サスペンス型ノンフィクション小説『アーク・ザ・エンプレス』第六章まとめ
私の記事の紹介などをして下さったり、詐欺やパートナーからのモラハラ、不倫で悩んでる方へ発信しているのを協力して下さってる方がいます。
この場をお借りしてお礼申し上げます🙇♀️
本当にありがとうございます。
今回の六章から様々なところからの協力者が加わり話が変わっていきます。
そして今回も長いです😱
でもどうかその目で見て私が翔太から舵を取り、翔太にいかにバレずに動いていたのかなどを見てもらえたらと思います。
今回の3つのキーワードはこちら!
『貸金業』
『手渡し』
『協力者』
それでは六章まとめ始まります!!
『アーク・ザ・エンプレス』
第六章 潮目が変わる
莉子が玄関を開けるとそこに一人の男性が立っていた。
「みさちゃんお疲れさま。突然ごめんね。しょうちゃんいるかね?」
翔太の友達だった。
今話しかけてきたこの人は深田くん。
私も以前から知っていてふかやんと呼んでいた。
「ふかやん久しぶりだね。今翔太は出かけてていないんだけど⋯。何かあったの?」
ふかやんの顔つきが変わりとても困っている様子だった。
「実はさみさちゃんには口止めされてて言えなかったんだけど。俺しょうちゃんにお金貸しててさ。最近連絡取れないし約束した日にちになると何か理由つけて破られて。金額も4000万を超えるぐらいの高額を貸してたんだ。山中もこの件は知ってるんだ。何故か中間に入ってきて。みさちゃんには言うなって言われてたんだけどここまで約束破られてるとどうにも出来なくて。」
「上がって。ゆっくり聞くから。」
「いつから?そんな大金すぐ渡したわけじゃないんでしょ?」
「2、3年前からかな?しょうちゃん俺が知り合ったときから羽振りがよくてなんでそんな金あるの?って聞いたら"貸金業"やってるって聞いて俺もお金欲しかったから紹介してもらったんだ。」
え。また違うワードが始まった。
トランプを使ったり、未来が見えるだの、お金に菌が付いてると言っていたのは聞いてきたが。
それは女性だけだったのか?
「最初は毎月決まった金額をお給料としてもらってたんだ。投資って形でまとまったお金を渡してた。最初は100万とかそんな感じから始まって、どんどん金額が上がってリターンが大きいからって言われてさ。俺もしょうちゃん信用してたから。だけど、お金の充当をする時はすぐに連絡がつくのに俺がもらう時になると風邪だのインフルだの予定があってとか色々言い訳つけてもらえなくなってきた。そのぐらいからかな?山中がしょうちゃんの代わりに届けに来たりし始めて。今は山中も連絡が取れないんだ。」
「それさ嘘だよ。あいつの。ふかやんと同じ感じの人来たから。ただし私より翔太を信用するなら聞かなくていい。現実を見て誰が正しいか判断してほしい。」
「さすがにここまで無視されて、全然返ってこないとなると信用はないよね。友達だったからってのもあったしすごいショックだったけど。」
「真実が聞きたいと思うなら私ではなくある人を繋げたいと思うから電話で話してもらえる?ただし絶対翔太と山中には言わないと約束してほしい。」
「わかった。絶対に言わないと約束するよ。」
やはり私の言葉なんかよりも昌次さんに話してもらった方が真実味があるだろうし、第三者で同じようにお金の被害を受けているなら耳を傾けてくれるだろうと直感で思った。
ふかやんにまた連絡するねと言って解散した。
すぐに昌次さんに連絡し事情を話した。
「わかった。じゃあ電話してみるよ。警察にも行くように話してみるから。」
すぐに連絡先を昌次さんに教えてお願いした。
今回はちょっと以前とは状況が違う気がしてきた。
翔太のいい加減な行動が目に付く人はこっちに来てくれる可能性があるかもしれない。
バレたら絶対に終わる。
