「スナップ軽登山」 SONY α700 +ミノルタ24mm f2.8
カメラ機材やレンズを購入すると、自然と風景写真を撮りに山へ向かう。登山を始めた頃は、高価な機材を気にせず持ち出していた。しかし、次第に難易度の高い山へ登るようになると、数十万円もする機材を背負って歩くことに不安を感じるようになった。もちろん、「ここ一番」という特別な山では話は別だ。

レンズにライカ風フードを装着
登山では、思いがけない事態に遭遇することがある。特にこの時期、体調不良や暑さによる脱水でふらつくこともあれば、自分ではなく同行者のトラブルに対応しなければならない場面もある。そんな時、重いカメラ機材は体力を奪い、ときには行動の妨げになることもある。だから登山前日は、レイヤリングやザック、水の量、行動食、駐車場や下山後の温泉まで、考えることが山ほどある。そのうえ、どのカメラとレンズを持っていくかで毎回悩んでしまう。それもまた、登山と写真を楽しむ醍醐味なのかもしれない。

最初は気に入ってなかったが、操作しているうちに絶妙な位置に配置してることに気付く
今回の山は、車で約3時間かかる少し遠出の山行だ。とはいえ、登山自体は2〜3時間ほどで、それほどハードなコースではない。ただ、連日の猛暑を考えると、機材はできるだけ軽くしたい。そこで今回は、風景写真を狙うというより、気楽に「スナップ登山」を楽しむことにした。選んだのは、古い相棒のα700と24mmレンズ。久しぶりにこの組み合わせで山を歩くことにした。

α700は、SONYがデジタル一眼レフ市場に本格参入した頃のミドルクラス機である。発売当初は比較的高価格帯のモデルだったが、それまでのミノルタやコニカミノルタが採用していたダイヤル主体の操作系ではなく、ボタン操作を中心としたシンプルなデザインが特徴だった。当時はα-7 DIGITALを愛用していたこともあり、正直あまり興味はなかった。しかし、人気が今ひとつだったのか、中古価格が大きく下がり、α-7 DIGITALのサブ機として購入したのを覚えている。

深緑と落葉
時が経ち、そのデザインにも見慣れたせいか、今ではすっかりお気に入りの一台になった。使い込むほどに、過渡期ならではの試行錯誤が詰まったカメラであることがわかってくる。まず、ファインダーが明るい。そして、シャッターを切ったときの感触が実に心地よい。この2点は私にとって特に重要なポイントであり、コニカミノルタのDNAがしっかり受け継がれていると感じる。撮る楽しさに直結する感覚的な部分には、こだわりが息づいていたのだ。

ヤマジノホトトギス
最近のスマホでもここまで写せる
デジ一眼と比較してみる

古いデジ一眼のCCDが写す絵には何か味がある
そして、撮影しながら気がついたのは、コニカミノルタ時代にCanonのUSMに対抗して開発されたDMF(ダイレクトマニュアルフォーカス)機能だった。このボタンを押すだけで、オートフォーカスからマニュアルフォーカスへ瞬時に切り替えられる。今回はこの機能も積極的に使ってみようと思う。かつて使い慣れた機能だけに、自然と親指がボタンへ伸びていた。明るいファインダーも相まってシャッターを切るのが心地よかった。

暑いけど涼しげ
登山の方はというと、この酷暑の中、何とか無事に終えることができた。最近は、風景写真を撮ることよりも、カメラを持って山へ出かけ、下山後の温泉やご当地グルメを楽しむことが何よりの楽しみになっている。

酷暑日の光は厳しかった

年輪と苔

落ち葉の残骸と松毬



山アジサイ

落ち葉に刺すスポットライト

遠くの大山山頂はガスっていた
