやりますから。お願いします。」
私はこれを聞いて涙が止まらなかった。
お義母さんの口癖を思い出した。
「美咲ちゃん。美咲ちゃんも私と同じ3人の子供産んで大変な思いしてきたけど健康が一番なんだよ。健康。お金じゃ買えないんだから。私も健康でいるから美咲ちゃんもとにかく健康でいてね。」
帰りの車の中私は何度もサービスエリアやパーキングエリアに寄って止まっては泣いてを繰り返した。
翔太にも何度か電話したが出なかった。
するとメールが入った。
「今人といて電話無理なんだけど、帰ったら聞く!早く帰るよ!」
人といる場合じゃないだろと頭にきた。
自分の母親がこんな状態なのに呑気に不倫でもしてるわけ?と思い、それが許せなかった。
結局翔太が帰ってきたのは朝方だった。
ソファーで横になろうかなと思った時だった。
「は?なんで起きてんの?先に寝てろよ。」
逆ギレされる私。
「あんたさ早く帰るって言ってたよね?お義母さんのこと気にならなの?」
「うーん。よく俺わかんないからそっちでやって。てか寝ろよ。そんなの言いたくてこんな時間まで起きてたの?気持ち悪いわ。」
我慢してたけどあたしは爆発した。
「あんたのお姉さんに昌次さんは電話して心配して話聞いてたよ!それなのにあんたは何してんの?お姉さんに電話した?お義母さんに代わって話ししてあげたの?人の命なんだと思ってんの?!気持ち悪いのはお前だよ。いい加減にしろ。人がどんな思いで病院行って泣いて帰ってきたと思ってんだよ。お前が一番迷惑かけてきたんだろ!だったら親孝行してやれよ!自分優先し過ぎなんだよ。何でもかんでもそっちでやってだの頼むよとかさ。お前がやるべきことだろうが。」
「俺はさ金稼ぎに行ってんの。遊んでるわけじゃなくて忙しいの。お前ら金かかってるから貧乏暇無しなの。俺なんて全然使ってないのにな。それにお母さんにはお小遣いあげてるから親孝行散々してやってるし。お金あげとけばあの人は喜ぶんだよ。俺に似てるから。お前は他人だろ?うちの身内に顔突っ込んでくるなよ。そういうところが嫌われるんだよ。感情ぶつけすぎ。ウザい。大体お母さんが病気になったのはお前が原因なんじゃねーの?お前が全部悪いんだよ。頭来たからまた出てくる。」
何故か私が逆ギレされ翔太は出ていった。
数時間経って静かに翔太は帰宅した。
しばらくして手術の日にちが確定した。
その日はお姉さんと昌次さんの奥さんと私で立ち会うことになった。
結構手術の時間もかかった。
取り切れるところは取れたと聞いて、お義母さんのところへ行った。
お姉さんの旦那さんも、昌次さんもお見舞いに来たのにあいつは来なかった。
挨拶して帰る時に翔太に電話したらガチャガチャうるさいところにいるようだった。
「手術終わったん?今パチンコいるから聞こえないからあとでいいよー。」
は?
パチンコ?
そういえば私が胸のところに良性腫瘍が見つかって手術するとなった時も手術中に翔太がパチンコ行ってくると言っていなくなったと私の両親が怒ってたことあったなぁ。
そんな奴だから人の苦しみや心配になる気持ちなんてないんだろう。
そこから数回だけ無理矢理翔太をお義母さんの所へ行くよう促し行かせた。
それから少し経ってお母さんは亡くなった。
まだ61歳だった。
私や子どもたちは悲しみに明け暮れたが、翔太は悲しいなんて素振りは無かった。
私の中で昌次さんの存在はありがたかった。
翔太を一番よく知る人物で、私や子供は身内だからと守ってもらった。
翔太の一件全てを改めてもう一度全部話した。
それを聞いた昌次さんはうちの管轄の警察に相談に行くと言って行ってくれたのだ。
ただやはり身内の金銭トラブルとみなされ、警察は相手にしてくれないようだった。
ただ記録には残してくれるようだった。
また違う被害者がいてくれればと思いながら時を待った。
やはり一筋縄ではいかないか⋯
しかし次の日意外な人が自宅へやって来る。
ー第五章まとめ終わりー
この五章は私の過去の話の中でトップ3に入るぐらいとても辛い時期でもあり、翔太に対して心底腹が立った時期でもありました。
お義母さんはとてもいいお姑さんでした。
この章はとにかく翔太がクズすぎる所が目立つところでもありました。
次の第六章から展開が少し変化してきます!
年内もあと数週間で終わります✨
体調など気を付けてお過ごし下さい😊
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よろしくお願い致します🙇♀️
また第六章まとめでお会いしましょう🍀
翡翠🌼
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