あいつの考えよりも先回りする行動が必要だから何パターンか考えておかないと。
「ママ?大丈夫?ボーっとしてるけど。」
莉子が視界にいきなり入ってきた。
「うわ!驚いた。」
「さっきから話してたんだけど聞いてた?」
「ごめん。聞いてなかった。どうしたの?」
「ふかやん来たの今回が初めてじゃないよ。」
「え?そうなの?」
「ママが蓮の通院で留守の時2回ぐらい来たかな?しょうちゃんいる?って。あいつ2階で寝てて起こしに行ったんだけど具合悪いから後で電話するって言ってって言われてそれを伝えたの。でもこのこと言うつもりだったのを忘れてた。ごめんね。」
「そうだったんだ。じゃあ今日だけじゃなかったんだね。」
内容証明の中に男性が一人いて、その人もふかやんと同じような内容が書いてあってもっと桁違いの金額を返してと書いてあった。
男性には違う言い方をして騙すんだ。
恋愛関係には持っていけないからと思っていた。
ただ山中が関与しているということはやはり、山中は洗脳されてるからあれだけ何でも言うこと聞いて私たちが話してたこととか全部翔太にチクるんだとなんか腑に落ちた。
夕食の準備を莉子と一緒にしていたら、珍しく早くに翔太が帰ってきた。
心の中ではこの野郎と思いながらも顔には出さず「おかえり。今日も大変だったんだね。」
と声をかけた。
翔太は機嫌が悪いのか
「経営者は悩みが尽きないんだよ。トップは大変。お前はいいよな。何の悩みもなくぐーたら過ごせて。カードで買い物も出来てさ。俺は汗水流して本気で仕事頑張ってるのに。お前みたいな暇人になりたいよ。お前みたいな害虫がたくさんいるんだよなぁ。」
込み上げる怒りを自分で鎮めた。
その夜ふかやんからメールが届いた。
「昌次さんと話したよ。早速俺警察にアポ取って明日の朝話を聞いてくれることになった。昌次さんが一回話したことがある刑事の人と。みさちゃん一緒に来てくれない?」
話が一気に進んだ。
「わかった。車なんだけどGPS付けられてるかもしれないなら警察付近のスーパーに車置いていくから乗せてってくれる?」
「わかった。じゃあ8時40分にスーパーで待ち合わせしよう。ありがとね。明日はよろしくお願いします。」
「こちらこそよろしくお願いします。おやすみ。」
メールも全て非表示とし翔太にいつ見られてもおかしくないようにしてある。
週に一回パスワードを変えて、徹底しているから見られることはないと思うけど万が一に備えて。
こちらも陰ながら翔太を細かく警戒し色々撮り溜めてきている。
翔太がお風呂へ入ってる間に財布の中にある銀行のキャッシュカード、クレジットカードを全て写メに残し口座等を調べてもらったらと思っていた。絶対それだったら悪事が発覚する!
そんな淡い期待をしながら眠りについた。
翔太もタイミングよく朝から職場のミーティングがあるとのことで翔太の職場の店長さんから連絡をもらって起こした。
「今日夜知り合いの社長さんと食事入ってるから飯はいらない。帰りも付き合いがあるだろうから遅くなる。もしかしたら朝方かもしれない。」
「わかった。気をつけて。」
翔太は急いで向かっていった。
今日は準備は万全だ。邪魔も入ってない。
お金はどこへ流れていたのか⋯。
ほとんど毎日キャバクラのシャンパンで消えていた。
一本何十万もするシャンパンをバケツに流して捨てているのだ。
財布を見たときも、バッグを見たときも領収書が山のように入っていた。
高いときは150万円〜300万近くの支払いをし、それどころかハシゴまでしていて一晩で1000万以上も使っていることが分かった。
目が点だった。この男はどこまでバカなんだろう。
キャバクラに行きたいからって人を騙してお金を取る?もう病気だとその時は思った。
きっと今日もパチンコからのキャバクラだろうと思いながらも、でも万が一これが私を泳がせる作戦かもしれないとも思っていた。
