Synology DS220J に最適な HDD を選ぶ
― WD Red と Seagate IronWolf を比較し、RAID 運用で失敗しないためのポイントを解説 ―
家庭用 NAS の定番「Synology DSシリーズ」。私はDS220Jを使っています。どの HDD を選ぶかで安定性・速度・寿命が大きく変わることは意外と知られていません。
特に、WD と Seagate の NAS 用 HDD は型番が複雑で、「SMR なのか CMR なのか」「RAID に向いているのか」 が分かりにくいのが実情です。
この記事では、DS220j ユーザーが HDD 選びで失敗しないために、
RAID で選ぶ HDD のポイント
WD Red と Seagate IronWolf の比較
CMR / SMR の違い
型番で方式を見分ける方法
どちらを選ぶべきか
3TB → 8TB へ置換する手順
をまとめて解説します。
1. RAID で選ぶ HDD のポイント
DS220J は 2 ベイ NAS なので、RAID1(ミラーリング)で運用する人が多いはずです。 RAID1 を安全に運用するには、以下の条件を満たす HDD を選ぶ必要があります。
■ RAID1 に向く HDD の条件
CMR(従来方式)であること
24/7 稼働に対応していること
NAS 用ファームウェアを搭載していること
低発熱・低振動であること
再構築(リビルド)に強いこと
特に重要なのが CMR 方式。
SMR の HDD は RAID 再構築が極端に遅く、最悪の場合 RAID が壊れます。
2. WD Red と Seagate IronWolf の比較
NAS 用 HDD の二大ブランドといえば、WD(Western Digital) と Seagate。 どちらも NAS 向けラインナップを持っていますが、設計思想が異なります。
■ 比較表(8TB クラス)

✔ WD Red Plus の特徴
静音性が高い
低発熱で DS220J と相性が良い
価格が手頃
ただし RV センサー非搭載(多ベイ NAS では不利)
✔ IronWolf の特徴
RV センサー搭載で振動に強い
RAID 再構築が速い
NAS 向けファームウェア(AgileArray)で安定性が高い
キャッシュが大きく、実効性能が高い
3. CMR と SMR の違い(NAS では最重要)
■ CMR(Conventional Magnetic Recording)
従来方式
RAID に強い
大量書き込みでも安定
NAS メーカーが推奨
👉 NAS では CMR 一択
■ SMR(Shingled Magnetic Recording)
トラックを重ねて書く方式
読み込みは速いが、書き込みが遅い
RAID 再構築が極端に遅い
Synology が一時期「非推奨」と明言
👉 NAS(特に RAID)では絶対に避けるべき
4. 型番で CMR / SMR を見分ける方法
■ WD(最も分かりやすい)

■ Seagate(NAS向けは全部 CMR)
IronWolf(STxxxxVN) → CMR
IronWolf Pro(STxxxxNE) → CMR
5. DS220J ではどちらを選ぶべきか
■ 結論:IronWolf(ST8000VN002)が最適解
理由は以下の通り。
CMR
RV センサー搭載
RAID 再構築が速い
NAS 向けファームウェア
DS220J の冷却能力と相性が良い
もちろん、WD Red Plus(EFRX / EFZX)も良い選択肢ですが、 安定性・耐久性・再構築速度の面で IronWolf が一歩リードします。
6. 3TB → 8TB へ置換する手順(RAID1)
■ 手順(片方ずつ交換する)
HDD1(3TB)を 8TB に交換
RAID1 の再構築が完了するまで待つ
HDD2(3TB)を 8TB に交換
再構築が完了したら、DSM の「容量拡張」を実行
■ 注意点
再構築には 8〜20時間 かかる
再構築中は NAS が重くなる
停電対策(UPS)があると安心
SMR の HDD を混ぜると再構築が失敗する
交換前に S.M.A.R.T. 拡張テストを実施すると安全
まとめ:DS220j に最適な HDD はこれ
✔ 最も安定する組み合わせ
Seagate IronWolf(ST8000VN002) × 2台
✔ 静音性重視なら
WD Red Plus(EFRX / EFZX)
✔ 絶対に避けるべき
WD Red(EFAX:SMR)
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