とにかくGPSをみても不審な行動は避けておけば大丈夫だろう。
私自身は徹底していた。
ふかやんは私が到着したことを気がついて車から降りてきた。
「おはよう。遅くなっちゃってごめん。翔太も職場で呼ばれてるみたいで出かけたよ。行こっか。」
「みさちゃんおはよう。ごめんね。急にお願いしちゃって。しょうちゃん出かけたんだね。じゃあ大丈夫かな?行こう。」
ふかやんの車に乗せてもらって警察署へ向かった。
事前にアポを取っておいてくれたからスムーズに捜査二課の相談室へ案内された。
担当の刑事さんがきた。
話しは全て昌次さんから聞いていたからなのか、ふかやんの話しもすぐに理解を示してくれた。
私の名前は翔太にバレるとまずいと思って名前の記録は残さないようお願いした。
どうにか逮捕してくれないかとお願いし、ふやかんの被害届を受理してもらいたい旨をお話した。
少し一点問題がありますと刑事さんに言われた。
「深田さんが手渡しで渡したとなれば証拠が薄いので被害届の受理は出来ません。内容も分かりますが、やはりちゃんとした証拠がある被害者がいないとこちらは動けません。一応記録には残しておきます。申し訳ありませんがお帰りください。」
私とふかやんは崖から突き落とされた気分になった。ここまで来たらやはり諦めきれない。
私は即色々と調べた。
ネットの中に管轄だと詐欺に遭ったと言っても相手にされなくてショックだったので県警本部に話したら管轄の警察署で被害届の受理をしてもらえたと書いてあった。
これだと思った。
ふかやんに話して、また県警本部にアポを取ってもらうよう言った。
ふかやんとは少しだけ話して解散した。
万が一翔太には本当にこのスーパーにいたと思わせるために少しだけ買い物して帰宅した。
帰宅してしばらくしたらふかやんからメールが来た。
「明後日県警本部とアポ取れたんだけど、みさちゃん来れる?また朝一なんだけど。どうかな?」
「とことんやってみよう。私も行くよ。」
即返した。
ここで事件として取り扱ってくれたら、翔太の悪事は止められる。本人さえ捕まってくれたら⋯。
洗脳されてる人を助けることが出来る。
今日の出来事を昌次さんに電話で伝えた。
「やっぱり手渡しは無理なんだよなぁ。俺もそうだったし。証拠がなぁ⋯。とりあえずまた報告してくれ。」
また連絡しますと言って切った。
翔太が帰宅したのは翌朝の7時半過ぎだった。
しかし東京に予定があると言ってお風呂に入って用意してまたすぐに出かけた。
こんなタイミングが来てるからどうにかして欲しいと思いながら、神様お願いしますと心に言いながら子供たちを見送り私も家を出た。
しばらく車を走らせようやく着いた。
ふかやんはまだ来ていないようだった。
約束の時間になってもふかやんが来ない。
電話をかけたが出なかった。
違う方に停めたのかなと思い、中に入って受付の方に話をしたらまだ来ていないと言われた。
しばらくしてふかやんが無事に到着し二人で中に入った。
受付に再度話をしたら担当の人が来るので待っててくださいと言われて待つことにした。
少し待って担当の刑事さんが来てくれた。
相談室に案内され、ふかやんが今までの経緯を話してくれた。
それを聞いた刑事さんは管轄にはもう一度話をしてくれることにはなったが、ここでは何も出来ないとキッパリ言われてまた絶望へ落とされた。
今回はいいところまで行ったのに、何でダメなんだろう。
やはり翔太の方が上なんだろうか。
ふかやんと駐車場で落ち込んだ。
ショックのまま自宅へ帰宅した。
振り出しに戻された⋯そんな気がした。
まるで翔太に振り回されて、バカにされてる気がした。
数日は落ち込み気持ちが一気に落ちてしまっていた。
しかしこの後私や翔太の今後を大きく左右する、ある人物から連絡が入るのだ⋯!
「お宅のダンナ若い女と飲み屋街歩いてましたけど。また悪いことやってるんじゃないんですか?」
心臓がドキドキしてしまった。
まさかこの人からメールが来るなんて⋯。
そう翔太の被害者で、以前私が訴えた真理奈からだった。
何故か私の勘で、今回はこの人と繋がらないといけないと思ったのだ。
「どうしても直接お話したいので、お電話出来ませんか?」
どうにか直接話したい気持ちでいっぱいだった。
でももしかしたら翔太と裏で繋がって私を騙そうとしてるのではと思う部分もあった。
だとしても私と繋がってもメリットなんてないと色々な感情が入り交ざる。
「大丈夫ですよ。30分後にかけます。」
すぐに返事をくれた。
ここで翔太にバレたら全て終わると思い、子どもたちとホームセンターへ行こうと声をかけ家を出た。
翔太は珍しく家にいたのだ。
とりあえずホームセンターの駐車場で子供に説明し話した。
一旦連絡が来るのを待った。
何分かして真理奈から電話がかかってきた。
お互い探り探りで話している感じがした。
私も向こうも警戒していたんだろう。
私も今の状態を全て話し、警察に行ったけど相手にされずお手上げ状態だと言うことも話した。
すると真理奈も翔太の被害者とタックを組み翔太への恨みを晴らしたいと言っていた。
まさか違う方向でそっちも動いてたなんて奇跡としか言いようがなかった。
「真理奈さん。あの当時は訴えたりしてすみませんでした。ずっと謝りたかったです。よかったらタッグ組みませんか?私も同じ気持ちで今も動いてます。悪いことしてるのは明白なのに警察は信じてくれないんです。私の知ってる情報は全て共有します。撮れるものは全て撮ります。お願いします。」
「来るのは分かってたし、あいつの指示だろうし、それにあいつとの裁判はこっちが勝ったから全然平気だよ。もちろん!もう一人の被害者の人もそっちは知ってると思うよ。内容証明出してるはずだから。名前は留美子さん。わかる?」
少し前に内容証明来てた人だった。
「名前はわかるんですが、顔はわからなくて。というか裁判勝ったんですか?私は翔太が勝ったと聞いていて⋯」
そんなわけないと真理奈は笑っていた。
あいつは嘘ばっかだからと言ってて納得した。
すると真理奈が
「3人でタッグ組んで終わりにしようよ。もうこれ以上被害者増やしたら絶対ダメだから。裏切りはやめようね!この年で裏切りはさすがにきつい。」
「こちらこそ!絶対裏切りません。よろしくお願いします。」
私は頻繁に電話はできないが、メールは出来ることは伝え持っている証拠をグループラインで共有した。
きっと留美子さんも真理奈も最初は私のことを警戒していたと思う。
当たり前の話だ。
お金を騙し取られた人の嫁なんだから。
普通に考えて警戒するし、翔太の洗脳に私がかかっていてすぐチクると思っていたに違いない。
信用してもらうまでには時間が必要だと思ったが一日も早く悪事を止めたい気持ちは三人共、同じだったからなのか分かり合えるまでにはそんなに時間はかからなかった。
ここに来てまさかの協力者が見つかった。
この出会いがキッカケで物事は大きく進んでいくのだ。
後に戦友ともいえるこの二人。
きっとこの二人がいなかったら私は翔太を自分の手で葬っていたかもしれない。
かけがえのない二人となるのだ。
ちなみにこの時期はるかも私の方に来ていて、翔太に対してものすごく悪く言っていた。
はるかも洗脳されてて可哀想だったと思った私は一旦一緒に逮捕させようと気持ちを向けていた。
しかし裏では私のことを裏切って翔太と関係を持ち続けていた証拠とこの逮捕で動いてることを翔太にチクろうとした証拠を見つけた。
やはりあっちこっちでいい顔をする女だと痛感した。
逮捕で動いてること翔太にチクられたらと思うとドキドキハラハラして気が気じゃなかった。
でもいいタイミングで翔太は本当にはるかがウザかったようでブロックしていた。
お陰で翔太には内容を知られずに済んだ。
私はそこから、はるかにフェイドアウトし距離を置いた。
やはり裏切り者は裏切るんだと思い知らされた。
もう二度と関わりたくない。
きっとはるかに全てを話してたら翔太にチクられて終わっていた。
もう私には裏切り者はいらない。
最近私自身この時は、目の前で呑気に座ってご飯を食べているこの人間をどうやるべきか、一連の悪事に終止符を打てばいいのかそれだけを考えていたのだ。
とにかくこの男よりも先を行かなければ勝てない。
少しでも隙を見せたらバレる。
そんな緊張感が常について回った。
しかし、私がこの長年の恨み辛みをぶつけてしまうとそこでもバレる一つだと思い洗脳されてるフリ、馬鹿なフリ、何も知らないフリを貫き通す。
最近では翔太は日中は家にいて眠るか電話をしていることが多かった。
朝帰ってこようが、泊まって来ようが私が何も言わなくなり、怒りもせず気にもしてないと思ったのか翔太の気が緩みだしていた。
私が何も言わない=信用したと思ったのであろう。
見ての通り単細胞なのだ。
そこを分かってて利用することにした。
それもあってか私の目の前で色んな人に電話することも多々あった。
その度にバレないように電話の時はほとんどと言っていいレベルでその会話を動画で撮影し証拠を取り始めた。
だいたい会話の内容を聞いていればキャバクラに入り浸ってるのがよく分かる内容だった。
出かける時間も早い時は夕方、基本的には夜か深夜が多くなった。
着ていく服装も翔太のお気に入りのセットアップばかりだった。
香水をつけることもあったり、髪をセットすることもあったり、何故か昭和のヤンキーみたいなオールバックで髪の毛ガチガチの時もあった(笑)
今でもその理由は不明である。
あれだけ以前は朝から出かけていた人が、何故か昼はいる。
私はストレスが溜まり始めたが、こんなチャンスはないと思い自身のストレスに更なる圧をかけて心に閉まった。
最初はどうしても腹が立ってしまって、洗車に出かけたり外で留美子さんや真理奈に電話して愚痴や弱音を散々吐いていたが、なるべく翔太が寝ていると思う時間に買い物家事は全て済ませて録音を録ることに集中することにした。
それは私にしかできない事だからだ。
それ以外はほぼ家の中で缶詰状態で家の中にいて常に携帯とにらめっこを始めた。
電話の話を聞いてると怒りで煮えくり返ってくる。
全てが嘘と言ってもいいレベル99%で作られている話だった。
もう翔太以外の家族は一致団結して一つの目標へ進んでいた。
とにかくタイミングが来ることだけを願って撮り続けた。
莉子はその他にもSNSで翔太のキャバクラでの動画、写メを全て記録してくれていた。
金額が映る時もあり、現金の札束を扇子のように仰いでいる動画もあった。
基本的にはVIPルームで翔太一人に対しキャバ嬢5人とかでカラオケをやってるところも見つけてくれた。
そんなのが毎日毎日続いていたのだ。
ただ不可解だったのは誰からお金が入っているのか、その金額はいくらなのかそこが分からなかった。
細かいお金の流れは今ひとつ分からないままだ。
ネット銀行のやり取りが見たかったが、翔太の手の指紋でロックが開く仕組みになっていたためどうしても見ることができなかったのだ。
翔太はいつもように出かける準備を始めた。
洗面所へ行ったその瞬間莉子は廊下で見張ってもらい、敬斗は私の前に立って見れないよう壁となってくれた。
その隙に翔太の携帯を見ることが多々あった。
翔太の携帯のロックは莉子がたまたま横でロックを外して携帯をいじってるのを見ててくれたお陰でロック解除は出来ていた。
どこへ行くのか、見れない銀行以外の銀行のお金はどうなのかチェックして証拠を収めた。
(あいつ終わるよ!)
莉子が合図をすると敬斗が私の肩を叩き子供は定位置へ。
翔太の携帯の指紋を一瞬で拭き何もなかったかのように装い、三人で夕食の準備をしていると鼻歌を歌いながら翔太は戻ってきた。
これが毎日の夜の流れだ。
大体行くキャバクラは想定できていた。
出かける準備が終わってもすぐに翔太は出かけるわけではない事も多々あった。
すぐに出かけない時は二階の寝室に行き電話をし始める。
そうなったら今度は蓮の出番だ。
階段の踊り場で会話を聞いてもらって記憶してもらう。
録音は翔太が布団をかぶって小声で喋っているため録れなかった。
なので記憶力のいい蓮に会話内容を記憶してもらってあいつが出かけたあとにご飯を食べながらお互いが報告をし合うというのが日課だった。
私は財布に入ってた現金の金額、領収書、携帯を見た発着信の履歴、保存してあった画像、ネットバンクの見れるやり取り、残高など報告をした。
みんなと共有し、お互いが合ってるのか間違ってるのかなどの討論を毎日していた。
私が撮った証拠や子供が撮った証拠たちも全て真理奈や留美子さんにも共有し合った。
「こんなに集まってきたのに何もできないで見てるだけってイライラするよね。」
莉子が怒ったように言ってきた。
「いつかそのうち誰かがどこかで使ってくれる時が来るよ。それまで徹底的にバレないようにやろう。」
敬斗はマイペースだった。
「たまにバレた?!って思うときあるし、あいつ何考えてるか謎だから心臓に悪いよ。」
蓮は逆にとても神経質な性格だ。
「みんなにも迷惑かけちゃってごめんね。嫌な思いまでさせてしまって。」
私が謝るといつも莉子に怒られる。
「ママ!謝るのやめてっていったよね?あんな男にグチグチ言われるよりよっぽどいいよ!子供だからって完全に舐めてるんだよね。逆にそれだからこっちはありがたいけどね。」
「あの男の圧に比べたら比じゃないよ。俺ら3人ある意味忍耐力はかなりついてるよ!こんな帝国みたいな家に育ってさ、ずっとあんな人間じゃない生物の王様に従って住んできたんだから。」
蓮が笑いながら言ってた。
「未確認生物帝国はマジ頭おかしくなるって。あれやれこれやれって。着ていく服もってこいだとか足のマッサージやれとかさ。奴隷じゃん。醤油も手を伸ばせば届くのにわざわざ遠い俺を呼んで醤油取れだからね。聞こえなかったフリすれば、何か一つ俺の言ったこと絶対やれよとかさ。意味わかんねぇんだけど。でも洗脳されてるフリして装うよ。だから一日も早く逮捕されることを願ってやろうよ。」
敬斗に対しては相当こき使われてるみたいだから頭来ると思う。
それでもここまで協力してくれてる。
感謝でいっぱいだ。
きっと誰一人としていなければ、この一家の団結はなかっただろう。
頼もしい子供たちでもあったが、私には一番心強い何よりも味方であった。
遅くまで話して、お風呂や洗い物を済ませた。
子供が寝たあと留美子さんや真理奈と電話したりなんだりしてそこでもだいぶストレス発散させてもらっていた。
みんなに支えられて私はあの当時どんな事があっても我慢できた。耐えられたのだ。
翌日朝帰ってきた翔太が湯船にお湯を張れと言われたから掃除をし湯船にお湯を張った。
携帯を持っていき、大きな笑い声がした。
バシャバシャ湯船で何かをしている様子だった。
何事かと思いお風呂場に近づいたらこんな事を話していた。
「えー。これがシャンパンのコルクですねー。口から飛ばしますよー。ぽーん。このねシャンパンなんと1本30万しましたからね。僕3本入れましたよ。3本。しかもバケツに流して捨てましたー。3本で90万お札が流れていきましたよー。あははははー。さよーならー。あははははー。俺は神様だからいくら使ってもまた金はどんどんこっちにやってくるー!生きた金の使い方してるんでねー。」
誰かとビデオ通話している様子だった。
しまった⋯頭にきすぎて録音忘れてしまった⋯。
(こいつは何を言ってるんだろう。お金の価値分からなすぎる。お前みたいな奴バチ当たれ。)
今思うとあればインスタライブだったのかもしれないと思った。
女性の声もしていたし、男性の声もした。
書き込みみたいなのを読み上げる事もあった。
あいつのバカ笑い⋯とにかく憎かった。
こっちは卵一パックでも安いところを見つけて探して買っているのに⋯
ニワトリに頭突っつかれてしまえ!と思いながら叫んだ。
しばらくして出てきた。
「いや〜笑った笑った。のぼせちゃったよ。みんな俺のことすんごい慕っててさ、後輩みたいな感じなんだよね。」
と上機嫌で出てきた。
翌日翔太に突然こんな話をされた。
「俺さ、実はキャバクラのサクラ頼まれてやってんだよね。それが今の本業なんさ。」
は?何言っちゃってんの?
ー第六章まとめ終わりー
流れが少しずつ変わってきたのを分かってもらえたでしょうか?
私は当時寝ているとき以外は常に携帯を片手に持ちバレないか不安になりながらもひたすら証拠を集めていました。
万が一を思い携帯のロックも一週間に一度は変更し、ラインも常に非表示、音が鳴らないようサイレントの日々でした。
お陰で容量は256ギガギリギリラインを毎日渡っておりました。
第七章はもっと急展開があります!
最終章まであと少し✨
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そしてコメントなども受け付けております😊
また七章まとめでお会いしましょう🤗✨
翡翠🌼
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